気の向くままに、今日の話題をお届け

以前は、Gazooブログ「今日の話題は」をやっていました。
基本、忘備録的日記です。

新型プリウスの良さ・悪さ

2011-01-16 21:30:00 | 

先日来、主に代車のプリウスの燃費について書いてきました。
今回は燃費以外の良し悪しを書いてみたいと思います。

まず試乗の時と比べてかなり走り込みが出来たので、良い車である事が色々わかりました。

インテリアはまさに「未来の車」
質感の良さは2.4L車並。
加速の良さも2.4L車並。
乗り心地もしなやか。

かといってかつての高級車の様に、クッションは良いけどフニャフニャしていて安定感に欠ける、と言う事はありません。
足回りはしっかり作られていて、山道や高速コーナーリングもそつ無くこなす車です。

当然の様に、代車での「ホームコースのスポーツ走行」は行いました。
足は最近のトヨタ車はみなしっかり作られていますが、スピード感がイマイチ無いので体感的には5~10km/h遅い速度でカーブを走りきっている感覚。
それだけ「不安無く速く山道を走れる」という事です。
ドライバーのアイポイントはシエンタより5~10cmくらい低いのですが、それ以上にウェストラインが相対的に高めのようです。
(下の前方を見る写真 シエンタより低いのに手前が見えない)
ドライバーは視覚的にも「低い車」に乗っている感じを受けるからなのでしょうね。
それ程感じないスピード感と影響も有り、山道での不安感は殆どありません。
(だからと言って、速度計を見ないでカーブに突っ込んで行かないでください。)

私のラフなコーナーリングにも「何でもございません」という感じでプリウスは走ってくれます。
コーナーの限界は、半端なスポーティーカーより高そうでした。

逆に走行モードの「パワーモード」は「山道で本気走り」をしない限り、使わない方が良いでしょう。
エンジンはアクセルに敏感に反応してくれますが、ハイブリッドであるもののプリウスはCVT。
エンジン音に車速が全然付いて来ないので、MTを乗り続けてきている私には違和感大有り。
ちょっと速いペースで山道を駆け抜ける、という走りなら、ノーマルモードの方がエンジン音が気にならずにフィーリングは良かったです。

しいて言えば、操作上の不満はハンドルの4本スポークの下の部分が、プラスチック部分が広いという事。
ハンドルを回す時にこの部分が爪に当たり「カツン!」と音を立てるのがなんとも気に入らない。
ハンドルをくるくる回す様なスポーツ走行をする車ではないのだからこれはこれで良いのかも知れないけれど、個人的にはプラスチック部分は余りスポーク部分に使ってもらいたくないです。



次に、「これはいただけない」という部分を書きたいと思います。
今回かなり気になったのが、夜の視界の悪さ。

まず前方視界。
これは昼間の写真だけど、車高の高いシエンタの方が手前が良く見える。

プリウス




シエンタ



同じ位置で止まっている写真です。

視覚的に、プリウスの運転席から見た風景は、車高の低いスポーツカーに乗っている気持ちになります。
ところが実際のプリウスの車高はこんな状況。
写真が暗くて見にくいと思いますが、我が家の車庫でKeiワークスと並んでいる写真です。



プリウスの屋根の上の先に見える窓の下のふちを見てください。
keiワークスの屋根の上の高さと、殆ど変らない。
カタログスペック上も、3.5cmプリウスが低いだけです。
それでも、視覚的には10cmは低く感じます。
でも、逆に車のすぐ近くの下方が見えない。


ここからが、安全上何とかしてもらいたい項目です。

夜だからといって前方を見る分はそれ程見難くは無かったけれど、最悪だったのが左前方。
これは昼間のプリウスの左前方写真。
クォーターウィンドウがあり、昼間は人が居てもそれ程見落としそうもない。



ところが、夜はここが全然見えない。
写真の右上に有る家の右の端くらいの角度まではヘッドライトの光が回るけど、それより左側はかなり暗い。
左折の際にウィンカーランプがつくのだけれど、フロントのウィンカーランプの光はそちらまで回らない。
ドアミラーのウィンカーのランプはおそらく5w程度の明かりなので、ランプが光っているのか運転席からはよく見ないとわからない。

下は今回借りた代車。この私の立っている位置がフロントウィンカーランプが見える境界。
つまり、ドライバーがクォーターウィンドウ越しに見える位置は私が立っている位置より右側なので、フロントウィンカーランプの光が届かない。



ドアミラーについている弱いウィンカーランプの光しか届かないから、せっかく視界確保のために有るクォーターウィンドウがまるで役に立たない。

実は私のシエンタや前回代車に借りた前モデルのヴィッツも同様で、フロントのウィンカーランプが照らす範囲ならまだ見えるけど、サイドウィンカーランプは明らかに「明るくしてドライバーの視界を確保する」目的になっていない。
しいて言えば、他車に合図をわかってもらうだけのウィンカーランプ、でしょうね。

後続車のライトが左のサイドミラーに写った状態で
、真っ暗な交差点で左折しようとして、その先に人が居たって見えない。

よく言われている「蒸発現象」で、左のミラーのその先はまぶしくてまるで見えない(実際殆ど見えない状態で、恐る恐る左折していました)。

視界確保の為にクォーターウィンドウを設けたのに、何故夜の視界を確保できないような造りをしているの?

交差点は「街灯の光が十分な交差点」ばかりではないし、暗い交差点も有る。
車を設計する上でそのような検証がされていないとは思いたくないが・・・。


以前大半のトヨタ車に設定されていた「コーナーリングランプ」は、何故消えていったのか?
ドライバーが安心して右左折できるアイテムだったのに。

安全を考える上で、トヨタには是非今後の車造りで改善してもらいたい案件です。

個人的にはドアミラーウィンカーランプにコーナーリングランプをオプションで組み込める様にして欲しい。
それが難しいのなら、せめてランプのワット数を10Wにしてもらいたいところ。

ちなみに、私はシエンタのサイドウィンカーランプの光量を倍にアップした物に交換した。
これでも見え難い事は見え難いが、以前より遥かにマシだ。
ついでに言うと、Keiワークスはフロントウィンカーランプとサイドウィンカーランプを兼用している。
このため、21wの明るさが有るので、不安無く右左折が出来るのですよ。



最後は後方視界。
これは車体の構造上止むを得ないけれど、後続車が時々「消える」のです。
リアウィンドウが上下2分割になっているので、その仕切りに後続車のヘッドライトが入ると、バックミラーから後続車が消えてしまう・・・。
これは「本当に後続車が居ない」のか「居るのに見えないのか?」かなり気になる部分。




さて、まとめると、プリウスは「お買い得な車」と言えると思う。
カタログ燃費には遥かに及ばないものの、1.8Lで20km/Lは越える燃費をコンスタントに出してくれるだろう。
未来的な室内・未来的な外観・2.4L車の力を持ち質感も有る。
ハイブリッドと言う付加価値が有ってなおかつ250万円未満で買える売れ筋グレードが有る。
夜の視界と言う安全面での悪さを認識した上での購入なら、買って損は無いでしょうw
快適に移動できる車です。


私ですか?
MTのKeiワークスを買う前だったら、「買いたい車」と思っていました。
今は「MTの楽しさ」を思い出してしまったので、仮に1台しか所有できない状況になったとしたら「シーケンシャルシフトのできるCVTのスライドドアミニバン」になりますね。
エンジン音と速度がリンクしない車ですと、やはり楽しさがイマイチなので。

コメント
--------これより以下のコメントは、2013年5月30日以前に-----------
あなたのブログにコメント投稿されたものです。
おぺ [2011年1月16日 22:08]
こんばんは。
ここ数年のクルマの視界の悪さは本当に気になります。ブレイドも所有していますが同様で、慣れとかではカバーできないほどと感じています。EP82-SW20さんはこのプリウスでワインディングを走行しましたか?コーナーの先に視点をもっていくと、ソコにはピラーがある…なんてことになってしまい、頭を大きく振りながら視界を確保しなければならないという状況に陥ります。
歩行者保護や剛性の面でボンネットが高くなり、不恰好さをごまかすためにワンモーションのスタイル(空力なんて言い訳…)になってしまった昨今の国産車ですが、うまくやっているクルマも現にあるわけですから、安全をスポイルすることない意匠を目指すべきですね。
ファシスト [2011年1月17日 0:03]
こんばんは。
おぉ! 確かに視界は良くない気がしますね。
それで何度も引かれそうになるのかな。
自転車に乗ってると横断歩道で突っ込まれるのです^^
外観は好きなのだけど、安全をやっぱり優先したいな☆
デコちゃん [2011年1月17日 14:55]
こんにちは!
とても分かりやすいレポートありがとうございます!
確かに、全体的にお魚みたいな流線型で、車高が低いイメージがあるように、視界も低めなんですね。良い勉強になりました。やっぱり安全が一番ですからね!
EP82-SW20 [2011年1月17日 20:54]

>おぺさん、こんばんは。 コメントありがとうございますw

プリウスに限らずですが、我がシエンタでも右側のピラーは目障りですよ(苦笑)
右カーブの角度にも寄りますが、対向車線が丸々ピラーに隠されてしまう事が多々有ります。
シエンタは慣れているのでまだしも、プリウスは「対向車よ、オーバーランしてくれるなよ・・・」と思いながら擦れ違っていましたよ。
ワインディングでも然りでしたね。
ホームコースはセンターラインの無い舗装路なので、場所によっては普通車同士が擦れ違うにしても譲り合わなくてはならないような道です。
左はピラーが邪魔になる程の急カーブが無かったのでそれ程見難くはなかったですが、右はやはり対向車が隠れてしまい、狭い右カーブで対向車が来ると、安全上停車せざるを得ませんでした(^^;)。
最近のトヨタ車は「メカに頼った危険回避」には凄く力を入れているようですね。
しかし、「良く見える事による危険回避」が低く見られている気がしてなりません。
EP82-SW20 [2011年1月17日 20:59]

>ファシストさん、こんばんは。 コメントありがとうございますw

プリウスの右ピラーには、状況によると歩行者・自転車の大きさでは隠れてしまいますね。
右折する場合は、人一人見えない事は多々有ると思います。
夜照明の無い交差点では左折してくるプリウスにご注意ください。
今回幸い人が居るケースでの左折が無かったから良かったですが、左折する先に人が居ても、それが見えるとは思えない暗さですから。
EP82-SW20 [2011年1月17日 21:08]

>デコちゃんさん、こんばんは。 コメントありがとうございますw

プリウスの車高って、私のKeiワークス並みに高いですよ。
その写真ですが、アップしますね。
ところが、運転席に座ると、スポーツカーに乗っているような錯覚を覚えるくらい、車高が低く感じます。
それは、ウェストラインが高くて車のすぐ近くの周囲が見えないからでしょう。
逆に言うと、その錯覚が足の良さと相まって、カーブでの走行速度が高いまま走れるのでしょうけどね。
でも、1.5m近い全高が有るのだから、もっと下方の見切りの良い車にしてもらいたい気がしますね。
左前方が見えにくいからカメラを付けてそれを補う、と言うのって逆のような気がしますよ。
まめ八 [2011年1月17日 21:40]
こんばんわ。
私も試乗して思ったのですがプリウスは良い車だと思います。
まるで飛行機のコックピットのような包まれるような感じがする未来感覚の運転席、フワフワとせず適度な重さを持ったステアリングフィール、しっかりとした足回り、申し分ないパワー、スタイリッシュなフォルム等々。。。美点を挙げれば枚挙に暇がありません。
ただ、この車がエコなセダンとして宣伝されてしまった事が、この車を買ったユーザーからのクレームが殺到するという悲劇をもたらしたのではないかと私は考えています。
EP82-SW20さんのインプレッションからもはっきりしている通り、この車は一昔前に流行ったスポーティーなラグジュアリーカーだと思います。
ちょっと低めのアイポジション、スタイルと空理気の結果、思いっきり寝せてしまったフロントウィンドウ、その結果、強度を維持するために太くなってしまったAピラー、ちょっと背の高い大人なら圧迫感があるリアシート、スタイル重視のサイドミラーウィンカーなど、以前のスポーティーラグジュアリーカーが持っていた欠点をこの車は持っています。
(長文ですみません。続きます)
まめ八 [2011年1月17日 21:43]
続きです。

ただ、スポーティーラグジュアリーカーに乗る人間にとっては、百点満点の車が造れない以上、これらの欠点は無視しても良い要素なのです。ですから、売れる売れないは別にして、プリウスは、本来のあるべき姿である“スポーティーらぐジュアリカー”としてセールスしていれば、その後の評価も大きく違っていたと思います。
ついでながら、最近の車の視界の悪さ(特にAピラーが邪魔)というご意見に私も全く同感です。
ソニカもワンモーションスタイルなのでフロントウィンドウが極端に寝ているため、軽自動車にしてはAピラーが太いため、ワインディングロードを走る時には視界を確保するために頭を左右に振って運転しています。
EP82-SW20 [2011年1月18日 21:44]

>まめ八さん、こんばんは。 コメントありがとうございますw

私も同感ですよ。
インサイト同様、現行プリウスは「街乗りエコカー」と言うより「ラグジュアリーカー」ですね。
ただ、私は最初夕方とはいえ街灯の多い街中を試乗していたので、この「左折の視界の悪さ」に気が付きませんでした。
前方直前視界の悪さはオーリスも同様なので、これは慣れれば特に問題は感じませんでしたが、やはり代車でなくては体験できない生活圏での「死角」はかなり大きく感じましたね。
右前方はカーブに応じてシエンタ以上に首を振ってやらないと、その先が見えないケースが有りそうです。
ただ、右は首を振れば何とかなりますからね。
左は首を振ってもそれ程意味が無いので・・・。
しかも夜はウィンカーランプが暗くて殆ど役に立たない(^^;)
プリウスに限らずですが、暗い夜にも試乗して乗り難い点があれば確認しておき、それを納得ずくで買わないと、後で後悔しそうですよ(^^;)
真鍋清 [2011年1月20日 1:56]
折も折「スポーティラグジュアリーカー」の乗り手代表として小生から一言。
実は小生、レクサスIS350でプリウスと似た悪癖を味わっているのですよ!
このIS、ボンネットが高く、Aピラーもプリウスとちょうど同様な角度で寝ているため、交差点で視線の先の四つ角がピラーで隠れてしまう按配です。お陰でプリウス同様、首を90度か60度ほど捻らなければ四隅が見えないのだからヴィッツとは使いやすさが異なるのは確実です。
かといってシートを上げればピラーがさらに視線を遮り、頭上空間にも余裕がなくなる按配で、国産車の人間工学的マズさを味わう形になっております。その点、メルセデスやVW、アウディなどのドイツ車は空力フォルムと視界の安全性を見事に両立させている手前、トヨタを始め国産メーカー各社に一考も二考も望みたいところです。
EP82-SW20 [2011年1月21日 21:37]

>真鍋清さん、こんばんは。 コメントありがとうございますw

IS350でも似たような状況ですか・・・。
最近の車は衝突安全性を高めるため、衝突時の衝撃を屋根に逃がす工夫をしているので、Aピラーを太くする傾向に有るらしいですね。
シエンタで言いますと、運転席側からの見た目の断面積を狭くする事で解決する方法が有るような気がしますけど、プリウスはピラー自体の太さはそれほどでは無かったですね。
むしろ寝ているのにかなり前方に有ることで、右のピラーはよく目を向ける範囲に入ってしまうのかもしれませんね。
でも、一時期のトヨタ車に比べると、クォーターウィンドウが設置されたりして見易くなっている車種が増えている気がしますので、今後の車種展開に期待したいですねw
コメント
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