【名古屋】産業技術総合研究所サステナブルマテリアル研究部門金属系構造材料設計研究グループの鈴木一孝主任研究員らは24日、マグネシウム合金のプレス成形性を高める圧延法を開発したと発表した。金属を軟化させる焼鈍と薄く伸ばす圧延を繰り返してマグネシウム結晶の配列方向をふぞろいにし、部材端面の平行にあたる縦軸方向で変形しやすくした。アルミニウム合金に近いレベルになる。
500度Cでの焼鈍と200度Cでの圧延を繰り返し、従来の圧延法では圧延面に対して垂直方向にそろうマグネシウム結晶の向きをふぞろいにした。成形性の試験では、圧延材に工具の一種であるポンチを押し込んで張り出した長さが7・9ミリメートルとアルミ合金の8・5ミリメートルに近かった。
マグネシウム合金を室温で成形する場合、水平軸方向は変形しやすかったが、縦軸方向は難しかった。マグネシウム合金の複雑形状部材などの用途拡大につながる。
500度Cでの焼鈍と200度Cでの圧延を繰り返し、従来の圧延法では圧延面に対して垂直方向にそろうマグネシウム結晶の向きをふぞろいにした。成形性の試験では、圧延材に工具の一種であるポンチを押し込んで張り出した長さが7・9ミリメートルとアルミ合金の8・5ミリメートルに近かった。
マグネシウム合金を室温で成形する場合、水平軸方向は変形しやすかったが、縦軸方向は難しかった。マグネシウム合金の複雑形状部材などの用途拡大につながる。
先日、その工具鋼の自己潤滑性とかいう話を日本トライボロジー学会で聞いたが、モリブデンとかカーボン、それにDLCコーティングなどの怪しげな論説とも整合し、油中添加剤の極圧効果にも拡張できる話は面白かった。ひらたくいえば世界初の本格的ナノマシンである分子性結晶が表面に自己組織化されて、滑りが良くなるということだ。