今日は冬至(winter solstice)ですね。
sol…ラテン語で「太陽」
sistere…ラテン語で「静止する・立たせる」
冬至には伊那市では南アルプス・仙丈ケ岳(3,033m)から朝日が昇る「ダイヤモンド仙丈」が見られますが、あいにく今日は曇りですので見られませんでしたので、3年前の冬至に撮影したダイヤモンド仙丈を載せておきます(*^_^*)。さて、昨日、週刊朝日オンライン記事で、元外交官の多賀敏行さんが大学受験英語の有用性について説かれていましたので、少し長いですが以下に引用します。
この記事をツイッターでシェアさせていただいたところ、今年最多の「いいね!」とリツイートをいただき、バズリました。それだけ多くの方が共感されている証拠です。
私も全く同感で、同様のことを昨年11月15日のブログ記事「受験英語こそ王道」にも書かせていただきました。学生時代に勉強という名の努力を怠り、後の人生で英語が出来なくて苦労した輩が、その原因を「受験英語」に求めているだけなのです。結果、「文法はいいから英会話が出来るようになりたい」という、支離滅裂な言動につながるのです。
sol…ラテン語で「太陽」
sistere…ラテン語で「静止する・立たせる」
冬至には伊那市では南アルプス・仙丈ケ岳(3,033m)から朝日が昇る「ダイヤモンド仙丈」が見られますが、あいにく今日は曇りですので見られませんでしたので、3年前の冬至に撮影したダイヤモンド仙丈を載せておきます(*^_^*)。さて、昨日、週刊朝日オンライン記事で、元外交官の多賀敏行さんが大学受験英語の有用性について説かれていましたので、少し長いですが以下に引用します。
元外交官が嘆く、英語教育改革の愚 センター試験の「読み」重点は正しい NHKラジオ英語講座で磨ける能力とは
萩生田光一文部科学相の「身の丈」発言から延期が決まった、大学入学共通テストでの英語民間試験。「読む・聞く」の2技能を測るセンター試験の英語を、民間の試験を活用し、「話す・書く」を含めた4技能を測るように変えようとしていたものだ。今回の延期について、外交官として様々な国の大使や公使を務めた多賀敏行さん(69)は、「延期に留めるのではなく、廃止した方が良いと思う」と指摘する。自身の経験を踏まえ、英語の学び方について語った。
英語には[読む][書く][聞く][話す]の四つの側面があるが、まず[読む]ことができれば、あとの三つは少しの努力で付いてくる。
[読む]ことによって学んだ英語表現を使って英作文[書く]ができるし、聞きとることができれば、それを紙に書き下ろし、それを[読む]ことができれば、文章の意味を理解できる。[話す]ことは[英作文]と同じことで、言ってみれば、[瞬間英作文]である。要するに[読む力]が全ての原動力になるのだ。
他方、[読む力]が無ければ、あとの三つは伸びない。読んで理解出来ないことは聞いても理解できない。英語のCDを何度も聞いているとある日突然、理解出来るようになるというのは誇大広告である。いやむしろ「詐欺」に近い。
たくさんの受験生(約50万人)が受ける試験の段階では、[読む力]に重点を置くことには合理性がある。現行のセンター試験でも[読む力]に重点が置かれているが、それに加えて[聞く力]も既にリスニング試験の形で組み込まれている。一昨年、私自身センター試験の監督をしたのでよく知っている。リスニング試験は機材の点検に気を使わねばならず大変である。よく実施しているなあと感心したものだ。
これらに加えて新たな共通テストで[話す力]と[書く力]まで試験を行う[あるいは英語民間試験を活用することにより同様の効果を狙う]ことになっている。これは質の良い採点者(学生アルバイトでは困るのである)の確保、受験機会の公平性の維持の難しさを考えると実際上、実施不可能と言わざるを得ない。そもそも最初から愚策であったのだ。
この政策の提唱者たちは[話す力][書く力]を強調してみせるのは格好良いが、実際上は全ての推進力の根源である[読む力]の授業時間の削減を意味し、英語力全体の低下を結果として招くことに思い至っていない。
そもそも[話す力]と[書く力]は各大学が2次試験で行えば良いことである。こういう基本的なことを理解出来ない政治家たちが寄ってたかって、日本の英語教育を劣化させている気がして憂慮に耐えない。
私は41年の外交官生活を終えて、3年前から私立大学で英語を教えている。今の学生たちを見てつくづく思うのは、私自身が受けた英語教育は間違っていなかったということである。
英語を自由に使いこなせる人はその中に一人も居ないと思われる人口10万人の地方都市に生まれ、中学、高校は名古屋の進学校で教育を受けた。英語は文法を中心とした大正時代から続いているであろう伝統的な教育であった(教科書は[新々英文解釈研究]山崎貞著であった)。
今でも自分を褒めてやりたいと思うのは、学校での勉強に加えて、中学3年ころからNHKラジオの英会話番組(講師は松本亨先生)を聞き始めたことである。学校の先生方は優れた英文法教育を施してくれたが、英語の発音はカタカナ英語であった。NHKラジオに出てくるネイティブのゲストの発音と随分かけ離れていて、どっちが正しいのか最初のうちは戸惑った。
やがてNHKラジオのお陰で私のカタカナ英語は矯正されて、ネイティブに近い発音が出来るようになった。発音が良くなればどんどん通じ始める。通じるとどんどん話したくなってきた。勉強が楽しくなり少しでも余った時間を見つけては勉強した。大学入試も、外交官試験も英語で点数を稼ぐことが出来たので、あまり苦労はしなかった。
社会人になってあるとき、各界で活躍している人で英語のうまい人に出会うと「どうやって英語を勉強したのですか」と聞いてみた。答えは私の勉強法と同じだった。つまり英文法、英文解釈を中心とする伝統的英語教育、それに加えてNHKの英語講座を熱心に聞いて発音やリズムを学んでいたというのだ。
世の中には二つのタイプの人々が居る。第1のグループは英語を無事習得できた人たち。第2のグループは英語を(何らかの不幸な原因があり)習得できなかった人々である。そしてそのことを生涯心の傷として抱えている人々である。
第2のグループの人々が自分の恨みを英文法教育、英語教育のあり方に向けて、ああでもない、こうでもない、と長年いじくり回した結果、今の混沌(こんとん)とした英語教育の現状につながってしまったのではないかと思う。もっと第1のグループの人たちの意見を聞けば良いのにと思う。(聞き手・永井貴子)
◇多賀敏行(たがとしゆき)
1950年、三重県松阪市生まれ。一橋大学法学部卒業後、外務省入省。ケンブリッジ大学でLL.M(法学修士号)取得。駐チュニジア、ラトビア大使などを歴任し、2015年退官。現在、大阪学院大学教授、中京大学客員教授。著書に「外交官の[うな重方式]英語勉強法」(文春新書)などがある。大学1年時に、英検1級、通訳案内業試験(英語)に合格。
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私も全く同感で、同様のことを昨年11月15日のブログ記事「受験英語こそ王道」にも書かせていただきました。学生時代に勉強という名の努力を怠り、後の人生で英語が出来なくて苦労した輩が、その原因を「受験英語」に求めているだけなのです。結果、「文法はいいから英会話が出来るようになりたい」という、支離滅裂な言動につながるのです。
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