痛い。痛い。痛い。
「痛い」がまるで無限に並ぶキャンベルスープの缶のように絶対的なリアリティをもって整然と私の脳内を埋め尽くす。
鮮やかな色をして、スマートな顔をして、僕らの指定席はここだよと。
ひと雨ごとに新しい花がほころび、春の嵐が窓を叩くかと思えば翌日にはふぅわりとした暖かい日差しをベッドサイドに運んでくる。
その春の足音はとても確かなものであるのに、この身に棲まう痛みと比較すれば髪の表面をさらりと撫でてゆくだけの覚束なさだ。
だって、わたしは痛いのだもの。
痛い。 腰を下ろすたびに。
痛い。 くくっと笑うたびに。
痛い。 けほっと咳をするたびに。
痛い。 身体を横たえるたびに。
痛い。 眠りのさなかに。
痛い。 いつでも。
痛い。 だからわたしはひとりじゃない。
鮮烈ないっぱいの痛みがわたしを埋め尽くす。
全ての静謐な思考を喰らい尽くす貪欲さで。
甘んじて自らの穏やかな時間と思考と本のページを飾るひとつひとつの文字までが、痛みにぱくぱくと喰われてゆくさまを成すすべもなく目を細めて息を潜めて眺めているわたし。
痛いよ。
生きているらしいからね。
だけどどうしてだろう。
こんなにも自分の肉体の存在が確かなのに、泣きたいくらい淋しいのは。
「痛い」がまるで無限に並ぶキャンベルスープの缶のように絶対的なリアリティをもって整然と私の脳内を埋め尽くす。
鮮やかな色をして、スマートな顔をして、僕らの指定席はここだよと。
ひと雨ごとに新しい花がほころび、春の嵐が窓を叩くかと思えば翌日にはふぅわりとした暖かい日差しをベッドサイドに運んでくる。
その春の足音はとても確かなものであるのに、この身に棲まう痛みと比較すれば髪の表面をさらりと撫でてゆくだけの覚束なさだ。
だって、わたしは痛いのだもの。
痛い。 腰を下ろすたびに。
痛い。 くくっと笑うたびに。
痛い。 けほっと咳をするたびに。
痛い。 身体を横たえるたびに。
痛い。 眠りのさなかに。
痛い。 いつでも。
痛い。 だからわたしはひとりじゃない。
鮮烈ないっぱいの痛みがわたしを埋め尽くす。
全ての静謐な思考を喰らい尽くす貪欲さで。
甘んじて自らの穏やかな時間と思考と本のページを飾るひとつひとつの文字までが、痛みにぱくぱくと喰われてゆくさまを成すすべもなく目を細めて息を潜めて眺めているわたし。
痛いよ。
生きているらしいからね。
だけどどうしてだろう。
こんなにも自分の肉体の存在が確かなのに、泣きたいくらい淋しいのは。
と、ちょっと歯が痛いだけの私が言ってみたりする・・・。
痛い、というテーマだけで、こんなにもリッパな文章を書かれるなんて尊敬に値しますよ。
私が腰を痛めた時はただ、ゴロゴロして痛みを紛らわすことしかできませんでしたから。
痛がるマユさん・・・なんか萌えです(爆)
大文字小文字が混じると、片手だと打ちにくさ倍増ねw<名前
確かに・・痛いことで、生命が維持されるというのはある。
野生の動物であったなら、利き腕が壊れただけで群れからはぐれ、食餌がとれず、今頃には命を落としていることだろう。
人間は、痛い痛いと喚いていれば、なんとなく生きてゆける。
なんと呑気な生き物だ、我々は。
>tutti さま
お見舞い有難うございます。
色々な人に迷惑を掛けながら、なんとかやっています。
今日は、ひとりで髪も洗えました。
左手でお箸も使えました。
こうしてキーボードも片手で打っています。
痛みや高熱やギプスなどの半壊状態のあたしを、萌えの対象とする人間はどうやら少なくないw
今度ギプス見においで。
もっと萌えさせてあげるから。
耐え難い痛みは、生きる意志を実感させてくれる。
でも、痛いのはやだw
本の文字を食らわれる・・・ぁあぁぁ、痛い。。。
それにしても、マユさんは痛みの表現も美しい。
あたしは、人生2度目にして1年ぶりのスノボに行きまして、全身筋肉痛+ひざ、しりの痣で、ウギウギ言うてます。痛み仲間ですね。(痛みのレベルがちがいますね・・・)
>だけどどうしてだろう。
>こんなにも自分の肉体の存在が確かなのに、泣きたいくらい淋しいのは。
それはきっと、肉体の主張が強く幅を利かせ過ぎて、精神が肩身の狭い思いをしている所為ですよ。
痛い痛いって騒いでごめんね。
>葛西 さま
同じ言葉をあなたに投げたばっかりだったのにね。
こうも早く、自分でまたそれを実感することになるなんて、さ。
痛いって半泣きになりながらも空腹でお腹が鳴る浅ましさ(笑)
因果なものだね。
美しく痛んでいることさえ、許して貰えない。
>IQ.0 さま
貴女の、自嘲気味に選ばれた、けれど確実に真実を突いていることばたちがわたしはいつも、大好きです。
筋肉痛、お大事になさってね。
身体ギクシャクしていることでしょう?(笑)
「あたしを構って!」と騒いでいる精神をもっと相手してあげたいのに、あぁ、キャンベルスープが・・(爆)
怠惰な身体の肉痛と一緒にしてごめんなさい。
自嘲気味な言葉を投げて、ごめんなさ・・・
「大好き」っていわれた。。
にんまりして、ごめんなさい。。。
ギクシャクしてました。筋と肉との間でどんな情事があったものか・・・ほんと。
もう、そろそろ落ち着いてきましたけど。
そんな愚かしい痛みより、マユさんの痛みが少しでも主張を弱めてゆく様に・・・・。
昔は病弱で微熱のまま、保健室で過ごしていたあの妙にふわふわした、それでいて非常に怜悧に澄み切った感覚。そんなものを失いつつあるなあ~。
まゆさんは、きっと痛みの中にもそういったものをお持ちでいらっしゃるのでは・・・と勝手な想像をさせて頂きました。
実際は、そんな悠長なものじゃないのよ!とお叱りを覚悟のうえで、折角のリアルな感覚を磨いて下さいませ(痛みの元をとるぐらいに)。
三角巾と点滴は、ある種の記号のように思えてしまう私って・・・。両方とも未経験なもんでなんか特別に聖別されたシルシみたいに思えてしまう・・・。
でも、お大事にして下さいネ。
ロボコップ状態はよくなりましたか?
最近、筋肉痛が1.5日後に来るタイムラグに悩んでいます。
はい、大好きって云いました。
貴女の一見頓狂に見えるコメントはわたしをいつも、優しい気持ちにさせてくれるからです。
>alice-room さま
確かに、「痛み」というものは視覚よりも嗅覚よりもリアルです。
痛みがあることによって、眼を閉じるとすぐにぼんやりと判らなくなってしまう自分の身体と外界との境界がビシッと引き締まり、自らの領有する陣地というのでしょうか、権力の及ぶ範囲というのがはじめて明らかになる、という感じでしょうか。
そう、あの「ふわふわ」した状態にあるにも拘わらず。