Danchoのお気楽Diary

高校3年間応援団だった「応援団バカ」の日記。スポーツ観戦や将棋等の趣味の他、日常感じる事を、「ゆるゆる」綴ります。

この御方なくして…

2010-07-30 07:01:13 | サッカー全般
マンデラ元大統領、閉会式に笑顔で出席(読売新聞) - goo ニュース

サッカーワールドカップ・南アフリカ大会。スペインの初優勝で閉幕しました。

少し、この大会を振り返ってみたいと思います。

先ずは、上のリンク先の記事がタイムアウトするといけないので、全文、引用させていただきます。

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【ヨハネスブルク=軍地哲雄】南アフリカの人種融和の象徴で、ノーベル平和賞受賞者のネルソン・マンデラ元大統領(91)が11日、ヨハネスブルクのサッカーシティー競技場で行われたサッカー・ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会の閉会セレモニーに出席した。

 決勝のオランダ―スペイン戦に先だって行われたセレモニーに、マンデラ氏はコートに帽子、手袋姿でカートに乗って登場。大歓声の中、にこやかに手を振りながら競技場の中央まで進み、国際サッカー連盟(FIFA)のブラッター会長らと握手をしてピッチを後にした。

 マンデラ氏は、先月11日の開会式にも出席する予定だったが、13歳のひ孫が10日の前夜祭からの帰途、交通事故で亡くなったため、取りやめていた。

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7月18日に92歳になった、南アフリカの元大統領ネルソン・マンデラ氏。
そのちょうど27年後に母が生まれたことを知ったのは、19日の昼のニュースでした。

まぁ、それは良いとして、とにかく今回の南アフリカ大会は、氏の存在がなくしては、このタイミングで、アフリカ大陸で開催されることはなかったかもしれません。
ノーベル平和賞を受賞し、人種隔離政策(アパルトヘイト)の撤廃へと導いた、南アフリカの象徴とも申し上げるべき御方が、存命の間に、祖国でワールドカップを開催できたことに、大きな意味があると思います。
(ポートエリザベスのサッカー場が「ネルソン・マンデラ・ベイスタジアム」と名がついているところからも、氏の存在の大きさが良く理解できます。)

当初、治安の悪さや、チケット販売の問題、インフラの整備が不十分などの問題から、軽々しく「失敗」を拙ブログで語ってしまいましたが、その「雑音」は、あのブブゼラの音が、完全にかき消し、見事に成功に結び付けた事は、賞賛に値すると思います。「失敗」と語った事に対する責めは、甘んじてお受けしたいという心境で、心からお詫びを申し上げたいと思います。

アフリカ勢で唯一決勝トーナメントに進出したガーナは、エースストライカー・ギャン選手の大活躍でベスト8に進出して、「アフリカの誇り」を遺憾なく発揮したと思うし、日本と戦ったカメルーンも、日本戦の後半は完全にボールを支配して、実力十分のところは示していました。コートジボワールも、ドログバ選手を中心にまとまった良いチームでした。

残念なのは、フランス。
ああいう形でチームが「空中分解」し、自国開催で見事に優勝した時の面影が曇ってしまうほどの惨状で、3試合合計でたったの1ゴールというのは、当初から思いもしなかったので、本当に残念と申し上げるしかないでしょう。
逆に、こういうチームは、ワールドカップでは勝てない…という事の表れだと思います。
イタリアも、精彩を欠きました。
主将のカンナヴァーロ選手も語っていましたが、「時代に即さなかった」チーム状態だったのでしょう。

さて、我が日本。

私からあれこれ細かくいうべきことは、特になくて、開幕前に私が書いた事を引用して下さり、しっかり総括なさっているnanaponさんの『代表チームとしての力』と題したエントリー…殆ど全ての面で同感なので、力作の記事を拝読いただければ…と思います。

今大会の成績は、テストマッチの結果などを鑑みれば、大舞台でよく修正できたなぁ…というのが率直な感想ですね。

勝ったカメルーン戦も、少ないチャンスをちゃんと本田 圭佑 選手が決めました。後半は大変でしたが、良く凌ぎきったと思います。

オランダ戦も内容が良かった「惜敗」でした。
ただ、ロッペン選手がもしこの試合で「帰って」来ていたら…ひょっとすると大差がついたかもしれません。
スナイデル選手にゴールを決められましたが、GKの川島 永嗣 選手も反応はしていましたし、守備の「一瞬の隙」を突かれたという印象です。全体的には、「守備重視」のサッカーはできていたと思うし、これで自信がついたことは確かかもしれません。

その「自信」が、デンマーク戦で現れたと思います。
ある程度「守備はできる」という自信を胸に、勝ち点3を取りに行く積極的な姿勢が、デンマークに仕事をさせなかった大きな要因だったと思います。
直接フリーキック2本を決めたのは、結果的に今大会この試合だけです。個人のレベル(セットプレー)は、ようやく世界レベルに、特に、ヨーロッパのサッカーには通じてきているという見方はできるのかな?と思います。

後は、4年間というスパンの中で、世界のサッカーに追い付くには、この大会で何が足りなかったのか…をしっかり分析して、本田選手が良く口にする「準備」をしっかりやれば、今大会以上の成績は残せると思います。
(実際の仕事でも、「段取り八分、仕事二分」と言いますので。)
そのためにも、「世界レベル」をもっと知る必要があります。本田選手の様に、どんどん海外に出て、色々なものを吸収しながら、個人が南アフリカ大会では、ここが足りなかったな…なんていう「お土産」を持って帰ってきて、それを国際Aマッチで試していけば、変わっていくと思います。

何も、4年で絶対にベスト4、あわよくば優勝…とは言いません。少しずつで良いので、その課題に取り組み、どう成長したかをサポーターに示せば、実際の成績はどうあれ、納得できると思います。


さて、今大会の印象は、「監督はマラドーナ監督の、選手はスナイデル選手の大会」になった気がします。マラドーナ監督の記者会見…笑っちゃうけれど、凄いですね。
ウルグアイのフォルラン選手のMVPも納得はできますが、決勝戦を戦った2チームから…と言えば、スナイデル選手かなぁ…と。
その点は、けいいちさんの『スナイデル選手の大会となるか』と題した記事が、分析が冷静なのでお奨めしたいです。
もし決勝戦でオランダが勝って優勝ならば、間違いなくスナイデル選手は、ヨーロッパ最優秀選手(バロンドール)獲得だったでしょう。恐らく現時点においても、最も有力と見ますが(準グランドスラムですし)、結果を楽しみにしたいと思います。


とにかく、南アフリカ大会は、ヨーロッパ開催以外で、ヨーロッパの国がトロフィーを掲げ、南米は、ヨーロッパ以外の国で開催された大会ではトロフィーを掲げる…という「神話」が崩れた意味でも驚きですが、やはりブブゼラの音が、雑音(時には、ピッチ上の選手同士の掛け声までも)をかき消し、多くのものを齎した事は確かなようで、成功に終わりました。

次回は、2年後にはオリンピックも開催される、「大忙し」なブラジルで開催されます。

南米勢も巻き返すでしょうし、ヨーロッパの勢力図は、猫の目の様に変わります。
今大会でいえば、クロアチア,スウェーデン,チェコといった力のある国が出場が叶わなかった事が、その象徴です。ブラジル大会に、オランダが必ず…とは限りません。実際、日韓共催の時は、出場していないのですから…。

同じことが、日本が属するアジアにも言えます。
オーストラリアがオセアニアから移ってきて、出場争奪戦は熾烈を極めますし、サウジアラビア,中国,イランあたりは強敵だし、バーレーンも台頭してきています。

いずれにしても、Jリーグも再開され、海外移籍選手は、キャンプインのため、クラブチームへ合流と、日本を後にしています。もう4年後に向けた挑戦は始まっています。

ブラジル大会も、今大会同様の盛り上がりを見せることと、成功することを願いたいと思います。

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