東郷隆 角川書店
大好評(ワシ的に)の定吉セブンシリーズ第2作。今回は映画の007シリーズ屈指の名作「ロシアより愛をこめて」のパロディだ。
関東の秘密結社「NATTO」の暗殺集団「KIOSK」は関西の大阪商工会議所秘密会所のエース殺人丁稚定吉七番を亡き者とせんと「KIOSK」のエース赤坂1号を送り込む。
その「KIOSK」から足抜けしようとする戦う芸者(ファイティング・ゲイシャガール)桃千代こと立穴裕子をガードする定吉七番。
007ファンならにやりとするところ満載。本家のボンドガールはロシア美人タチアナだが、定吉ガールは立穴。協力者の肩に銃を置いてボンドが狙撃するシーンもあった。こっちは定吉が田中安雄の肩を借りて吹き矢を吹く。
列車内でのボンドとロバート・ショーふんする殺し屋グラントとの格闘もありいの、靴の先の毒針で攻撃してくるばあさんもちゃんと出てくる。
「なんとなくクリスタル」の田中康夫や「見栄講座」のホイチョイの馬場康夫らしき人物も出てきて1980年代のあの時代の雰囲気もいっぱい楽しめる。