東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科の高柳広教授らのグループは、骨の形成と破壊をコントロールして丈夫な骨を作るのに必要なたんぱく質を特定することに成功した。
このたんぱく質を骨粗しょう症のマウスに投与したところ、骨の減少を食い止めて再生を促すのを確認した。骨粗しょう症や関節リウマチなど、骨量が減少する病気の新たな治療薬開発に結びつくと期待される。英科学誌ネイチャー電子版に19日掲載される。
このたんぱく質は「セマフォリン3A」と呼ばれ、神経細胞や免疫系の制御に関与していることが知られていたが、骨との関連は不明だった。
骨は新たな骨を形成する「骨芽細胞」と古くなった骨を吸収する「破骨細胞」が、バランスを取ることで正常な骨密度を維持している。どちらかの細胞が減りすぎたり増えすぎたりすると、骨折しやすくなる。
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