気の向くままに、今日の話題をお届け

以前は、Gazooブログ「今日の話題は」をやっていました。
基本、忘備録的日記です。

代車のイスト その3

2009-01-31 21:30:00 | 

最近のトヨタ車一番の駄作か!?

さて、代車のイスト、今回が最終レポです。

 

現行の2代目イストが登場した際、かなりデザインについて厳しい意見が多かった。

中には「あれはデザインではない!」とまで言い切る評論家も。

 

 

私自身「そこまで酷くは・・・」と思っていたのですが、かなりこの車のデザインには疑問がありました。

 

一般的にデザインとは「車の外観」を皆さん思い浮かべると思いますが、「デザイン」とは「設計」の事。

外観はもとより、足回り・エンジン・内装を含め、「デザイン」なのね。

 

 

その主な疑問点とは・・・。

 

1.前モデルに比べ、大きくしすぎ。

 

 ・3ナンバーワイドボディー化

 ・小回り性能を悪くした。

 (ほぼ同時期のbB・ヴォクシーが前モデルより小回り性能を上げている)

 ・クラスを2ランク上げた位置に価格設定した

 (ヴィッツ-イスト-bB だったが、bBより上のオーリスとラップさせた)

 

 

2.センターインパネには、取って付けた様な段差を付けた(iQもやっている)

 

 

 

3.ラインのつながりが悪く、ボテッとした顔

 (これは「3日見れば慣れる」と言う部分では有るけど (苦笑))

 

4.何故か1.8LはCVTでなく4AT。

  1.8LCVTのオーリスより燃費が悪いので、燃料タンク容量がほぼ同じでは、明らかに航続距離では不利。

 

これらは過去ログでも取り上げました。

 → https://gazoo.com/G-Blog/Tabby/27661/Article.aspx

    https://gazoo.com/G-Blog/Tabby/28843/Article.aspx

    https://gazoo.com/G-Blog/Tabby/29618/Article.aspx

    https://gazoo.com/G-Blog/Tabby/30155/Article.aspx

 

 

「トヨタにはトヨタの事情があるのさ。」

 

そんな声も有るでしょうが、

 

「使って評価するのはユーザー」

 

という事もお忘れなく。

 

 

今回代車として使ってみてかなり愕然とした点もあり、「あれはデザインではない」とまで酷評した評論家の気持がわかるような気がしました。

 

 

購入を考えている方は参考に読んでください。

若干主観が入りますが、まずはイストの事実。

 

 

①余り役に立たないように思えるリヤワイパー。

 

横長のリアウィンドウに対して、1/3程の面積しか払えない。

ちょっと写真はいたずらしましたが、白線内の範囲しか払えません。

 

 

雨・雪の際、かなり後方視界に制約が有る事を認識しておくべきでしょう。

 

 

②針の見えないメーター

 

前回の試乗時、最初メーターの針がパッと見て何処に有るのかわかりませんでした。

今回その理由が良く解りました。

 

まず、針や目盛りが光るオプティトロンメーターを採用しているのですが、昼間の周囲の明かるさに対して、光量が不足ぎみのようです(昼間の光量も調整できるのかもしれません。シエンタは夜のみ)。

タコメーターは目盛りも針も赤。

更にはレーダーの意匠を凝らして針の先端しか見えないようにしているから、パッと見では目盛りと針の区別がつきにくい。

 

 

 

今回は夕方代車を受け取ったので周囲が暗く、針が光って良く見えたのでした。

 

 

また、フロントウィンドウ下端からかなり下がった位置にメーターが位置し、更には「常用時の針の位置」がメーターの下半分なので、針を見るために視線をかなり下げる必要が有ります。

 

夜の写真が解りやすいので参考に。

シエンタ。

 

 

シエンタは確かに正面から左にかなりずれた位置にメーターが来ますが、車の運転は左右方向に視線を移動させる頻度が高いので、「見易くは無いけれど見にくくも無い」のです。

 

対してイストは正面からこんなに下を見なくてはならない。

 

 

 

 

「慣れれば見えるよね」

 

いえ、見えません。

この写真をご覧ください。

 

 

このくらいハンドルを切って、曲がりながら走っている状況はかなり頻繁に有ります。

完全にハンドルでタコメーターの「常用範囲部分」は隠れてしまっています。

逆にハンドルを切った状態では、40km/h以下で走っている場合やはり速度計側の針は見えません。

 

更には、こんな演出も。

これはエンジンをかけた直後の状態です。

 

 

 

停止しているのですがスピードメーターは180km/h、タコメーターは回ってもいない8000回転まで上がってくれます。

 

カタログには

「エンジンの始動と共に、メーターが暗闇から浮上。スピードメーターとタコメーターの指針が、同心円状に美しく立ち上がります。」

と書かれています。

これを「売り」にしているのです。

 

 

上の2点がイストの事実。

ここからは私の感想です。

 

まず、リヤワイパー。

 

「とりあえず付いていれば良いだろう」という設計思想でしょうか、これは?

横長の窓なので、一本ではカバーできないのはわかります。

でも、「視認性」を考えるのなら、二本ワイパーにするべきでしょう。

車両の価格帯を上げているのですからね。

 

「付いていればいい」という安易な考えで設定したのなら、オプション設定で装着できるようにし、基本は非装着でその分安くすべきでしょう。

 

 

次にこれまた「視認性を無視したメーター」。

 

・「レーダーを意識したメーター」を止めて「まともに見えるメーター」にする。

・ラクティスの様に「ハンドルの上に見える位置にメーターを配置」する。

・「ハンドルの自体の位置をもっと上に上げて、見やすい位置にメーターを持ってくる」

 

設計段階で見えにくい・見えない事は解っているはずですから、これらの選択が考えられると思います。

ですが、このまま売り出したという事は「メーターを重要視していない」のでしょうね。

 

先程の「エンジン始動直後の演出」が「メーターを重要視していない」事を証明している様に感じます。

 

「嘘の動きをさせているよ、これ!

 

私はそんな印象を受けました。

(取り説のメーターの項目には、この様な動きをするとは何も書かれていません)

 

バーグラフ表示等のデジタルメーターなら「動作確認の為バーグラフを全部点灯させる」という事をする必要が有るでしょう。

しかし、アナログメーターです。

「エンジンが掛かっている・車が動いている」そんな状態で針が動かなければすぐ故障と解ります。

意図的にこんな針の動きをさせる必要は一切無いはずです。

 

以来、「このメーター表示は本当に正しいのか!?」と思いながら運転していました。

ドライバーに不信感を与えるような演出をするとは・・・・。

 

過去ログで19km/Lを越えた燃費を示した燃費計も、本当に正しい数値だったのか、怪しいものです。

 

 

シエンタは、エンジンの煤溜まりとそれによる加速ボケ、結局エンジンのオーバーホール。

イストは、見た目優先でまともに見えないメーターでの悪ふざけ。

 

今のトヨタはやはりおかしい・・・・。

 

 

聞いた話ですが月販目標3000台で1000台未満の売れ行きの不人気車だそうです。

 

 

 

私がスターレットを買ったのが1990年。

翌1991年に当時の勤め先からトヨタへ設備の納入に行きました。

この時の担当者が3人いらっしゃいました。

私が納めた設備の「安全と品質」に非常に注意を払っていて、「まずはこの設備を使う人が安全でなくてはいけないから。次に要求品質が満足できるか、という事が基本なのですよ。」と、亊細かく設備のチェックをしていた事が思い出されます。

この時、「会社全体がこういう姿勢だから、『品質のトヨタ』と言われるんだね。トヨタ車ユーザーで良かったなぁ・・・」と感激したものです。

 

その当時のスターレット、モータースポーツにも使って158,000kmも走行し、想定外の故障は何一つ有りませんでした。

それに引き換えシエンタは・・・。

 

当時のトヨタの姿勢とそれが反映された車がスターレットなら、今のシエンタ・イストもまた今のトヨタの姿勢が反映された車、なのでしょうね。

 


コメント
--------これより以下のコメントは、2013年5月30日以前に-----------
あなたのブログにコメント投稿されたものです。
LUXEL [2009年1月31日 23:57]
こんばんは。
現行のイスト、対米輸出用であるサイオンブランドの事を考慮して、ボディサイズがワイド化され、全幅のスペックは、2代目プリウスと同じ1725mmとなっていて、このサイズ、日本のBセグメントとしては少し大きいのが気になりますね。
そして、このクルマに採用されているコンセントリックメーター、明らかにデザイン優先の設計となっていて、このメーターをパッと見た時、先代とは違い、判読差がないのがメリットですが、でも、絶対的な視認性には疑問符が湧きます。
P80系スターレットが出た当時のトヨタの品質は凄く良かったですね。
前のスプリンター、約10万キロ乗りましたが、走る影響を受けた故障が1回のみで、インパネの立て付け、シートの出来具合などを見ていると、今乗っているフィールダーより2ランク上です。
うちのクルマ、時折、トルコンスリップの症状などが発生するなど、ミッションの調子が今一で、ひとまずの目標と考えている10万キロまで無事に乗れるのかが少し心配になってきました。
ファシスト [2009年2月2日 10:45]
おはようございます。
なるほど、よく伝わってきました。
TOYOTAの社員にも、あの車はちょっと・・・と思っている人もいるでしょうね。
車好きな方は特に。
TOYOTAの今後が少し不安です。
おぺ [2009年2月2日 12:22]
こんにちは、おぺです。
最近のクルマ(トヨタ車は接する機会が多いので特に)は視認性,操作性,質感,走行フィールなど、極基本的なところで問題と感じることが多々あります。車格や絶対性能でないところでです。
意匠の面白みはこれらをスポイルしても良いものではなく、成立させてこそのデザインのはずと感じます。
無骨で面白みがなくても"クソ"がつくぐらい真面目なクルマづくりができれば、それもまたトヨタの姿勢であり、評価の対象だと思うのですが‥。
EP82-SW20 [2009年2月7日 14:05]

>LUXELさん、こんにちは。 コメントありがとうございますw

試乗の時では短時間なので、メーターが見にくい理由が「針の位置・メーターのレイアウトが悪い」と思っていたのですが、「見えない状況で走らなくてはならない状況が多い」と今回わかりまして、まず驚きました。
それに加えてあのメーターの「遊び」は、「今のトヨタってこの程度なの!?」と思わせられるには十分でしたよ。
何しろシエンタの不調でかなり嫌な思いをしていましたからね(--メ)。
そちらのフィールダー君も私のシエンタと同様で品質が下がっているのかもしれませんね(^^;)。
EP82-SW20 [2009年2月7日 14:16]

>ファシストさん、こんにちは。 コメントありがとうございますw

かつて日産が「もっと日産になる」なんて「自己陶酔型キャッチコピー」を続けて、やがて傾いたことがありました。
今のイストやiQから受ける印象は、やはり似たような「自己陶酔型」に感じます。
「我々の技術を注ぎ込んで自信を持って造った車だから、絶対に売れるはずだ!」って。
その気持ちは大事ですが、造る側だけの気持ちだけで造っても使う側の気持ちが反映されていなければ、それでは売れませんよねぇ(^^;)。
EP82-SW20 [2009年2月7日 14:22]

>おぺさん、こんにちは。 コメントありがとうございますw

「意匠の面白みはこれらをスポイルしても良いものではなく、成立させてこそのデザインのはずと感じます。」
このおぺさんのコメント、まさにそのとおりですね。
まともに見えるメーターだったら、「メーターのお遊び」も好意的に受け取れたでしょう。
「へぇ、こんな演出するんだぁ・・・w」って感じになったと思います。
カローラは「真面目が素敵」なんていうキャッチコピーがあったと思いますが、それからいうと「不真面目」に造ったイスト、と感じますね。
コメント
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