欧州ヘビー級王座決定戦
ジンバブエ出身の英国人デレック・チゾラ選手(Dereck Chisora)とカザフスタン出身のドイツ人エドムンド・ガーバー選手(Edmund Gerber)との間で争われた空位の欧州王座決定戦は英国で行われ、チゾラ選手が5回TKOで勝利して空位の王座に就いています。
身長で劣るチゾラ選手ですが左ジャブを突きながらじわじわ前に出て、密着してから突き上げる右アッパーで初回のペースをキープします。続く2回は執拗とも言えるボディアタックでガーバー選手の体力を削っていきます。左右フックのボディ攻撃を軸に、左フックボディ右フックor右アッパー顔面などを織りまぜてダメージを与えていくチゾラ選手。3回にもボディ顔面への左右フック攻勢でより明白にペースを支配し、右ストレートでガーバー選手をロープに釘付けにする場面を作るなど一方的な展開に終始。
4回にガーバー選手の右ストレートをスコーンと打ち抜かれてはっきりと効いた場面を見せますが、足を使って距離をキープしてダメージからの回復を待ち、続く5回に左右連打でガーバー選手をコーナーに追い詰めた場面でレフェリーのストップを呼び込んでいます。
4回に決めたガーバー選手の右は軽く伸ばしたパンチのように見えましたがフォームよく放たれてウェイトも乗ったもの、かつタイミングが抜群だったために相当効かせた一打でした。ただ、そこまでのチゾラ選手の攻めで既にガーバー選手の戦力が大きく損なわれてしまっていたためにこの大チャンスで攻勢を強めることができませんでした。
チゾラ選手は18勝(12KO)4敗。ガーバー選手は23勝(14KO)2敗。
Chisora Punishes Gerber: Gavin, Chudinov, Butler Win(Boxing Scene)
Chisora batters Gerber to win vacant European heavyweight crown(Fight News)
Chisora wins European heavyweight title after stopping Gerber at the Copper Box(Martin Domin/Daily Mail)
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チゾラは奇行ばかりがクローズアップされてますが、パンチとテクニックを持ったいい選手だと思います。
ガーバーはあのとき決められていれば・・・と思いましたが、まだ若いのでまたチャンスが来ると思います。
最初見た頃のパワー全開で飛ばしまくってラフ
というようなイメージから大きく変わってきている印象を個人的には抱いています。
最初感じたことが実は全然違っていた、ということなのかもしれませんが。