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暴走事故について、考えてみる(違いを検証してみた)

2020-01-28 20:28:30 | 交通事故

昨今の「高齢者ドライバーの暴走事故」はメディアで良く話題になる。

私が見た事故に限るが、暴走した車はすべてAT車。

「ATしか設定されていない車種」だったと言う事になるが、ニュースでは「AT車」とは特に触れられていない。

最も多い車種はプリウスだったが、ハイブリッドカーだから構造は一般的なAT車と同じではないけれど、同じ動作をします。

ATとは「オートマチックトランスミッション」(自動変速装置)の事なので、プリウスも実質AT車と言えます。

 

今は乗用車の9割近くがAT車だからあえて触れていないのかもしれないけど、「AT車は機構的に暴走し易い」なんて騒がれたら「車が売れなくなって、自動車業界にダメージを与える可能性が有るから」という事で「表に出せない」のかもしれない。

 

「何故暴走するのはAT車なのか?」

簡単に言ってしまうと「AT車だから」なんだよね。(答えになっていない・・・汗)

 

正しくは、先ほども書いたように「AT車は機構的に『操作ミスをすると暴走し易い」と言う事でしょうね。

何の根拠もなくこんな事は言えないので、試してみました。

 

一般的に「ブレーキとアクセルを踏み間違えた為暴走した」と言われているので、「踏み間違えた状況」を想定してMT車とAT車の挙動の比較を2種類やってみました。

使ったのは私の車で、AT車は2012年型ヴォクシー、MT車は2008年型Keiワークス。

場所は、平坦な直線です。

(AT車の場合、メーカー別・車種別によっては変速プログラムの差異で違う結果になるかもしれません)

 

 

検証その1

・走通常走行時(50km/hで走行中)前方で飛び出しを見つけ、急ブレーキをかけたつもりがアクセルを目一杯踏んでしまった

この想定で検証。

MT車は、軽自動車と言う事も有り非力なので、通常は5速50km/hで走っているけど、あえて少し加速し易い4速を使用。

AT車はDレンジのまま。

「50km/hで約1秒アクセルを床まで踏み続けて、放す」という方法。

 

結果

MT車 55km/hまで加速しないで、アクセルを放すと緩やかに減速。

AT車 55km/hまで加速しないが、アクセルを放す直前に一気にエンジンが吹き上がり強烈な加速体制に入る。(キックダウン制御によるもので、正常な挙動です)

つまり、「池袋の暴走事故」も、踏み間違えをして「ブレーキが効かない!?」と感じた直後に急加速した、という形になったと考えられなくはないです。

 

グラフで表すと、こんな感じ。

 

検証その2

・駐車場で発進・又は後退の際にブレーキと間違えてアクセルを目一杯踏んでしまった

この想定で検証。

バックで試すのは視界的にも危険なので、前進でやってみました。

駐車場での車庫入れ想定では、動いている速度はせいぜい5km/hと思います。

「5km/hで走っていてアクセルを床まで踏みつける」ではそれほど急加速しないと思い、「10km/hで走っていて」に変更して実施。アクセルを踏み続ける時間は、前回同様約1秒

 

結果

MT車 30km/hまで加速して、35km/hくらいまで加速が残り、その後緩やかに減速。

AT車 30km/hまで加速して、35km/hくらいまで加速が残り、その後も38km/hくらいまでは速度が緩やかに上昇。

 

グラフで表すと、こんな感じ。

※MT車は勝手にシフトアップしないので、1速では60km/h止まりです。

 

この2つの検証で、共通して言える事。

AT車はアクセルオフだけでは減速しないという点です

 

この差は「機構の違い」で起きていると思われるので、次回それについて考えてみます。

コメント
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