日記

　昨日は、朝までに2回ほど目が覚めた。目が覚めて、また寝て、そのたびに僕はある夢を見た。それは今の僕にとっては少し酷な夢だったけど、きっと今の僕が見たいと思っている夢でもあるのだろう。

　まぁ、しょうがない。きっとそういう時期なんだろうし、やり過ごしていこう。

　仕事帰りに待ち合わせてお茶を飲んだ。僕は借りていたレコードとビデオと本を返した。レコードは聴いたし、ビデオは観たけど、本はまだ読んでいなかった。そう言うと、彼女は僕にその本をくれると言った。僕は1回断ってから、少しだけ考えて、その本を受け取った。彼女はエスプレッソを飲み、僕はミルクティーを飲んだ。そして、飲み終えたところで、お店を出た。

　この日は江ノ島で花火大会があって、浴衣姿の人達をたくさん見かけた。僕らは彼らの横を通り過ぎて、駅まで歩いた。そして、駅に着いて、軽く手を振って、別れた。少しすると、後ろから「ありがとね」という彼女の大きな声が聞こえた。歩きながら振り向くと、彼女は別れたときと同じ場所に立っていた。僕はもう一度、彼女に小さく手を振った。

　こんな日記でも、多少はつづけていくための努力が必要だったりする。書きたいことがある日もあれば、なにも浮かばない日もあるし、今朝みたいに気持ちをうまく言葉にできない日もある。でも、僕はこれまで、ときに、実際には会って話せないようなことを、僕なりの方法で、ここに綴ってきた。そうすることで、僕は自分の正直な気持ちを伝えようとしたのだと思う。きっと、これからもそうしていくのだと思う。