＜758＞サムギョプサル

　３月３日は、「桃の節句」。

　語呂あわせから「耳の日」でもある。

　お隣、韓国でも同じ発想で、「サムギョプサルの日」とされたそうだ。


　家畜のウイルス性の急性伝染病である「口蹄疫」が流行し、韓国で社会問題になった2003年に、畜産関係のお役所が始めた豚肉を食べましょうと言うキャンペーンの際、作られたのが始まりのようだ。

　「サムギョプサル」は、サム＝３、ギョプ＝層、サル＝肉の事で、所謂、豚の「三枚肉」を使った焼肉だ。

　

　農協・大韓養豚協会の主催で、「３・３デー豚肉消費促進」のイベントなども開催され、キャンペーンが行われている。

　「サムギョプサル」は、韓国の人々のソウルフードと言われている。

　 豚の三枚肉を厚めにスライスし、鉄板上で余分な脂を落とし、表面がカリッと焼くと言う大衆的な焼肉。

　かつては、ドラム缶を改造したテーブルで、立ったまま冷凍肉をモウモウと煙を上げ焼いていた。

　

　労働者の活力源として、仕事帰りに一杯ひっかけていく「モンノチッ(一杯飲み屋)」などで、焼酎(ソジュ)のつまみにドラム缶を利用した鉄板付きテーブルを囲み、提供されてきた。

　

　そんな庶民の味も、最近はニューウェーブが登場しているそうだ。

　一般的には、焼いた肉を岩塩を混ぜたゴマ油に付けたり、青唐辛子のスライスやネギの和え物、一緒に鉄板で焼いたニンニク、少量のサムジャン(味付け味噌)を付けて、ご飯などと一緒に、サンチュやエゴマの葉などに巻いて食べる。

　ニューウェーブは、「ワインサムギョプサル／ワインに漬け込み熟成」、「ハーブサムギョプサル／バジル、オレガノなどのハーブをまぶす」、「緑茶サムギョプサル／緑茶パウダーをまぶす」、「コチュジャンサムギョプサル／コチュジャンで下味をつけてる」、「トッサムギョプサル／焼けた肉を薄い餅(トック)で包む」、「テペサムギョプサル／カンナで削ったような薄い肉」、「チーズサムギョプサル／フォンデュのように溶かしたチーズを付ける」などなど、お店ごとに工夫したレシピが出て来ているそうだ。

　また、焼きあがった肉の食べ方も、「ハニーマスタード」や「バーベキューソース」に付けたり、なんと「きな粉」を付けたりと、バリエーション豊かだ。

　焼肉に「きな粉」・・・いけるのか？ｗ

早春、杉花粉ならぬ、「黄砂」に悩む韓国では、この「サムギョプサル」の脂が喉などに付着した「黄砂」を落としてくれるとも言われる。

　家計に優しい、リーズナブルな予算で、仲間とにぎやかに鉄板を囲み、カリカリに焼いた脂たっぷりの三枚肉を食べれば、気分も最高！！だよなぁ～ｗ

　ドラマにもこんなシーン、よく登場する。