もう少しマニアックな部分をご紹介。
6箇所ほど前作よりバージョンアップされた部分を紹介しましたが、まだ他にもあるので今回もそれを紹介。
今回は「視点」と「撃破イベント」
1.視点
戦車の乗員の視点で、見え方が違うのです。
例えばこのイタリア軍M11戦車
頭を出しているのが戦車長。この高さで双眼鏡で周囲を確認します。(上の矢印)
主砲の位置は下の矢印。
この高さが砲手の視点で、50cmは視点の高さに差があります。
同じ目標を見ても、視点高さの違いが表現されています。
砲手の視点と戦車長視点の倍率が違いますが、視点の高さの違いが解る画像。
砲手の照準器から見た視点 戦車長の双眼鏡視点
右の赤い矢印の先端部分の塊(敵の対戦車砲)が砂丘に隠れて、左では殆ど見えませんね。
ちなみに、左の画像の照準中央の四角い塊(20と書かれた水平線と垂直線の交差部)は、右の画像では、青い矢印の先端にある四角い塊です。
砲手からは敵の対戦車砲が殆ど見えないので、戦車長の双眼鏡視点で着弾点を確認し、それを補正して砲撃しています。
近距離ですと、更に視点の差がはっきりします。
視点の差は、照準画面でも微妙に表現されています。
これはドイツⅢ号戦車の照準器から見た砲手の視点画像。
敵戦車が左の奥から右手前に進行してくるので、相手のやや右前方に狙いをつけています。
砲弾発射直後、矢印部にオレンジ色の自砲弾。
照準より右上にありますね。
照準より上に見えるのは、「砲弾の自重による落下」を考慮して照準目盛りを砲手が距離補正しているから。
その為、距離ゼロでは水平位置になる照準目盛りは、下に下がっています。
ただ、目盛り自体が地表より上になっているのは、砲弾を発射した反動で照準が上に仰け反ってしまっているためです。(これは前作と同じ)
照準より右に見えるのは、砲手の右側に主砲が有るからです。
この、位置関係の差も表現されているわけです。
2.撃破イベント
さて、この砲弾が敵戦車に当たりますと・・・
この画像は貫通して撃破、敵戦車は爆発していますが、貫通したものの敵は外観無傷でそのまま行動を続けたり(中にいる戦車兵は負傷しています)、撃破されても爆発しないケースもあります。
爆発しない場合、乗員が生きていれば脱出する演出が見られます。
そして、爆発した場合は・・・
殆どの場合、このように砲塔が爆圧で飛び上がります。
拡大。
わかるかな・・・?
そして、落下します。
砲塔が左側に落ちかかっていますね。
解りにくいかもしれませんので別の画像。
こちらは、自車が撃破されたケース。
戦車長の断末魔の悲鳴が余韻として残っています・・・・。
脱出できずに全員が死亡しています。
砲塔が吹き飛ぶ爆圧がかかる訳で、砲弾が貫通した事で直接乗員がダメージを受けなくても、この爆発で圧死する事になります。
これは脱出できた例。
敵砲弾が貫通して撃破されましたが、幸運にも乗員3人は全員生存して脱出できました。
今ハッチを開けて、乗員が脱出しようとしているところです。
ハッチが三箇所、開いています(矢印部)。
中央からは乗員が出てきている姿が見えますね。。
この戦車は、乗員脱出数秒後に搭載砲弾に火が回り誘爆。
左右にいる兵士は、脱出した後の乗員です。
数秒の差が生死を分けました。
脱出中に誘爆して死んでしまう事もあります。
実戦を疑似体験しているようで、「戦争の怖さ」を体感してしまうゲームです(汗)
コメント
- まめ八 [2010年11月20日 22:34]
- こんばんわ。
こりゃ凄い。。。その一言に尽きます。o(^▽^)o
かなり細かい部分までリアルに再現されているのですね。CGにもう少しお金をかければ、これはもうWW2の実戦そのものですよ。
こういったシュミレーションゲームをやっていて時々思うのが、一般に言われているほどドイツ軍の兵器って良くないんですね。o(^▽^)o
ゲーム製作者がシナリオを難しくするために敢えてそうしているのかな?と思う位に、T-34やM4を撃破するのは難しいですし、パンテルやティーガーあっけなくやられちゃうんですよね。Ⅳ号戦車なんて命が幾らあっても足りない位に撃破されてしまいますよね。(-。-;)
実際の戦闘では、ゲームほど過酷なミッションは有り得ないですし、さらにフィールドの選択の余地も広がるでしょうから、ゲームほど死ぬ確率は高くは無いと思うのですが、生き残る事が凄く難しいことだけは確かで、“生き残るか、死ぬかを決定するのはその人が持つ運だけだ。。。”という、全ての戦記に共通する言葉の重さを感じました。 - EP82-SW20 [2010年11月21日 19:49]
>まめ八さん、こんばんは。 またお待ちしていました(笑)
コメントありがとうございますw
多分、製作者は「戦争ってこんなに無慈悲なものなんだよ」という事を伝えたかったのだと思います。
まだまだ紹介していきますが、前作以上に生き残る事が難しい。
前作では「無敵」と言われたティーガーⅡに乗っていても、T-34の群れに遠距離から砲塔側面を撃ち抜かれてアウト。
逆にクルスク戦のソ連ミッションでは、多くのT-34が捨て身の攻撃でティーガーⅠに接近戦を挑み、ミッションに勝てたとしても自車を含めて1~2両しか生還できません。
そこまでして戦わなくてはならなかった。
そして、生き残れたのは運のみ。
そんな感覚を抱かせてくれたゲームですよ。
あなたのブログにコメント投稿されたものです。