WBOインターナショナル・ヘビー級王座決定戦
ジンバブエ出身の英国人暴れん坊デレック・チゾラ選手(Dereck Chisora)が米国からのマリク・スコット選手(Malik Scott)と空位のインタ王座を争った一戦は英国ロンドンで行われ、チゾラ選手が6回KOで勝利して王座に就いた一戦でした。
身長、リーチで上回り、さらにスピードとスキルに勝るスコット選手が軽く動きながら飛ばす左ジャブ、左フックのリードや右ストレートや左右アッパーでチゾラ選手のアタックをコントロールしていった試合。
チゾラ選手も食いついてからの左右フックのボディブロー連打やオーバーハンドの右、跳びかかるような左フックなどのワイルドな攻めでスコット選手をロープに詰める場面を作るのですが、アッパーや左フックを飛び込もうとするところに的確にヒットされ、接近してもホールディングで攻撃を封じられてしまいます。スコット選手がフットワークを使えばなかなか追いきれなくもあって、チゾラ選手にとっては徐々に苦しい流れになっていた試合に見えました。
しかし6回に走るように襲いかかりながら見舞った右ストレートでチゾラ選手がスコット選手からノックダウンを奪い、そのままカウントアウトしてチゾラ選手がKO勝ちをおさめた最後でした。
最後の場面はノックダウンを喫したスコット選手がレフェリーのカウントをギリギリまで聞いてから立ち上がろうと、カウント9で立ち上がったのですが、ちとそのタイミングが遅かった感じでしょうか。ノックダウンを喫した時のチゾラ選手の右は結構強く入っていたパンチだったのは確実で、ダメージもあったと思うのですが、カウントを聞いている時のスコット選手の様子はこのあとまだ戦えるように見えただけにもう少し続きを見たかった試合でした。
チゾラ選手は17勝(11KO)4敗。スコット選手は35勝(12KO)1敗1分。
Dereck Chisora Scores Controversial Sixth Round Stoppage Win over Malik Scott(Kevin McRae/Bleacher Report)
Dereck Chisora Knocks Out Malik Scott For WBO Belt(Alexey Sukachev/BoxingScene)
Chisora targets Vitali Klitschko rematch after controversial sixth-round stoppage of Scott(Declan Warrington/Daily Mail)
Chisora vs Scott results: Dereck Chisora scores controversial knockout in six(Scott Christ/Bad Left Hook)
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チゾラは前回の試合に比べて格段に調整をしてきたのはわかりましたが、それでもスコットがパワー以外は全体的に上回っていたので、結果は一応チゾラの6回KO勝ちですがこれでチゾラがトップクラスに通用するのかは疑問が残ります。
ちなみに自己採点では5回までスコットの1ポイント優勢、6回スコットが攻勢を強めていたのでもう少し続きが見たかった試合でした。
私としては、レフェリーの不手際が2ぐらいで残りはスコットの失敗
という風に映りました。
ああいう形になってしまった以上レフェリーが責められるのは当然でもあるんですが、気分的にはレフェリーに対する同情のような気持ちのほうが強いです。
ポイントは私も48-47スコットでした。いくつか見たメディアのスコアも同様で、スコアに関しては割れるような展開ではなかった=誰が見ても同じ、という5回までの流れだったように思います。