雨の日にはJAZZを聴きながら

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Alain Mion 『 Some Soul Food 』

2006年11月21日 20時15分05秒 | JAZZ
ジャズ批評「ピアノ・トリオ Vol.3 」の中でVENTO AZUL RECORDS の早川さんが推薦していたAlain Mion (アラン・ミオン)の『 Some Soul Food 』です。

けっこう前から diskunion で面置きされているのを見てはいましたが,今ひとつ購入に至らずにいました。ところが先日何気にジャケットを手にとって見てはじめてベースが Patrik Boman (パトリック・ブーマン),ドラムスが Ronnie Gardiner (ロニー・ガーディナー)であることを知り,思わず買っちゃいました。

二人は Peter Nordahl (ペーター・ノーダール)のレギュラー・トリオのメンバーで,Lisa Ekdahl (リサ・エクダール)のバックも務めていて,僕の大のお気に入りミュージシャンなんです。

特にブーマンは Patrik Boman Seven Piece Machine ( pb7 ) というカンザス・ジャズ風のビ・バップ・バンドを結成していて,これが実に楽しくてかっこいいバンドで気に入っています。ブーマンは <spice of life >が取り扱うスウェーデン・ジャズ・レーベル,Arietta Discs(アリエッタ・ディスクス)の主宰者でもあります。

Alain Mion (アラン・ミオン)はモロッコ生まれのフランス人で59歳。現在はパリを中心にヨーロッパや故郷のモロッコなどで活動しているようです。1960年代にはパリの Blue Noteを拠点に活動し,ハンク・モブレーやフィリー・ジョー・ジョーンズらと競演歴もあります。1974年に Cortex というフュージョン・バンドを立ち上げ,解散する1980年まで3枚のアルバムを制作しています。その後はジャズ・ピアニストとしての活動に専念しています。何となく経歴が同じフランス人ピアニストのジャン・ピエール・コモみたいですね。

このアルバムの1曲目はまさにRamsey Lewis (ラムゼイ・ルイス)の 《 the in crowd 》の作風で,ゴスペル,R&B調の思わずハンド・クラップで参加したくなるノリのいい楽しい曲です。基本的にゴスペルベースなのですが,アーシーなテイストではなく,やはり欧州の洗練されたリリシズムを感じる仕上がりです。中にはM-3 《 The Secret 》 や M-7 《 I Remember Jeff 》のような美メロ哀愁歌曲も織り交ぜ,落としどころにも抜かりがありません。寺島靖国氏の 『 Jazz Bar 2005 』には《 I Remember Jeff 》が選曲されているとの事です。僕としては 《 The Secret 》 のほうが泣けるかな。

これは,絶対お薦め。

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