ごろりんブログ

雫石鉄也のブログ

火の鳥 大地編

2021年04月28日 | 本を読んだで

原案 手塚治虫  著 桜庭一樹     朝日新聞出版

 小生は手塚信者で「火の鳥」は全作読んでいる。一番好きなのは「未来編」次に「鳳凰編」かな。この「火の鳥」シリーズまだいくつかの作品の構想が手塚さんの頭の中にあったそうだが、手塚さんのご逝去によって幻となった。幻は幻のままおいておけば良かった。手塚さん以外の人の手になる「火の鳥」は「火の鳥」じゃない。本作を読んで、ということを認識したしだい。
 桜庭さんはよく書いたと思う。いっしょうけんめい手塚さんの「火の鳥」を再現しようと執筆したのであろう。彼女は文字で手塚漫画を書こうとしたのではないか。桜庭さんは原案だけ手塚さんにもらって、桜庭さんの「火の鳥」を書けば良かったのだ。桜庭さんが文字で書いた、この手塚漫画は失敗している。