Box of Days

~日々の雑念をつらつらと綴るもの也~ by MIYAI

忘れられた携帯電話

2004年06月16日 | old diary
 部屋を出て鎌倉方面へ。江ノ電の線路を跨ぎ、小動(「こゆるぎ」と読む)の交差点を曲がると、しばらくは海岸線を走る。右手に海を眺めながらペダルを踏む。鎌高前を通過し、七里ガ浜をすっとばし、稲村ガ崎のゆるい丘を越える。由比ガ浜が近づいたあたりで左に折れ、御成通りをすすみ、そのまま駅の地下通路を抜けて小町通りに出る。人混みをかいくぐって脇道へ入ると、はい、焼き鳥屋に到着ぅ~。

 ここの焼き鳥はなかなか旨いと思う。自転車をこいで来たから、ビールもなんだかおいしい。さらにこれが人のおごりとくれば、ただただ幸せなり。友よ、ありがとう。

 帰りは来た道を戻り、江ノ島のボードウォークに寄る。僕はビールを、そいつはアイスを食う。ふと横を見ると携帯電話が落ちていた。きっと誰かが忘れていったのだろう。「警察に届けてやるかぁ」。友人はそう言って、その携帯を手にとった。待ち受け画面が若い女の子の写真だった。

  友人:「彼女かね?」
  僕 :「だろうな」
  友人:「ふぅん、届けるのやめるか?」
  僕 :「そうだな」

 なんて心がせまいんだ。しかし、ここでもう少し考える。例えば仲間と居酒屋に入ったところで、持ち主である彼は、自分が携帯を忘れてきたことに気がつく。急いでボードウォークに戻ってみるが、その頃には僕らの親切心が、彼の携帯を自転車で5分くらいの派出所に届けてしまっていた。おそらく彼は地元の人じゃないから、派出所の場所もわからないだろう。途方にくれる彼。これでは逆に迷惑ではないかと。時間はまだ18時30分だし、幸い雨の心配もなさそうだ。ふぅむ。

 で、結局、僕らはその携帯をそのままにして家に帰った。でも、きっとこれは間違いなのだろう。例えば彼が自分の携帯番号にかける。すると僕らが届けた派出所の警官が出る。「もしもし。ええ、届いてますよ。えっと、場所はですね」と説明。これで彼も安心。楽しい夜を過ごす。やっぱりこれだよなぁ。うーん…。

 結論:もし携帯が落ちていたら、これからはちゃんと届けよう。