Ｃｏｆｆｅｅ Ｂｌｕｅｓ＠小路幸也 あらすじ（「BOOK」データベースより）
１９９１年、北千住の洋館を改装した「弓島珈琲」。店主の僕（弓島大）はかつて、恋人の死に関する事件に巻き込まれた。その時関わった刑事の三栖は、今では店の常連だ。近所の小学生の少女から、いなくなった姉を探してほしいと頼まれた僕。少女の両親は入院と言い張り、三栖も何かを知るようだが、事件性がないと動けない。そんな折り、麻薬絡みで僕の恋人を死に追いやった人物が出所。事態は錯綜するが、店の営業も中学生の少女探しも続けなくてはならない…。紫煙とコーヒーの薫りが漂う“弓島珈琲”。中学生の少女捜しが一転、麻薬絡みの騒動へ。
ご近所さんが集う珈琲店のまったりした雰囲気、その店主ダイちゃんもまったりしているように見せながら、実は心のうちにいろいろ抱えていて、それでも人に対して優しく、また人を思いやり受け入れるその度量はほれぼれします。なぜこの店主にばかり、厄介ごとが降りかかってくるのか、もう勘弁してあげてと思っちゃいました。小さいころからそういう何かを引き寄せてしまう少年だったようですが。
近所の少女から姉探しを頼まれたことと、麻薬がらみの事件が徐々に徐々に絡み合い、店主ダイちゃんはいろいろと考え、実際に行動します。行動する際の基準は後悔の仕方。何もしなかった後悔か、自分の引き起こした後悔か。過去の事件の経験から、ダイちゃんは自分が引き起こした後悔を選ぶ人になりました。それを後押しする周りの人の熱いこと！ 店員の丹下さん、同じ町内の苅田さん、刑事の三栖さん、同級生の小菅や、高校生の純也など。
事件は解決しますが、ダイちゃんの抱える苦悩は解決というわけにはいかず、心に抱えたままです。それを受け入れるダイちゃん、強い男だと思いました。腕力は弱いんですけどね。
ちなみに、店員の丹下さんは元女子プロレスラー。読み始めは、てっきり男の人だと思ってました！
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澄みきり → 
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