知らない世界へ帰りたい(日本探求)

自分の祖先はどんなことを考えていたのか・・・日本人の来し方、行く末を読み解く試み(本棚10)。

「新日本風土記~富士山~」by NHK-BS

2012年02月06日 06時12分18秒 | 民俗学
 NHK-BSの「新日本風土記」で富士山が扱われました。
 以前、録画していたものを遅ればせながら視聴しました。

~番組紹介文~
富士山>(放送日:2011年7月1日)
 日本一の山、富士山。なぜ、私たちは、これほど富士山に心ひかれるのか。その謎を解き明かす、富士山の決定版映像大全集である。
 富士山は、四季折々、変幻自在に妖艶な姿を見せる。紅富士やパール富士に雲海富士…。太陽や月に照らされ、風と雲が生み出す一瞬の表情をカメラが記録。“千円札の富士”をはじめ、生涯で38万点もの富士写真を遺した男の執念の物語。江戸時代、爆発的なブームとなった庶民の信仰・富士講の謎。葛飾北斎や歌川広重が競い合い、描き出した富士の真髄。全国に作られたミニチュア版富士山“富士塚”がつなぐ、故郷の絆。
 その昔から富士を愛してきた日本人を、美しい映像と共にたどる旅。富士山の山開き当日に、お届けする。


 富士山は云うまでもなく標高3776mの日本一の山であり、その美しい姿が古来日本人を魅了してきました。
 そこに生まれた文化や信仰を紹介する内容でした。

 江戸時代の浮世絵師もこぞって富士山を題材にした作品を残しています。
 一番有名なのは葛飾北斎の「富嶽三十六景」。ややデフォルメされた富士山がインパクトを残します。中でも「赤富士」は秀逸で、あれは北斎の創造ではなく、実際に夏にまれにみられる一瞬の美だそうです(YouTubeで見つけた赤富士)。
 「東海道五十三次」で有名な安藤広重(歌川広重)も富士山シリーズ「不二三十六景」を残しています。こちらは写実的でややおとなしい富士。

 参拝という名の旅行が流行した江戸時代、富士山に参拝する「富士講」が全国に広がりました。
 村単位でお金を積み立て、代表者が富士登山に向かうのです。
 行けなかった人たちは、近くの富士塚(富士山を模した築山)に参拝。
 私の住んでいる土地の近くには「富士嶽神社」という社があります。文字通り、富士山を祀った神社で、昔からの富士講の記録が拝殿に飾られています。信仰が厚かったのですね。

 「ふるさと富士」という現象もあります。
 日本各地の姿が美しい山を、その土地の名前を入れて「○○○富士」と呼びお国自慢したのです。
 その一つとして津軽富士(青森県の岩木山)が紹介されました。私は学生時代を青森県弘前市で過ごしたので、毎日目にしていたふるさと富士ですね。
 現在の住まいの近隣に100mにも満たない「西場富士」という里山があります。やはり姿が美しい。

 富士山を生涯の撮影対象とした岡田紅陽という写真家も紹介されました。
 1000円札の裏にある富士山の元になった作品を残した方です。


(写真をクリックすると拡大します)




 美しい写真の数々・・・写真集を手に入れたくなりました。


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