2025年度版 渡辺松男研究2の5
(2017年10月実施)『泡宇宙の蛙』(1999年)
【白根葵】P28~
参加者:曽我亮子、渡部慧子、鹿取未放
レポーター:渡部慧子 司会と記録:鹿取未放
35 こいびとの林檎学われのゲーデル論 霧晴れて別の尾瀬沼はあり
(当日意見)
★ゲーデルというのは不完全性定理という難しい論を打ち立てた数学者だそうです。松男さんは高校時代「数学の渡辺」と言われていたほど数学が好きで得意だったそうですから、ゲーデルについても詳しいのでしょうね。恋人の「林檎学」の方はおそらく恋人が林檎についてあれこれしゃべっている程度のことだろうと思います。まあ、うがった見方をすれば、アアダムとイブの林檎ですからなまめかしい方向性も考えられないわけではないですが、たぶんここはそこまで暗示していないと思います。霧の中で君と林檎やゲーデルについてお喋りしているうちに、霧が晴れて素晴らしい景が現れたというのでしょう。「霧晴れて別の尾瀬沼はあり」はゲーデルの打ち立てた不完全性定理の裏側の比喩になっているのかもしれません、いろんな見え方があるって。 ただ定理自体は読んでみても私には難しくて理解できませんでした。(鹿取)
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