ごろりんブログ

雫石鉄也のブログ

天満天神繁昌亭に行きました

2023年02月24日 | 上方落語楽しんだで
 昨日の休日は落語を楽しみに行ってました。私のオフィシャル寄席は、神戸新開地喜楽館ですが、サブ・オフィシャルは大阪天満天神繁昌亭です。昨日は繁昌亭に行ってました。
 11時まで会社でお仕事。ご苦労様です。大阪天満宮で降りて、すぐそこが日本一長いので有名な天神橋筋商店街です。私はいつもここで天ぷらを食べます。天ぷらえびのやで穴子天定食をいただきました。そこから繁昌亭まで歩いて3分です。
 前で少し待っていると、桂八十八師匠のお弟子さん桂八十助さんが一番太鼓を打ち始めました。入場します。私の席は前から5列目の通路側というたいへんに良い席でした。
 開口一番は桂文五郎さん。桂文珍師匠の4番目のお弟子さんです。先日、国際会館での文珍師匠の独演会に行ったのですが、その時も文五郎さんは前座を務めておられました。昨日の演目は「二人ぐせ」でした。
 2番手は桂治門さんです。桂小春団治師匠のお弟子さんです。マクラはベトナムへ落語をしに行った話。小春団治師匠は国際的な噺家さんですから、たぶん師匠のお供で行ったのではないでしょうか。フォーを食べたんですって。おいしかったそうです。「ん廻し」をやらはった。「ん」をいうと田楽を食べられる噺です。たくさん田楽が出てきます。田楽が食べたくなりました。
 3番手は桂雀喜さん。ヨーデル食べ放題でおなじみの桂雀三郎師匠のお弟子さんです。まくらで「この落語は架空の話で登場人物も架空の人物です」といわはった。演目は「老老稽古」です。雀喜さんの創作落語です。私は何度か聞いたことがありますが、自分の師匠をイジる噺です。100才の師匠楽三郎と80歳の弟子楽喜が落語の稽古をする噺です。こういうお年なだけにまともな稽古はできません。師匠の楽三郎師匠が雀三郎師匠をほうふつとさせて大爆笑です。
 色もんは豊来家一輝さんの太神楽曲芸です。なんべんか失敗しはった。
 お次は林家染左さんです。「喧嘩長屋」です。最初は夫婦げんかです。隣家の男が止めに入り、家主が止めにはいり。といっても「天狗裁き」ではありません。喧嘩を止めに入る人が火に油を注ぎ自分も喧嘩して喧嘩を大きくします。それを止めに入った者がますます大きな喧嘩にする。昔のハリウッド映画のパイ投げか西部劇の酒場の殴り合いのような落語です。
 次は桂枝三郎さん。侍がでてくる噺です。隣の竹の筍がウチの庭に生えてきてる。下男のべくないが昼食のおかずにする噺です。隣も侍です。堅苦しい侍同志の意向がおかしいです。
 ここで仲入りが入ります。
 色もんが二つ入ります。二つ目の色もんは浪曲です。真山隼人さん。水戸黄門の浪曲でした。私、浪曲聞くのは初めてです。
 次は笑福亭仁昇さん。「手水回し」です。なかなか大きなダイナミックな手水回しでした。
 トリ前は笑福亭鉄瓶さん。兄弟子の笑福亭笑瓶さんが亡くなりました。ご愁傷さまです。その鉄瓶さん、お酒、酔っ払いの噺です。先日、テレビ「日本の話芸」で、桂塩鯛師匠が「二番煎じ」をやってはった。塩鯛師匠数年前に肝硬変で入院なさったそうで、それから禁酒。お酒を飲まない噺家の方がお酒の落語がうまいそうです。塩鯛師匠は以前からお酒の噺はうまかったです。師匠の「試し酒」なんぞは絶品ですね。その塩鯛師匠がお酒を飲んでない。先日の「二番煎じ」も絶品でした。
 さて鉄瓶さんがやったのは「替り目」大師匠の松鶴師匠がいうところの「ごしゅかのおうわさ」ですね。登場人物が最初から酔っぱらっております。外でたらふく飲んで家でも飲みたい。ご内儀にブチブチ文句をいいます。私、雫石はビールは500cc日本酒は1合半ウィスキーは50ccを2杯と決めていて自己抑制が効く人間ですから、ご内儀にブチブチいうことはありせん。(なんか影の声が?)
 さて、トリは先代文枝一門のベテラン桂文太さんです。骨董の噺とおっしゃるから「はてなの茶碗」かなと思いました。しかしマクラで「モネでございます。ルノアールでございます」「これはピカソね」「いいえ鏡でございます」というくすぐり文太さんほどのベテランならやめた方がいいですね。とりあえず客席から笑い声が上がりましたが、私は全くおかしくありません。ここでもいいましたが、このくすぐりはもう古いです。聞き飽きました。
 で文太さんがやったのは「はてなの茶碗」ではなく江戸落語の大ネタ「火炎太鼓」です。さすがベテランだけあって枯淡の噺ぶりで聞かされました。