
■メイン写真
背割堤のソメイヨシノ
■今回のコース
石清水八幡宮駅→さくらであい館・展望台→背割堤→飛行神社→五輪塔→一の鳥居→(裏道)→
石清水八幡宮→エジソン記念碑→(表道)→安居橋→一の鳥居→石清水八幡宮駅
今月の「らくらく山歩の会」は、はっぱり4月は桜を観に行こうということで、
京都府八幡市の宇治川、木津川の合流地点の長い砂洲である背割堤と、
石清水八幡宮が鎮座する男山を歩いてきた。
背割堤のサクラはまだ5~6分咲きといった感じではあったが、それでもなかなか見ごたえが
あり、まだあまり多くの観光客がいなかったことも良かった。
石清水八幡宮駅から北へ、御幸橋を渡って、まずはさくらであい館・展望台へ。
木津川、宇治川、桂川の三川合流エリアの地域間交流や地域振興、観光周遊の拠点として
2017年にできた展望台には、無料で上がれる。
展望台からは、背割堤が鳥瞰できるのがいい。
背割堤を歩く。満開時には花見客でごった返すが、まださくら祭りも始まっておらず、
ガラガラの遊歩道。
花は下から咲いていくので、歩いて観る限りは、十分美しかった。
足元には、春の野草がいろいろ咲いていた。
キツネノボタン。
ホトケノザ。
ナズナ。これは大群落をつくっていた。
2018年に、木津川堤防強化工事のため、八幡市橋本から移植された大クスノキ。
当時、四方に伸ばしていた枝は切られて、バオバブのような形になってしまっている。
戻りは堤防から下りて、桜並木を下から鑑賞する。
石清水八幡宮に向かう前に、飛行神社に寄ってみた。
かねてより気になっていた、ユニークな神社だ。
明治24年(1891年)に、日本で初めて固定翼のゴム動力による動力付き「カラス型飛行器」で
模型飛行実験に成功した二宮忠八が、大正4年(1915年)に創建したもの。
二宮は明治26年(1893年)、人が乗れる複葉型の「玉虫型飛行器」を設計したが、資金不足の
ため断念。
明治36年(1903年)に、ライト兄弟が動力付き重航空機の持続飛行を世界で初めて成功させた
ことを知り、飛行機開発から離れたが、飛行機発明以来、航空事故が多く見られるように
なったことから、私財を投じて八幡の自邸内に神社を創建した。
ゼロ戦のエンジンも展示してあった。
やわた走井餅老舗。もちろん、みんな買い物をした。
神應寺へ続く道の途中には、「航海記念塔」とも呼ばれる、高さ6mもの最大級の五輪塔が
ある。重要文化財だ。
高良神社の奥には、京都の自然200選に入ったタブノキの巨樹がある。
根回り7. 5m、樹高24m、樹冠周囲30m、樹齢700年という。
裏道から石清水八幡宮をめざす。歩きやすいが、ちょっと急な石段が続く。
豪華絢爛な石清水八幡宮。国宝。欄間の造りが凝っていて、見飽きることがない。
本殿前方の左側にあったのはナギ。広葉樹のように見えるが、じつは針葉樹。
織田信長が寄進したといわれる「信長塀」の奥には、楠木正成が奉納したと伝わる
巨大なクスノキがヌッと出ている。したがって、樹齢700年。
本殿の西側はは、オガタマノキがある。モクレン科には珍しい常緑樹。
一円玉の表面に描かれているのがこの木だ。
天照大神が岩戸に隠れた時、アマノウズメノミコトがこの木の枝を持って踊ったという。
境内にある軽食・喫茶の石翠亭で、2月から発売スタートという、コーヒーぜんざいを
注文。もともと従業員のまかないメニューだったという。
ブラックコーヒーとぜんざいを、ある比率で混ぜたという。
ほどよい甘さと、コーヒーの苦みがマッチして、これがなかなかの美味。
今後、ヒットメニューになるのでは?
エジソン記念碑。
エジソンが発明した白熱電球には、この男山の麓に生える竹が使われたという。
表道で下山する。
キランソウが咲いていた。別名、ジゴクノカマノフタ、イシャイラズ。
薬効があり、鎮咳,去痰,解熱,健胃,止瀉作用があるという。
クサノオウ。
乾燥させて、湿布として使うと鎮痛、消炎作用かあるが、末梢神経麻痺作用なども
もつ有毒植物なので、内服は危険という。
安居橋(あんごばし)。江戸時代を思わせるレトロな雰囲気。
しかし、江戸時代の絵図では反り橋でなく、平橋で描かれているという。
安居橋のすぐ横で咲いていたサクラ、よく見ると一本の木でソメイヨシノと
シダレザクラが咲いている。どちらかが接ぎ木で成長したのだろう。
このユニークな木にはなんの説明看板もなかった。
一日を通じて、たまに雨がパラつく不安定な日だったが、歩くのに困るほどでもなく
サクラや巨樹を楽しめた。