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Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2008年12月31日(水)ライトな冬山、八ヶ岳連峰天狗岳に登る

2009年01月02日 | 山登りの記録
Mr.Dashの厄年、2008年の最後を飾る登山は、八ヶ岳連峰の天狗岳だ。
とにかくここまで、世界同時不況の影響でボーナスが減ったくらいしか、
Mr.Dashにとっての厄はなかったので、今年最後の山行も、安全に、
愉しくキッチリ飾りたい。

今回のパーティは、Mr.Dash、ともちゃん、Y井氏、N尾クン、T橋クンと
いう、おなじみの面々。
T橋クンは、本格的な冬山は初体験。12本爪アイゼンを初めて装着し、
ピッケルも初めて手にする。冬用のズボンとタイツMr.Dashからのレンタルだ。
N尾クンは昨年の燕岳以来の本格的冬山だ。

30日の朝、比較的ゆっくり奈良を出発する。諏訪ICで高速を下り、途中、
縄文時代の遺跡である尖石(とがりいし)遺跡に寄り道する。
鏃(やじり)のような尖った石が出土したから「尖石」なのではなく、
三角に尖った岩が祭られている場所なので、「尖石」ということが判明。

ここから別荘街を抜け、半分凍っている未舗装道路をグングン登れば、唐沢鉱泉
(http://www.karasawakousen.com/)に着く。


今回はここをベースにする。
唐沢鉱泉は、「日本秘湯を守る会の宿」で、武田信玄の隠し湯とも言われる
400年の歴史を誇る秘湯である。湯は、あがったあと、肌がサラサラした。
タオルはいろんな色があり、お互い間違えずに済む。


量もたっぷり、味もすばらしい夕食を堪能したあと、茅野のSEIYUで
買出ししたプレミアムビール各種や日本酒で宴会。
温泉&ビールは、本来、下山後の楽しみであるが、最近、前泊すると必ず
”前祝い”に盛り上がる。

31日。武装完了、いざ出陣。宿の前の寒暖計はマイナス10度C。
下見しておいた登山口の小橋を渡り、山道へ。
今回は、西尾根から西天狗、東天狗、中山峠、黒百合ヒュッテをめぐり、
唐沢鉱泉に戻ってくる周回ルートだ。


出発してほどなく、T橋クンのグリベル製の新品アイゼンが緩む。
長さ調整が不十分だったのが原因。Mr.Dashが知らない形だったが、
N尾クンのワンタッチアイゼンがグリベル製で、調整方法が同じだった。
そういえば彼は本格アイゼンは初めてだったなあ。前日にきっちり
確認しておくべきとMr.Dashは悔やんだ。

15分ほどタイムロスをして、だらだらした坂を登り続けていると、
登山道は、しだいにカチカチに凍ってきた。新雪の下なので一見分からない。
ここまでT橋クンを除く全員がアイゼン未装着だったので、ここで全員
装着。また10分ほどロス。この先で暑くなり、衣類を調節するのにも
多少時間をロス。まったく、初心者みたいな情けないスタートで、
西尾根に取付くまで1時間半もかかってしまった(夏道50分)。

この時点で、「ううむ、このペースでは唐沢鉱泉に戻るのは暗くなってからか」
と覚悟したが、一度、装備が落ち着くと、さすが健脚のメンバーだ。
ずっとトレースがあったこともあるが、その後は快調に、ほぼ夏山ペースで歩けた。

天気は最高、西尾根の展望台からの絶景!

右手に赤岳、ずっと右に眼をやると南アルプス、中央アルプスの山並みが望める。
北アルプス方面は雲がかかっていた。

第2展望台にて、若手二人の雄姿。


西天狗への登りは、岩と雪のミックス。T橋クンを先頭に、N尾クンが続くが、
慣れない岩肌へのアイゼンワークに苦労しているが、見かけは十分、
アルピニストである。


それにしても、N尾クンはすごい”晴れ男”で、遠征時はたいてい晴れる。
今日の快晴も、彼のおかげかもしれない。
世の妙齢女性たちよ、彼と一緒になれば、晴れやかな人生を送れるかもよ。

西天狗の山頂は風が強く、寒かった。手早く昼食を済ませるが、
T橋クンが持ったパンは、みるみる硬くなっていったという。
Mr.Dashとともちゃんのカップ麺も、食べながら、冷えていくのが分かった。
スノーショベルを持参するも、風防を作るほどの積雪もなかった。

風の強いコルに下り、東天狗に登り返す。頬を打ちつける風は強いまま。
鼻の穴が凍っている!
東天狗のピークに着くと、あわてて目出帽にスイッチした。


記念写真もそこそこに、東天狗を出発する。北へ向かう稜線で、多数の
ハイカーとすれ違ったが、ピッケルなしで歩いている人もいて、
まあ天狗岳だからしょうがないかと思いつつも不安になる。
こっちは30mロープまで忍ばせているのに。

この稜線上で、コンパクトデジカメの電池インジケータが赤の点滅となったので
デジタル一眼だけでしばらく撮影していたら、中山峠でオートフォーカスが
合わなくなったので、これでほとんど撮影は諦めた。
(帰宅して確認したら、ピントは合っていた。ファインダーがおかしくなったのか)

黒百合ヒュッテでトイレを借りる。どこかのツアーとおぼしき集団が、
ザックを置いて空身で天狗岳に向かうところだった。彼らもピッケル無し。
ところで、黒百合ヒュッテのソーラーパネルは、どのメーカー製かな?


ここからはトウヒやチョウセンゴヨウの樹林帯をひたすら下るのみ。
大晦日を黒百合ヒュッテで過ごそうというのだろう、登山者がどんどん
上がってくる。中には山では希少種とされる若くて(本当に)かわいらしい
お嬢さんもいて、独身勢は盛り上がった。
(もちろんMr.Dashも盛り上がっていたが・・・)

15:45、唐沢鉱泉に到着。2008年最後の太陽が、もうだいぶ傾いていた。


大晦日の山宿は、常連客などで賑わっていた。ひとっ風呂浴びて、
豪華な夕食。そして、夜20:00からは食堂で三角クジ&ビンゴ大会が
催された。地元の酒(神渡)の4斗樽が振舞われ、なんと飲み放題!
ともちゃん、大喜び。


まず全員が三角クジをひく。いっせいに中身を確認。
Y井氏が特等に続く”大当たり”の1等を引き当てた。


年に3階程度、旬の食材が宿から届けられるという魅力的な賞品だ。
「そんなにクジ運がいい方とちゃうのになぁ」と云いながら喜色満面。

T橋クンは、2等が当たった。五一ワインを嬉しそうに抱えている。
彼は今回、夏山縦走用の靴に靴下を2枚重ねし、足の甲に靴用カイロを貼り、
手袋はスキー用で挑戦した。足は無事だったが、両手の指先は真っ赤に
”凍傷寸前”のシモヤケ状態になり、登山用装備の重要性を身をもって
納得したが、そんな苦労の甲斐あって!?の当選だ。

N尾クンは、4等のお土産用のお菓子が当たった。
みんな、これほどラッキーだったのに、Mr.Dashは8等の「キャンデー」。
ともちゃんは末等9等の「2008年山開き記念ピンバッジ」。
厄年だからしょうがないか。

続くビンゴ大会でも、Y井氏は瓶入りハチミツをゲット。
2008年の最後を、ダブルラッキーで締めくくった。
愉しい時間はあっという間に過ぎた。山宿の大晦日というのは、いいもんだ。

2009年元旦。パーティーの最初の共同作業は、クルマにチェーンを
装着することだった。往路は辛うじてチェーンなしで上がってこれたが、
その後の降雪と冷え込みで、どう考えてもチェーン必須と思われたのだ。
推定どおり、チェーンをしていても、愛車ノア4WDはずりずり滑り気味。
凍結した道路は手ごわかった。

JR茅野駅でT橋クンを降ろす。彼はこのまま、特急あずさに乗り、
東京経由、ふるさとの千葉に帰省する。
考えてみれば、彼の親御さんにしてみれば、気の毒すぎる。
無事、息子を大学まで出して、大企業に就職してくれたまではよいが、
入社してまもなく、悪い先輩につかまり、山岳部なんぞに入り、沢登りで
転落して腰骨を折り入院するわ、直ったあとも山をやめず、
今度は冬山に狩り出される始末。

この場をお借りし、一応、彼の面倒をしっかり見ることをお約束します。
嫁さんまでは探せないかもしれませんが。

無事、15:00過ぎに奈良の自宅に着いた。
無事の下山を、留守隊のG嬢にメールしたら、地酒呑み放題を羨ましがっていた。
唐沢鉱泉は、裏にヒカリゴケ群落もあるし、15分も歩けば自衛隊が時折
練習する岩場もある(下見しておいた)。いずれ、また行きましょう!

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