縁起笑店

縁起の道も招き猫から
陶芸家猫社長のつれづれコラム
横浜の縁起村から伊豆の満腹村に移住

役得

2010-01-13 | 干支
道二本向こうに住んでいる穴熊のササ子ちゃんは医学部をめざす一浪の受験生。一年間医学予備校に
通ってみっちり勉強している。小さな頃から理数系が得意だったのでこの不景気の世の中で
食いっぱぐれのない医学部を目指すことにしたらしい。ササ子ちゃんの家は裕福だ。
「ささらちゃん、好きな人ができたからってさっさと医者をやめちゃだめだよ」
「大丈夫、金持ち以外の人だったらやめないよ」
「皮膚科とか眼科とか体に負担のかからない楽珍な科を選ぶんじゃないの?」
「皮膚科も眼科も今はいっぱいいるから開業しても儲からないんじゃないかな、でもまだ医学部に
受かっていないからどこを選ぶかなんてわかんないよ」
「ねえねえ、形成外科になったら猫社長の皺を格安で取ってね」
「ああ、リフトアップね、まかせておいて」
「期待してるね。これからが一番大事だから風邪ひかないようにしてがんばってね」
「医学予備校に通ってる半分が開業医の子供なんだけど、彼らはみんな新型インフルエンザの
ワクチンを医院で打っているのよ。それだけでも一歩リードされてるって感じ」
猫社長はよくわからないけど医者の家族だからってワクチンを優先摂取するのはいいのかなって思った。
他のお医者さんに聞いてみたところ、これはいわゆる役得ってことらしい。
キャビンアテンダントのミルミルさんはお母さんと旦那と子供と一緒に毎年ハワイに行っていた。
一等親までは航空運賃が無料なのだそうだ。これも役得だ。今も無料が続いているのかは知らない。