ごろりんブログ

雫石鉄也のブログ

ツユクサ

2024年04月08日 | 映画みたで

監督 平山秀幸
出演 小林聡美、松重豊、斉藤汰鷹、平岩紙、江口のりこ、泉谷しげる

 うまいシナリオだ。隕石が人に当たる確率は1億分の1。映画が始まって、まず、そんなありえないことが起こる。
 五十嵐芙美が車を運転していたら隕石が落ちてきて車に穴をあけた。車は横転。芙美は無事だった。
 50近い中年のおばさんと小学生が親友。あまりない組み合わせだが芙美の親友航平は天文マニアの小学生。芙美と航平は隕石を見つける。大学で鑑定してもらうと月から飛んできた石に間違いない。
 と、ちょっと浮世ばなれしたオープニングで、軽ファンタジーの雰囲気をただよわせつつ映画続く。
 芙美は縫製工場で働く。航平の母親の直子、独身の妙子。中年女3人は仲良し。芙美は一人暮らしで断酒会に入って酒を断っている。そして彼女は交通誘導員の篠田と会う。篠田はツユクサの葉っぱで草笛を吹く。ツユクサはどこにでも生えていて草笛が吹きやすい。
 芙美、篠田、航平、直子、妙子、子供一人と大人たち。航平はいう。「ぼくの周りの大人はみんなウソつき」芙美も篠田にウソをいう。みんなしあわせになりたい。だからウソをいう。
 ウソをいわなくてもいい。断酒にこだわらなくてもいい。篠田のもとにいく。そして芙美は航平を熱くハグして、お守りにしてた隕石を海に捨てる。芙美、これから、うんとしあわせになるのだ。