Jazz&Drummer

ジャズ&フュージョンの新譜や好きなドラマーのことなど音楽97%、感じたままに書いてます

Pat Metheny/Orchestrion

2010年02月10日 | Jazzの新譜

Pat Metheny(G,Orchestrionics)
Rec. October 2009,NY (Nonsuch 516668)

パット・メセニーのソロ・アルバムに、「Zero Tolerance for Silence(94年)」という全く肌に合わない作品があったのだが、本作もまたなんとなく悪い予感がする。といってもノイジーで即興的な演奏を思いつくままに録音したような感じの「Zero Tolerance for Silence」とは違い、こちらの方は構想から完成までにだいぶ手間暇とお金がかかっているようだけどね。
HMVレビューによると「タイトルの『オーケストリオン』とは、19世紀末から20世紀初頭に実在した、オーケストラの複数の楽器を同時に演奏させることができる大掛かりな機械のことで、このコンセプトを現代の最新技術に当てはめたのが本作」なのだそうだ。古くはオルゴールやロール式のオルガン、はたまたシンバルを打ち鳴らす猿のおもちゃや鳩時計なんかもその類といっていいと思うけど、シンセやサンプラーでどんな音でも自在に出せるようになった昨今、音楽的な内容はさておきわざわざ生の楽器(ピアノ、マリンバ、ヴァイブラフォン、オーケストラ・ベルズ、ベース、ギターボット、パーカッション、シンバル、ドラムス、チューニングした複数の空き瓶等の、叩いたり弾いたりする楽器)に一個一個装置を取り付けて自動演奏させるという発想自体が素敵だね。技術的なことは専門の業者に依頼したようだが、とにかくジャケットの写真を見ているだけでも圧倒される。

全5曲がオリジナル。
いやはやビックリ。サウンドはまさしくPMGそのもので(ドラムスのビート的なこともあり、ポール・ワーティコが在籍していた頃に近いかなって感じ)、自動演奏によるチープな感じは全くしない。まあ元になる部分に最新のテクノロジーが使われていると思うので当然だろうけどね。ただし全体的にダイナミックレンジが小さい(なぜか再生レベルも低め)のは気になるところ。おそらくこれが楽器を自動演奏させる音の強弱の限界なのだと思うけど、楽曲自体が雄大な作りなのでその辺が少々悔やまれる。でもまさかここまで違和感のないサウンドに仕上がっているとは思ってもみなかった。メセニーのギターやオーケストレーションの素晴らしさはもちろんなのだが、すべてを一人で行っているであろうと思われる打ち込み作業の、各楽器(特にドラムス)のフレージングに対する徹底ぶりも相当なもの。さすがに完璧主義者のメセニーだけのことはあるね。おそらく今度のPMGのツアーは本作からの曲が中心になると思うけど、これだけ完成度の高いデモ演奏があれば、きっとメンバーも曲を覚えるのがずいぶん楽だろう。生身の人間がプレイすればこれ以上に素晴らしい演奏になることは間違いないので(打ち込みは所詮打ち込みなので)、そちらの方もぜひとも聴いてみたいものだ。
それにしてもよくこれだけ全楽器の音の出るタイミングがバッチリ合っているものだね。私が20年ほど前に買ったエレドラなんかは、パッドを叩いてから音が出るまでに時間のロスがあって全く使いものにならなかったんだけどなぁ(苦笑)。もしかすると打ち鳴らし装置が打面に当たるまでの時間もきちんと計算してプログラミングされているのかもしれない。
楽曲はどれもが平均的に良いのだが、私としては切ないメロディーでスタートして途中から4ビートにチェンジする4曲目が一番好き。なにはともあれ、音楽的には危惧していたような悪い内容でなくてホッとした。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)
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Joe Locke/For The Love Of You

2010年02月08日 | Jazzの新譜

Joe Locke(Vib)
Geoffrey Keezer(P,El-P)
George Mraz(B)
Clarence Penn(Ds)
Kenny Washington(Vo)
Rec. May 11-12, 2009, NY (E1 Music E1E2046)

今回のジョー・ロックのアルバムはヴォーカル入りなのでどうしようかと迷ったのだが、メンバーがいいし、同じヴァイブ奏者であるミルト・ジャクソンの大好きなアルバム「Milt Jackson/Goodbye(74 年)」にも収録されているご機嫌なナンバー「Old Devil Moon」に釣られて買ってしまった。
ヴォーカリストのケニー・ワシントンは、ドラマーとは同姓同名の別人。本人のサイトによるとニューオリンズの出身で、現在はサンフランシスコに移り住んで活動中。4オクターブという驚異的なレンジを持っているようだ。アルバムとしては「Michael O'neill/Long & The Short Of It(05年)」や「Michael O'neill/Still Dancin(07年)」に参加しているのだが、サイトを見るとその他にも本人名義のアルバムがリリースされているような感じだね。
他のメンバーでは、ロックの相棒的存在のジェフリー・キーザーが本作にも参加しているのが嬉しいし、ジョージ・ムラーツにクラレンス・ペンという組み合わせも興味深い。今回が初めてかと思ったら、2人はすでに「Richard Galliano/If You Love Me(07年)」でも共演していたんだね。

ロックのオリジナルが3曲と、「Old Devil Moon」「いそしぎ」、モリコーネの「Cinema Paradiso」等で全10曲。
まずはワシントンのボーカルが気に入った。ソウルフルな歌い方ではあるが、それほど声を張り上げて歌っていないのが私好みだね。数年前の南郷ジャズフェスで観たジミー・スコットをちょっとだけだが連想する。本作では4オクターブというレンジの広さは披露していないものの、全然負担がかかっていない高域を聴いていると、まだまだ上の方まで行けるだろうなというのはよく分かる。それにしてもこんな素晴らしいヴォーカリストをどこで見つけたものか、さすがにロックは目の付けどころが違いますなぁ。まあそれを言うならすでに2枚のアルバムで共演しているマイケル・オニールの方がもっと凄いということになるけどね(笑)。とにかくヴォーカルが苦手な私であっても、このワシントンに関しては充分に楽しめる。
本作はそんなワシントンがメインとなっているのだが(中にはヴォーカル抜きの曲もあり)、演奏の方も滅茶苦茶カッコよくて、アルバムの前半はゆったり目の曲が多いような気がするものの、7曲目の「いそしぎ」なんかは大胆なアレンジを施していて、アドリブからはガンガン迫ってくるような強力な展開となっているし、2曲目の「Old Devil Moon」もミルト・ジャクソン盤と甲乙つけがたいほどに素晴らしい。またムラーツのアルコプレイからスタートする「Cinema Paradiso」も最高の雰囲気で楽しませてくれるし、オリジナル曲では5曲目の「I Miss New York」と10曲目の「Bright Side Up」(メセニーの「Bright Size Life」を意識したのかな?)が優秀。インストによるこの2曲はアグレッシブ度も抜群で(ボーカル入りの他の何曲かもそうだが)、本作がヴォーカル・アルバムだということを忘れさせてくれる。また全編を通して、ロックとキーザーのコンビネーションにはますます磨きがかかっているようで、やはりこの2人は相性がバッチリだね。
買う前はヴォーカル入りだしタイトルも軟弱そうな感じだったのであまり期待はしていなかったけれど、ロック作品としては最近の「The Joe Locke Quartet/Sticks and Strings」「Joe Locke/Force of Four」「J.Locke-D.Hazeltine Qr/Mutual Admiration Society 2」(各別頁あり)よりも、こちらの方が私は好き。なんといってもメンバーがいいものね。また温かみのある録音も特筆に値する。
ヴォーカル入りの作品としては久しぶりに愛聴盤になりそうな感じで、これは買って大正解だったです。

評価 ☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)
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2月7日の注文

2010年02月07日 | 本日注文のCD(DVD)
1.Dave Holland / Pathways
2.Mark Egan / Truth Be Told
3.Paul Motian / Lost in a Dream
4.Jerry Bergonzi / Three For All
5.Stefano Di Battista / Danilo Rea / Roberto Gatto / Noi
6.Moutin Reunion Quartet / Soul Dancers
7.Rosario Giuliani / Lennie's Pennies
8.Luca Mannutza Sound Six / Tributo Ai Sestetti Anni 60

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Absolute Ensemble/Absolute Zawinul

2010年02月06日 | Jazzの新譜

Joe Zawinul(Composer,Key,Vocoder)
Kristjan Jarvi(Music Director and Conductor)
Gene Pritsker(Arr)
Vesselin Gellev, Neela de Fonseka, Eddie Venegas, Gregor Huebner, Edmundo Ramirez(Vln)
Michael Block(Cello)
Mat Fieldes, Jay Elfendes(Ac-B,El-B)
Hayley Melitta Reid(Fl,Piccolo), Keve Wilson(Oboe,Englidh Horn), Michiyo Suzuki(Cl,Sax)
Marianne Gythfeldt(Cl), Martin Kuuskmann(Basson), Damian Primis(Contrabasoon)
Charles Porter(Tp), Ann Ellsworth(Horn), Michael Seltzer(Tb)
Damien Bassman(Ds,Per), Pablo Rieppi, John Ostrowski(Per)
Matt Herskowitz(P,Key), Gene Pritsker(El-G),
Sabine Kabongo(Vo), Allegre Correa(G,Vo), Aziz Sahmaoui(Per,Vo,Gumbri), Jorge Bezerra(Per)
Paco Sery(Ds,Per,Kalimba), Linley Marthe(El-B)
Rec. January & April 2007,NY [Overdubs recorded June 2007 & June 2008,Germany]
「Ice Pick Wily」September 2007, recorded Live,Austria (Intuition INT3456)

共演盤としてはWDRビッグバンドとの「Joe Zawinul/Brown Street(別頁あり)」が最高にカッコよかったジョー・ザヴィヌルだけど、はたして本作はどうかなって感じ。そもそもがAbsolute Ensembleといわれても全然ピンとこないからね。私としては最後のスタジオ録音というのに釣られて買っている。CDを手にしてAbsolute Ensembleがストリングス、木管、金管、リズムセクション編成によるオーケストラだったということが初めて分かったのだが、HMVレビューによると、ザヴィヌルとの共演は2004年から構想されており、ウィーンのTonkunstlerオーケストラの首席指揮者クリスチャ ン・ヤルヴィが、ザヴィヌルに話を持ちかけたことが発端となったのだそうだ。クラシックからジャズまで、なんでもこなすポップス・オーケストラのようだけど、ちゃんとザヴィヌル・シンジケートのバンドの面々もサポートしているので、極端に変なことにはなっていないものと思われる。

全8曲がザヴィヌルの旧曲。
まぎれもないザヴィヌル・シンジケート・サウンドでまずは一安心。それとGene Pritskerという人が担当しているアレンジが実に素晴らしいね。ストリングスや木管をメインとした各楽器を要所にちりばめた緻密なアレンジは、「Brown Street」と比較しても甲乙つけがたい。ただし「Brown Street」はウェザーリポート時代の楽曲が主体だったのに対して、こちらの方はザヴィヌル・シンジケートの楽曲が主体となっている関係上、リズムが単調なのとヴォーカルの割合も高くなっているので、私としては「Brown Street」の方に軍配を上げるね。まあその辺の好みは人それぞれということで。
ザヴィヌルの出番は比較的少ないものの、オーケストラの各パートにザヴィヌルの各種シンセサイザーの旋律的なものが割り当てられているので、常時ザヴィヌルが弾いているような錯覚を受ける。もちろんいざという時にはちゃんとザヴィヌル本人が弾いているので、特にもの足りなさを感じるといったことはない。でも本作はザヴィヌル本人のプレイよりもアレンジの妙を楽しむべきだろう。アレンジャーがオーケストレーション的なことも含めてよほどザヴィヌルのことを研究していなければ、なかなかこのようにはいくものではない。
演奏はあくまでもAbsolute Ensemble側がメインとなっていて、ザヴィヌルやヴォーカルを受け持っている人以外のリンレイ・マルトやパコ・セリーはほんの味付け程度にしかプレイしていないので、2人にはあまり期待はしない方がいいかも。それでも8曲目だけはやけに張り切っているなと思ったら、この曲だけはライブ収録(ザヴィヌル亡き後のトリビュート・ライブのようだ)だったんだね。1〜7曲目までのスタジオ録音も決して悪くはないけれど、むしろこのライブの模様の方をもっと聴いてみたかった。録音状態も良好なので、別口でCD化してくれると嬉しいけどね。

評価☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)
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2月5日の注文

2010年02月05日 | 本日注文のCD(DVD)
1.Myron Walden / Momentum
2.Myron Walden / Momentum Live
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Jean-Michel Pilc/True Story

2010年02月04日 | Jazzの新譜

Jean-Michel Pilc(P)
Boris Kozlov(B)
Billy Hart(Ds)
Rec. May 24-25,France (Dreyfus Jazz FDM36950)

ジャン=ミシェル・ピルクは大好きなピアニストなのだが、本作はドラマーがビリー・ハートなのであまり期待していない。これまでのアリ・ホーニッグやマーク・モンデジールのように感覚が鋭くて、なおかつとんでもないテクニックの持ち主でないとピルクのトリオは務まらないと思うんだけどね。その点近年のハートはタイム感がルーズだったり、フィルインやドラムソロがもたついたりするので、どう考えても相性がいいとは思えない。ホーニッグやモンデジールに匹敵するような素晴らしいドラマーが世の中にはまだまだいっぱいいるのに、今回なにゆえのハートの起用だったのかが気になるところ。ボリス・コズロフに関しては、同じピアノトリオ作品の「Misha Piatigorsky/17 Rooms(別頁あり)」や「George Colligan/Come Together(別頁あり)」でも非常にいい仕事をしているのでなにも異存はない。

12曲のオリジナルと、コール・ポーターの「My Heart Belongs To Daddy」他で全15曲。
いやはやビックリ。どういう心境の変化なのかは知らないが、これまでのピルク・トリオの特徴だった攻撃性や先の読めないスリリングさ、あるいはインタープレイ的な要素が薄れていて、全く別もののピアノトリオを聴いているかのような印象を受ける。楽曲もソフィスティケートされているというか、ピルクにしてはずいぶん聴きやすくなっているね。おそらくこれがピルクの新しい方向性なんだと思うけど、なんかソロピアノのバックでベースとドラムスが軽く味付けしているような感じで、丁々発止な演奏とは正反対のアプローチの仕方なので面食らってしまった。でもこれだったらドラムズがハートであったとしても別に構わないだろう。あえて挑戦的になることなく、バッキングに徹しているだけでも充分だからね。変に気合が入っていない分リズムが安定しているので、それが良い結果に繋がっている。例によってキメどころが少々雑だったりもするけれど、これぐらいだったら許容範囲内なので許される。またコズロフは譜面上に書かれてあることを忠実に弾いているような感じで、普段よりも遊びが少ない方。こちらもピルクとはほとんど絡みがないし、ベース自体もあまり目立っていない。ピルクの旋律を浮かび上がらせようと、ソロ以外は控え目なプレイを心がけているようだね。
そんなわけで聴き始めはかなり違和感があったけれど、それでも途中からはすっかりと馴染んできて、「やはりピルクは素晴らしいピアニストだなぁ」と改めて感心している次第。メンバーが代わったことによるサウンド上の変化は大きいものの、きっと本質自体はそれほど変わっていないのだろう。特に8曲目なんかはこれまでどおりのイケイケ路線で、両手を駆使しながら縦横無尽に弾きまくっているので嬉しくなってくる。続く9曲目「My Heart Belongs To Daddy」もピルクらしいユーモア性に溢れていてグッドだしね。
最後まで聴き終えた時点では、結果的にピルクの世界にどっぷりと嵌っているって感じ。とはいえ、私としてはできればドラマーはハート以外でお願いしたかったというのが正直な意見だけどね。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)
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2月3日の注文

2010年02月03日 | 本日注文のCD(DVD)
1.Peter Erskine / Everything Is Timekeeping 1 & 2 (教則DVD)
2.Randy Ingram / Road Ahead
3.Lauren Sevian / Blueprint
4.Brad Mehldau / Highway Rider
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Evan Marien/Between Worlds

2010年02月02日 | Jazzの新譜

Evan Marien(El-B,Key,Prg)
Jovol Bell, Thomas Hartman, Jeffrey Villanueva(Ds)
Andy Berman, David Fiuczynski, Randy Runyon(G)
Jeremy Vovcsko(As)
Evgeny Lebedev(Key)
Rec. 2009?,Boston (Art of Life Records AL1039)

初めてエレベに興味を持つようになったのは「Stanley Clarke/Stanley Clarke(74年)」からなのだが、同じ頃にチョッパー・ベースが大流行したり、それとは全く係わりを持つことなく我が道を行っていたアルフォンソ・ジョンソンやアンソニー・ジャクソン、あるいはジャコ・パストリアスの登場等で、あれから30年以上も経って音楽情勢はだいぶ変わったというのに、ジャズと並行してこっち方面(フュージョン系)の世界にもいまだにどっぷりと嵌っている。特に新人ベーシストには目がなくて、ジョン・マクラフリンのバンドでデビューして以来ずっと注目しているアドリアン・フェローや、昨年「Agustin Barreto/Between My Walls(別頁あり)」でキラ星の如くデビューしたオーガスティン・バレットと同様に、このエヴァン・マリエン(?)にもすぐに飛びついた。ジャケ写を見ても分かるとおりの5弦ベース使い。本人のサイトによると、ボストン生まれの23歳(今年で24歳かな)で、昨年バークリーを卒業したばかりのよう。ベースは知っている名前では、マシュー・ギャリソンやリンカーン・ゴーインズから学んだようだ。
本作のメンバーはデヴィッド・フュージンスキー以外は全く知らない人たちなのだが、いちいち調べるのも面倒なので経歴等は省略する。

全10曲がマリエンのオリジナル。
1曲目のイントロがテープの逆回転的なノイジーなサウンドなので、ステレオが故障したのかと一瞬錯覚したけれど、テーマ部分からの重厚なビートに乗っかったサックスやギターが引き続きノイジーかつ混沌とした展開を見せていて、そのインパクトの強いサウンドがなんとも個性的。この曲ではマリエンのベースはまだ鳴りを潜めているのだが、ヴィニー・カリウタの影響を感じさせるドラムスのJeffrey Villanuevaが滅茶苦茶カッコいいね。2曲目はバスドラと同期させたシンセベース的なラインの他に、メロディ部分を受け持つ琴のような音色のギター的なベースも聴こえるということは、おそらくオーバーダブだと思うけど、東洋風なサウンドがMobo時代の渡辺香津美を連想させてなかなかいい感じ。ただしテクノロジーを駆使しているためか、少々無機質に感じるのが気になるところだね。3曲目は多重録音によるベースソロ。これでようやくマリエンのテクニックの全貌が見えてくるのだが、ハーモニクスを用いたりして、やはり原点はジャコといったところかな。というかジャコの影響を受けているジャコ以降のベーシストたちのいいとこどりって感だね。ただしソロの構築としては、途中のアルペジオを弾いているクラシカルな部分がイマイチ気に入らない。4曲目はホールズワース的な曲調。ハードコア・フュージョンのある意味王道路線のサウンドなのだが、この曲ではギタリストのAndy Bermanがなかなかのテクニシャンぶりを見せている。またJeffrey Villanuevaのドラムソロもスピーディーで素晴らしいのだが、メロディを受け持っているアルトだけは白玉(2分音符とか)で吹いているので、なんとなく間の抜けたような印象を受ける。逆に5曲目のようなスローテンポの曲は、それが効果的ではあるけどね。でもこの曲でのアドリブを聴いてもそんなにテクニックがある方ではないので、このバンドにサックスは特に必要なかったような気がする。ギタリストとドラマーが3人ずついて、曲によって入れ替わり立ち替わりでサウンドに変化を持たせているのだから、それで充分だろう。あまり目立たないながらも気の効いたキーボーディストもいるわけだしね。
残りの曲は省略するけれど、私としてはマリエンよりもドラマーのJeffrey Villanueva(ジェフリー・ビジャヌエバ?)、Jovol Bell(ジョヴォル・ベル?)、Thomas Hartman(トーマス・ハートマン)が大いに気に入った。3人ともまだ若いし無名だと思うけど、こんな時代の最先端を行っているスピーディーかつトリッキーなドラミングを聴いていると、ドラムをかじっている身としてはますます叩く気がしなくなってくるね(苦笑)。特にビジャヌエバとベルは半端じゃないほどカッコいいので、今後も注目する必要があるだろう。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)
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2月1日の注文

2010年02月01日 | 本日注文のCD(DVD)
1.Daniel Smith / Blue Bassoon (購入先を変更して再注文)
2.Anthony Jackson / Interspirit
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ニューイヤー・レコードコンサート(2010.1.30)

2010年01月31日 | 雑記

大館ジャズクラブ主催による毎年恒例のニューイヤー・レコードコンサートが、大館市中央公民館・応接室にて開催された。時間は午後2時〜5時まで。
今回はJBLパラゴンの調子が非常に悪くて、CDをかけてもLPをかけてもベースの音がビリついてしまい、盤によっては聴くに堪えないほどの酷さだった。どれだけ素晴らしい音がするスピーカーであったとしても、やはり定期的に鳴らして不具合をチェックしないとダメなんですな。特にパラゴンのような骨董品はなおさら。もしかすると管球式アンプの方に原因があるのかもしれないが、いずれにしても早いうちのメンテナンスが必要であろう。
それはさておき、今回私が持参したCDは以下の通り。例によって昨年の私的ベストアルバムの中から、現代ジャズ、オーソドックスなジャズ、ビッグバンド、フュージョン、ヴォーカルもの等をバランスよくチョイスしました。

<持参したCD>
1.C. Corea&J. McLaughlin/Five Peace Band Live(1曲目「Raju」)
2.The Monterey Quartet/Live at the 2007 M.J.F(1曲目「Treachery」)
3.E.Pieranunzi,M.Johnson,J.Baron/Dream Dance(1曲目「End of Diversions」)
4.The Manhattan Transfer/The Chick Corea Songbook(4曲目「The One Step」)
5.Graham Dechter/Right On Time(1曲目「Low Down」)
6.Bill Evans/Vans Joint(5曲目「Rattletrap」)
7.Return To Forever/Returns(Disc1、3曲目「Vulcan Worlds」)
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