![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/76/19ab75b375973986c75ed86e5ed3c2bc.jpg)
■メイン写真
神戸市にある秘境、佛谷洞窟
■今回のコース
産団協前バス停→太陽と緑の道分岐→肥料工場横→佛谷洞窟→堂屋敷洞窟→弁慶の斧研岩→
高畑城跡→太山寺→伊川不動明王摩崖仏→観音山→太山寺バス停
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/55/185226a025ddd75c1e1d432f70808aa7.jpg)
えらいところに秘境があったものだ。
神戸市西区、西神戸ゴルフ場と隨縁カントリークラブの間にわずかに残された雑木林に、
神戸市が1972年に制定・整備、2011年に再整備した「太陽と緑の道」が走る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/15/aaccdb84db08f8c879c89e73c828c895.jpg)
整備といっても最小限で、ところどころに滑りやすい急斜面や薮が現れるので、
遊歩道ではなく、里山の登山道とみるべきだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/d5/063b998e9e7f049b95fea0b30497e86f.jpg)
雑木林の尾根を歩き、肥料工場横に出る。
そのすぐ先で、標識にしたがい、佛谷洞窟への道に入る。
ちょっと足元が濡れていて微妙な感じだが、崖に沿うようにつけられた道を下る。
谷底に下りると、両岸が10m以上の断崖で囲まれた神秘的な世界にトリップ。
いろいろな種類のシダが茂り、丸礫岩の黒い岩壁を清水がつたい落ちる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/82/ae1fabd230e61dc41cd53282b5898de0.jpg)
古い祠が、昔からのパワースポットであったことを物語る。
石仏が並び、細い流れの滝の上には不動明王がいらっしゃった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/a9/954dcbb419db9f6514ef599bb16981ce.jpg)
洞窟というより、ハングした巨岩の下がパックリ開いた岩窟といった感じだ。
圧倒的な神秘性に支配された、特別な空間だった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/55/20b98929cb62e678ea0cebd93a16ccec.jpg)
「太陽と緑の道」に戻り、南下する。
まだ新しいソーラー発電所の横を抜けて行く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/e0/213c2b98a1303250a3012281a43b2e29.jpg)
堂屋敷洞窟への分岐には説明看板がある。
分岐を右折し、すぐ左折。古い田圃跡に出る。
田圃だったところは当然、ぬかるんでいるので、畝だったところを選んで歩くとよい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/7b/ceffb0ad92b07e6d97981310cc07c317.jpg)
洞窟の入口は広いが、中の天井は低い(写真は内部から出口に向かって撮影)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/17/f5c9891260513bf01f3f64bc03438466.jpg)
内部には石仏が並ぶ。雨が多いと水が浸みてくるのか、足元はちょっと泥っぽい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/50/5a7769b3e350a311c2bfcbfa1e1bae58.jpg)
元の道に戻り、5分ほど進むと、今度は「弁慶の斧研(よきとぎ)岩」に着く。
源平合戦のころ、義経軍がここを通りがかり、弁慶がこの岩で斧の刃を研いだと伝わる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/0e/eefebac8a5e480e6862be71b0503cb1c.jpg)
寺谷分岐は竹薮の中。左の道を選ぶと、ほどなく左に3連続で堀割のような地形が出てくる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/d7/002845b491b7d3d0a5d321ff1fc5ba1b.jpg)
それもそのはずで、左の小高い丘(高畑山)は高畑城跡だ。
室町時代、明石氏が築城したそうだが、高畑山ピークへはササが深すぎて接近できない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/3b/2c03d796b1b890edd2fb3f944a08a1c2.jpg)
護法谷池のほとりに出る。こちらの足音で、無数の水鳥たちが騒ぎ立てて一斉に
水面から飛び立つ。そんなに驚かなくても。
そのうちの一羽、ダイサギが対岸の木に退避。
池の北側をたどる道は擬木階段で整備されてはいるが、微妙なアップダウンが疲れる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/c8/ff39d62e84e2b6538f525d85a98b72eb.jpg)
県道65号線と、阪神高速7号北神戸線をまたぐ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/03/efb6c5f69b2f2c4cf657b6a84cac7b94.jpg)
墓地の裏手に出て、そのまま道標に導かれてバス道へ。
せっかくなので、太山寺(たいさんじ)に寄ってみた。本堂は、神戸市唯一の国宝だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/ba/e96ce0471d2fa77817cd455e271f1ddc.jpg)
続いて、伊川不動明王摩崖仏へ。伊川の水が濁っているのが残念だが、すばらしい渓相だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/cb/b61e8d14d821a35379442a184f065e59.jpg)
これにしばらく見とれてしまい、すぐに気づけなかったが、手前の滝のすぐ対岸に
刻まれているのが、不動明王摩崖仏だ。
最後に観音山にも寄ってみた。標高160m強の小高い丘だ。
頂上までは西国三十三番の石仏が並ぶ。
石仏は新旧2体が並んでいるが、古い方はいずれも顔や上半身が破壊されている。
おそらく廃仏毀釈によるものだろう。それで後年、石仏を改めてもう一体、横に
並べたのだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/c8/3a98d6cd6f381da4b34e56cd1d727a28.jpg)
山頂直下には、巨岩の上に帝釈観音堂が建っている。これまた、すごいところに
建てたものだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/bb/a4f197f4671b940c2baa2d8cd0bab847.jpg)
山頂には不動明王と役行者像。こちらも2体ずつ。予想外だったが、最後に修験道の
痕跡が見られて満足。
太山寺温泉なでしこの湯では、コーヒーを飲みながら足湯でほっこり。
発見の連続だった充実の里山歩きだった。
神戸市にある秘境、佛谷洞窟
■今回のコース
産団協前バス停→太陽と緑の道分岐→肥料工場横→佛谷洞窟→堂屋敷洞窟→弁慶の斧研岩→
高畑城跡→太山寺→伊川不動明王摩崖仏→観音山→太山寺バス停
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/55/185226a025ddd75c1e1d432f70808aa7.jpg)
えらいところに秘境があったものだ。
神戸市西区、西神戸ゴルフ場と隨縁カントリークラブの間にわずかに残された雑木林に、
神戸市が1972年に制定・整備、2011年に再整備した「太陽と緑の道」が走る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/15/aaccdb84db08f8c879c89e73c828c895.jpg)
整備といっても最小限で、ところどころに滑りやすい急斜面や薮が現れるので、
遊歩道ではなく、里山の登山道とみるべきだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/d5/063b998e9e7f049b95fea0b30497e86f.jpg)
雑木林の尾根を歩き、肥料工場横に出る。
そのすぐ先で、標識にしたがい、佛谷洞窟への道に入る。
ちょっと足元が濡れていて微妙な感じだが、崖に沿うようにつけられた道を下る。
谷底に下りると、両岸が10m以上の断崖で囲まれた神秘的な世界にトリップ。
いろいろな種類のシダが茂り、丸礫岩の黒い岩壁を清水がつたい落ちる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/82/ae1fabd230e61dc41cd53282b5898de0.jpg)
古い祠が、昔からのパワースポットであったことを物語る。
石仏が並び、細い流れの滝の上には不動明王がいらっしゃった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/a9/954dcbb419db9f6514ef599bb16981ce.jpg)
洞窟というより、ハングした巨岩の下がパックリ開いた岩窟といった感じだ。
圧倒的な神秘性に支配された、特別な空間だった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/55/20b98929cb62e678ea0cebd93a16ccec.jpg)
「太陽と緑の道」に戻り、南下する。
まだ新しいソーラー発電所の横を抜けて行く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/e0/213c2b98a1303250a3012281a43b2e29.jpg)
堂屋敷洞窟への分岐には説明看板がある。
分岐を右折し、すぐ左折。古い田圃跡に出る。
田圃だったところは当然、ぬかるんでいるので、畝だったところを選んで歩くとよい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/7b/ceffb0ad92b07e6d97981310cc07c317.jpg)
洞窟の入口は広いが、中の天井は低い(写真は内部から出口に向かって撮影)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/17/f5c9891260513bf01f3f64bc03438466.jpg)
内部には石仏が並ぶ。雨が多いと水が浸みてくるのか、足元はちょっと泥っぽい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/50/5a7769b3e350a311c2bfcbfa1e1bae58.jpg)
元の道に戻り、5分ほど進むと、今度は「弁慶の斧研(よきとぎ)岩」に着く。
源平合戦のころ、義経軍がここを通りがかり、弁慶がこの岩で斧の刃を研いだと伝わる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/0e/eefebac8a5e480e6862be71b0503cb1c.jpg)
寺谷分岐は竹薮の中。左の道を選ぶと、ほどなく左に3連続で堀割のような地形が出てくる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/d7/002845b491b7d3d0a5d321ff1fc5ba1b.jpg)
それもそのはずで、左の小高い丘(高畑山)は高畑城跡だ。
室町時代、明石氏が築城したそうだが、高畑山ピークへはササが深すぎて接近できない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/3b/2c03d796b1b890edd2fb3f944a08a1c2.jpg)
護法谷池のほとりに出る。こちらの足音で、無数の水鳥たちが騒ぎ立てて一斉に
水面から飛び立つ。そんなに驚かなくても。
そのうちの一羽、ダイサギが対岸の木に退避。
池の北側をたどる道は擬木階段で整備されてはいるが、微妙なアップダウンが疲れる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/c8/ff39d62e84e2b6538f525d85a98b72eb.jpg)
県道65号線と、阪神高速7号北神戸線をまたぐ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/03/efb6c5f69b2f2c4cf657b6a84cac7b94.jpg)
墓地の裏手に出て、そのまま道標に導かれてバス道へ。
せっかくなので、太山寺(たいさんじ)に寄ってみた。本堂は、神戸市唯一の国宝だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/ba/e96ce0471d2fa77817cd455e271f1ddc.jpg)
続いて、伊川不動明王摩崖仏へ。伊川の水が濁っているのが残念だが、すばらしい渓相だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/cb/b61e8d14d821a35379442a184f065e59.jpg)
これにしばらく見とれてしまい、すぐに気づけなかったが、手前の滝のすぐ対岸に
刻まれているのが、不動明王摩崖仏だ。
最後に観音山にも寄ってみた。標高160m強の小高い丘だ。
頂上までは西国三十三番の石仏が並ぶ。
石仏は新旧2体が並んでいるが、古い方はいずれも顔や上半身が破壊されている。
おそらく廃仏毀釈によるものだろう。それで後年、石仏を改めてもう一体、横に
並べたのだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/c8/3a98d6cd6f381da4b34e56cd1d727a28.jpg)
山頂直下には、巨岩の上に帝釈観音堂が建っている。これまた、すごいところに
建てたものだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/bb/a4f197f4671b940c2baa2d8cd0bab847.jpg)
山頂には不動明王と役行者像。こちらも2体ずつ。予想外だったが、最後に修験道の
痕跡が見られて満足。
太山寺温泉なでしこの湯では、コーヒーを飲みながら足湯でほっこり。
発見の連続だった充実の里山歩きだった。