本を読むのは、たいてい
遅い夕食が終わり家事がひと段落する夜10時頃からだが・・・
ひと頃に比べ、読むスピードが確実に落ちている。
集中力が続かなくなった。
せいぜい1日に2冊しか読めない。
元々、ど近眼な上、老眼が進んでいるから
目の疲れが酷くなっている。
しかも、疲れの回復力が衰えている。
当たり前とはいえ、さみしいことだ。
木戸番小屋シリーズ~
先日読んだのは7年ぶり?に出た最新作だ。
第1作からすべて在館中だったので、一気にやってきた。
当然、他の本も借りているのでせっせと読まなくてはならない(笑)
「深川澪通り木戸番小屋」 北原亞以子 講談社
泉鏡花賞だ。
笑兵衛とお捨夫婦のなれそめや、
最新作ではすっかり落ち着いていた人物(名前を忘れたww)の荒れていた頃など
良いも悪いもないところが、人情話の良さだ。
サラーっと読めた。
「深川澪通り燈ともし頃」 1994年11月
第2作。
煙草売りから店をもち、狂歌でも認められるようになった政吉。
たまに江戸にくる女房・子がいる男と切れずにお針で生計をたてているお若。
中(長?)篇が2つ。
お若の話は、ちょっと身につまされた。
ウツウツとなってしまったときのお若の思い・・・
『一年が過ぎれば一つ年齢(トシ)をとり、やがては嫁きおくれの陰口すら消えて
しまう女になるとわかっていた。その覚悟もしていたつもりだった。
が、どこかで、そのまま年齢をとってゆけると思っていたのではないだろうか。
皆、いつまでもお若をかこんでいてくれると思っていたのではないだろうか。』
弟子たちが独り立ちして~
『そして、お若だけが一人残った。
「自分だけが頼り……」
そんなことはない。
「でも、ひとりぼっちだ、わたしは」
誰を恨むすべもないのが、なおさらに情けなかった』
「素行調査官」 笹本稜平 2008.10.25 光文社
警察官に、全てにおいて潔白であれと言うつもりはないが、
やはり、一部の利権を擁護したり、悪事を見逃したり、片手落ちだったりは、してほしくない。
内部での隠蔽工作など、もってのほかだ。
現実には有り得ないのだろうが、
主人公が、私立探偵あがりの中途採用という設定が
これまでの警察小説とは少し色合いを変えている。
この本には直接関係ないが、
警察官が悪事を働くって、一般人より簡単だろうといつも思う。
「新地橋」 北原亞衣子 講談社文庫 1998.9.15
木戸番小屋シリーズ。
サラッと読むのに、丁度いい。
「還るべき場所」 笹本稜平 文春 2008
久しぶりの山岳小説。
読みごたえがあった。
4年前のK2~山で死ぬことを否定していた聖美はなぜロープを切ったのか…
矢代翔平は、友人の誘いにのって再び挑む。
コソコソ動きまわってるアルゼンチンの三人組などを含め、
それぞれの人物に存在感がある。
P248~神津と竹原の会話。
「『山がそこにあるから』というマロリーの言葉は、たぶんその答えではなく、それが
回答不能な問いであることを示したにすぎないものです。それは言葉ではなく、
生きることによってしか表現できないなにかなんです」
「誰もが山に惹かれるわけじゃない。しかし現実の山じゃなくても、誰もが心のなかに 山を持っている。
それは言葉では定義できないが、どんなに苦しくても、むなしい努力に思えても、
人はその頂を極めたいという願望から逃れられない」
「普段我々は、意識するとせざるとにかかわらず、生まれてから死ぬまでの人生をあらかじめ敷かれた
レールのように眺めている。あたかもそれが厳然と実在するもののように。しかしそれは、
真の人生は不可視だ。それは生きてみることでしかかたちにできないなにかだ。
そしてそれこそが、この世界で生きることを喜びに変えてくれる糧なんだ」
「夜の明けるまで」 北原亞以子 2004.1.26
吉川英治文学賞。
これで、今現在出ている木戸番小屋シリーズ、読了。
少なくて助かった(笑)
「明日のマーチ」 石田衣良 新潮社 2011.6.20
突然派遣切りされた4人の青年は
鶴岡から東京まで600キロ、1ヶ月の徒歩の旅に繰り出した。
ブログ発信、マスコミからのメール~
いかにも有りがちな展開が、この作者っぽい。
気持ちよく読めた。
「ナニワ・モンスター」 海堂 尊 新潮社 2011.4.20
この方の作品を読むのは初めてだ。
一躍この作者を有名にした「チーム・バティスタ」すら
いつか読もうと思っているうちに旬が終わった(^^;
権力が陰謀を企むと、何でもできそうだ。
官僚たちが長年の間に秘匿してきた事実が沢山あると思う。
例えば現在、管直人の指導力の無さは目に余るが、
新興内閣に限らず、政治家が知らされていない事実が数多あると思う。
弱い細菌をバラまいてメディアを煽るとか、
騒がれたくない事実から目を背けさせるために他の情報をリークするとか、
権力に近ければ近いほど、魑魅魍魎が跋扈していそう。
そんな人たちが国の行く末に関わっている可能性を思うとゲンナリするが
そうでない人々も多いと信じたい。
遅い夕食が終わり家事がひと段落する夜10時頃からだが・・・
ひと頃に比べ、読むスピードが確実に落ちている。
集中力が続かなくなった。
せいぜい1日に2冊しか読めない。
元々、ど近眼な上、老眼が進んでいるから
目の疲れが酷くなっている。
しかも、疲れの回復力が衰えている。
当たり前とはいえ、さみしいことだ。
木戸番小屋シリーズ~
先日読んだのは7年ぶり?に出た最新作だ。
第1作からすべて在館中だったので、一気にやってきた。
当然、他の本も借りているのでせっせと読まなくてはならない(笑)
「深川澪通り木戸番小屋」 北原亞以子 講談社
泉鏡花賞だ。
笑兵衛とお捨夫婦のなれそめや、
最新作ではすっかり落ち着いていた人物(名前を忘れたww)の荒れていた頃など
良いも悪いもないところが、人情話の良さだ。
サラーっと読めた。
「深川澪通り燈ともし頃」 1994年11月
第2作。
煙草売りから店をもち、狂歌でも認められるようになった政吉。
たまに江戸にくる女房・子がいる男と切れずにお針で生計をたてているお若。
中(長?)篇が2つ。
お若の話は、ちょっと身につまされた。
ウツウツとなってしまったときのお若の思い・・・
『一年が過ぎれば一つ年齢(トシ)をとり、やがては嫁きおくれの陰口すら消えて
しまう女になるとわかっていた。その覚悟もしていたつもりだった。
が、どこかで、そのまま年齢をとってゆけると思っていたのではないだろうか。
皆、いつまでもお若をかこんでいてくれると思っていたのではないだろうか。』
弟子たちが独り立ちして~
『そして、お若だけが一人残った。
「自分だけが頼り……」
そんなことはない。
「でも、ひとりぼっちだ、わたしは」
誰を恨むすべもないのが、なおさらに情けなかった』
「素行調査官」 笹本稜平 2008.10.25 光文社
警察官に、全てにおいて潔白であれと言うつもりはないが、
やはり、一部の利権を擁護したり、悪事を見逃したり、片手落ちだったりは、してほしくない。
内部での隠蔽工作など、もってのほかだ。
現実には有り得ないのだろうが、
主人公が、私立探偵あがりの中途採用という設定が
これまでの警察小説とは少し色合いを変えている。
この本には直接関係ないが、
警察官が悪事を働くって、一般人より簡単だろうといつも思う。
「新地橋」 北原亞衣子 講談社文庫 1998.9.15
木戸番小屋シリーズ。
サラッと読むのに、丁度いい。
「還るべき場所」 笹本稜平 文春 2008
久しぶりの山岳小説。
読みごたえがあった。
4年前のK2~山で死ぬことを否定していた聖美はなぜロープを切ったのか…
矢代翔平は、友人の誘いにのって再び挑む。
コソコソ動きまわってるアルゼンチンの三人組などを含め、
それぞれの人物に存在感がある。
P248~神津と竹原の会話。
「『山がそこにあるから』というマロリーの言葉は、たぶんその答えではなく、それが
回答不能な問いであることを示したにすぎないものです。それは言葉ではなく、
生きることによってしか表現できないなにかなんです」
「誰もが山に惹かれるわけじゃない。しかし現実の山じゃなくても、誰もが心のなかに 山を持っている。
それは言葉では定義できないが、どんなに苦しくても、むなしい努力に思えても、
人はその頂を極めたいという願望から逃れられない」
「普段我々は、意識するとせざるとにかかわらず、生まれてから死ぬまでの人生をあらかじめ敷かれた
レールのように眺めている。あたかもそれが厳然と実在するもののように。しかしそれは、
真の人生は不可視だ。それは生きてみることでしかかたちにできないなにかだ。
そしてそれこそが、この世界で生きることを喜びに変えてくれる糧なんだ」
「夜の明けるまで」 北原亞以子 2004.1.26
吉川英治文学賞。
これで、今現在出ている木戸番小屋シリーズ、読了。
少なくて助かった(笑)
「明日のマーチ」 石田衣良 新潮社 2011.6.20
突然派遣切りされた4人の青年は
鶴岡から東京まで600キロ、1ヶ月の徒歩の旅に繰り出した。
ブログ発信、マスコミからのメール~
いかにも有りがちな展開が、この作者っぽい。
気持ちよく読めた。
「ナニワ・モンスター」 海堂 尊 新潮社 2011.4.20
この方の作品を読むのは初めてだ。
一躍この作者を有名にした「チーム・バティスタ」すら
いつか読もうと思っているうちに旬が終わった(^^;
権力が陰謀を企むと、何でもできそうだ。
官僚たちが長年の間に秘匿してきた事実が沢山あると思う。
例えば現在、管直人の指導力の無さは目に余るが、
新興内閣に限らず、政治家が知らされていない事実が数多あると思う。
弱い細菌をバラまいてメディアを煽るとか、
騒がれたくない事実から目を背けさせるために他の情報をリークするとか、
権力に近ければ近いほど、魑魅魍魎が跋扈していそう。
そんな人たちが国の行く末に関わっている可能性を思うとゲンナリするが
そうでない人々も多いと信じたい。