EMIRIO☆REPORT~雑貨ちょび読書たま~

☆日常生活を不定期レポするホニャララブログ☆

「ブランケットになったやぎ」

2010-05-08 | 絵本小屋
          
          「THE GOAT IN THE RUG」 やぎのジェラルディン作
          (ブランケットになったやぎ)

グレンメイというナバホ族の友だちとアリゾナ州の「窓岩」のそばで暮らすやぎのジェラルディン。
ある日、ナバホ織りの名人であるグレンメイが、ジェラルディンの毛を使ってナバホラグを作ります。
これは「ナバホラグができるまで」をジェラルディンが密着ルポした、やぎ渾身の一冊です!
                                          (簡単なあらすじ)

久々の「絵本小屋」。 なんと、今回は外国の絵本です。
「読書小屋」や「絵本小屋」で紹介する本は、基本的に本屋さんで手軽に購入できるものにしようと
勝手に決めているのですが、今回その心のオキテを破りました。
というのも、日本語訳は絶版のため、入手困難なのでありますよ~。 え~ん
どうしても読んでみたいという方は、最寄の図書館で借りてくださいね。

          
          ▲ね、ジェラルディンがグレンメイに完全密着しているでしょう?
           ☆邪魔してるなんて言わないでネ☆
         (毛糸に紡いだ山羊毛を染め粉や草木の染料で染めているところ)

このジェラルディンさん、こう見えてなかなか優秀やぎさんなのですよ。こんなに丁寧に、
わかりやすく、ナバホラグの作り方を教えてくれるやぎはなかなかいないと思います。
なんといっても自分の毛を張ってレポートしてますからね。思い入れも半端じゃないのでしょう!
何よりナバホの生活と、グレンメイのことがとっても大好きなんだなぁ、と感じます。


▲「なんにゃりか?」絵本を撮影するえみりおに密着するネコのとらっぱち(←お約束)

洋書とはいえ、日本語版を先に読んでいたし、(なんといっても「絵」本ですから)
ストーリーはとてもわかりやすいです。この絵がとってもカワイイんですよ~。
大人な感想を述べさせてもらうならば、こうしてオリジナル版を見ると、一層グレンメイと
ジェラルディンの窓岩での楽しい生活と、ラグ織りの作業に引き込まれますね。
手作りの素晴らしさはもちろん、ナバホの人々がジェラルディンや自然と共存する姿は、
人間の元来あるべき、つつましくも賢い姿だなぁ、と感動します。
文明社会にどっぷり浸る自分にとって、グレンメイさんのような生活はできませんが、
この絵本を読んで 窓岩の幸せに浸りたいと思います。
それにしても手織りを描いた素晴らしい絵本ですね!

          
          ▲やっぱり、よーわからん。 ここでのんびり見てよーっと。
最後に図書館で借りてみようかな!?と興味を持った方のために日本語版を紹介します。

            「ブランケットになったやぎ」 作者・やぎのジェラルディン 
               チャールズ・L・ブラッド、マーティン・リンク著
               ナンシー・ウィンスロー・パーカー絵
               くどうなおこ訳
               童話屋刊

こちらは、くどうなおこさんの絶妙なジェラルディン訳がラブリーな一冊♪
絶版がすごーく惜しまれる絵本です残念!

ながぐつをはいたねこ

2008-02-26 | 絵本小屋
         ▲左が小学館、右がほるぷ出版です

世界中でおなじみ、「ながぐつをはいたねこ」。 父親の死後、余りもの(?)のねこを財産分与された三男の青年が、このねこの類い希なる才覚で王子となって王女さまをゲットする話です。 おそらく、いろんな出版社から絵本が出ていると思われますが、私が好きなながぐつ絵本はこの2冊。

右のガルトン作・画のながぐつ~は、オシャレでスタイリッシュなねこくんです。 ブーツも実に様になってる。 外国の絵本らしさが満喫できる、アート感覚な一冊といいましょうか。 一方、左の馬場のぼるさんが描くながぐつ~は、めっちゃかわいい、まんが感覚で楽しめる一冊です。 ねこくんのながぐつが、どーしてもゴム長靴にしか見えないのもご愛敬♪ 馬場さんのネコ作品といえば「11ぴきのねこ」シリーズが有名ですが、私はこの「ながぐつをはいたねこ」は馬場さんの隠れた名作ネコシリーズ(?)だと思っています! この作品は、もともと同社刊の「世界おはなし名作全集」の中のひとつとして収録されていた記憶があります。 もちろん欲しかったのですが、絶版だとあきらめていたのです(マニアックすぎるし)。 ・・・が、この度みごと単行化(たぶん)されて復活! それまで手に入らないと思っていた私はうれしかったですよー。 皆さんも、本屋で見かけたら立ち読みしてみて下さいね。 かわいいですよ♪

窓の下で

2007-06-11 | 絵本小屋
        「窓の下で」 
         ケイト・グリーナウェイ著 ほるぷ出版刊



いつもの「BOOK OFF」で300円で購入。
普段私の絵本購入の基準は「おもしろいこと」が最優先なんですが、
今回は特別です。 この絵本は「詩」の絵本なのです。


☆以下はカバー説明書より抜粋☆


        窓の下は わたしのお庭よ
        そこには あまい あまい花が咲くの
        そして 梨の木には
        わたしの大好きな駒鳥さんが住んでるのよ


    こんな詩ではじまる「窓の下で」は、グリーナウェイ自身の絵と文で、
    このうえなく優美につくられた、独創的な絵本です。 当時の子どもた
    ちに爆発的な人気をえただけでなく、その後100年間変わらない人気を保
    っているのは、この絵本がいつの時代の子どもたちにもある種の「夢」を
    与えてくれるからです。
    彼女の芸術的な絵本は「無邪気さや幸せな子ども時代に対する彼女のヴィ
    ジョンーーー黄金のめがねを通して見たひとつの世界」を子どもたちに与
    えてくれる、と評されています。
    1955年、イギリス図書館協会は、毎年子どもの本の優れた挿絵に与える賞
    に、彼女の名前を選び、ケイト・グリーナウェイ賞を設けました。


とまあ、とにかく、イギリスちっくな、クラシックなさし絵の素敵な絵本です。
さし絵の多くに子どもが描かれているんだけど、その子たちの服装がとってもかわいいのです。その服装は彼女自身の考案によるものらしく、当時は「グリーナウェイ・ファッション」と呼ばれるほど人気を博したそーです。


まさに私がイメージする昔のイギリスの子どものイメージなので、知らず知らずのうちにケイト・グリーナウェイさんの影響を受けたものを目にして、いつのまにか3次的にこの作品に触れていたのかも知れませんねえ。 とにかく美しいさし絵です。


ミルンの「くまのプーさん」やキャロルの「不思議の国のアリス」といったイギリス的なタッチのさし絵がお好きな方にはおすすめの絵本です♪