「1Q84」Book1(4-6月)・2(7-9月)読みました。
これから読もうと思っている方もご安心くださいまし。ここでのストーリー紹介はございません。と、いいますのも「読書小屋」で感想を書くのはまだ早い気がしまして(おりょりょ!?)。
実は私はまだ話は続くと思っております。
私が「Book1」を読んでいる時に、まだ読んでもいないオットが「この本、Book3・Book4まで出るんやねぇん?」と言ったことを思い出します。その時は読み始めたばかりだったので「こんなぶ厚いのが4冊もあるはずないやろ~」と思ったのですが、読み進むにつれて、「あともう1巻はあるかな?」「いや、2巻はあるかも!」という確信に変わっていきました。
ちなみにオットのその発言の理由は「副題の3ヶ月という区切りが中途半端すぎる。オレやったら春夏秋冬でしめくくる。」ことと「ただの直感。」だそうです。「オレ流」に予言するオット、おそるべし(まだ当たっているとは限りませんケド)。
▲そこにあるのか、「Book3・4」!?(いや、ないけど・・・)
話の結末はともかく、とにかく面白く読みました。
二人の物語が交互に進行していくのですが(これは村上作品のひとつの型でして、これを紹介するくらいいいですヨネ?)、一人の話に引き込まれるともう一人の話に切り替わる・・・そのテンポと構成が絶妙です。何より作者の力量と意欲がびしばし伝わってきます。それはもうゾクゾクするくらい。
以前「現在(2000年)が舞台の長編を読んでみたい」と書きました。それくらい80年の作品は発表されていたからです。しかし、こちらが勝手に「書き(読み)尽くした」と思っていた80年代の物語を、まるで大木の中に眠っていた仏像を掘り出すよーに、見事かつ斬新に描き出してくれました。80年代の真っ只中に「ダンス・ダンス・ダンス」を描いたすごさと同じくらい、2000年代に「1Q84」を描いたすごさを感じました。
勝手な結論としては今までの作品があり、現在の視点があるからこそ、この「1Q84」ワールドが誕生したんでしょうねぇ(あたりまえか)。意欲作、という言葉だけではくくれない、物語の仏師・村上春樹の底力を感じる最新作です。
※しがない市井がこんなややこしい感想をブログで書くくらいなので、村上作品研究本が出版されるのは当然でしょう♪