雨の日にはJAZZを聴きながら

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真に僭越ながら...

2006年10月28日 21時51分21秒 | JAZZ
このたび,拙ブログが『 ジャズ批評 』のNo.134 「私の好きな一枚のジャズ・レコード 2006 」で紹介されました。新連載の「ブログ・ウォーキング」の第一回目でして,suzukさんが管理人をつとめる「 my secret room 」も取り上げられていますので,もし,書店で見かけたら手にとってみてください。で,できれば買ってくださね(p162~p163)。

それに「私の好きな一枚のジャズ・レコード 」の読者投稿編でもSteve Kuhnの『 Oceans In The Sky 』とKeith Jarrett の『 The Melody At Night, With You 』について書いちゃってます。これも見開きページ(p108~p109)でsuzukさんと一緒に掲載されていますので,どうかよろしく。

読者投稿編には,いつもお世話になっている「jazz&drummer」のnaryさん, 「 ジャズ&オーディオ通信」の佐藤さん(jazzaudiofanさん), 「晴れ時々ジャズ」のアーティチョークさん, 「電車で轟(GO)」のFunky-alligatorさん,それから「ジャズCDの個人ページ」の工藤さんらも執筆されています。

今回,VENTO AZUL RECORDSの早川さんのお力添えがあり,このような運びとなりました。心から御礼申し上げます。それから拙文をこころよく掲載してくださいました花村圭さん,ならびにジャズ批評社も皆様方に感謝いたします。

ここに,今後,私が死ぬまで,「ジャズ批評」を購読し続けることを誓うとともに,ジャズ批評社の益々の発展を心よりお祈り致しております。
どこか,これからもよろしくお願いいたします。

Thomas Fryland 『 Another Song 』

2006年10月28日 20時07分03秒 | JAZZ
学会や試験やらで20日も更新していませんでした。まだ全て片付いたわけではないのですが,今日は土曜日だし,少しぐらい休憩してもいいだろうと,キーボードを叩いています。

医療の世界も臨床だけやっているのなら楽しいんですけどね。やれ認定試験だ,やれ何とか学会で発表しろだとか,特にこの季節は多くて。早く大学辞めて開業でもしたいな~なんてつぶやいてみても,先立つ資金もなし。仕方なく煩い院長に媚売りながら病棟を駆けずり回る日々。

あ~あ,宝くじ当たらないかな~,手持ちの株が大化けしないかな~,なんて空しい幻想を描いて今日も一日があっという間に終わってしまいました。
そう,何だか,最近,鬱でね。試験近いし。

てなわけで,最近新譜を聴く暇がなくて….と言いたいところですが,実は,忙しいながらもちゃんと新譜は聴いております。書く暇はなくても聴く暇は意外にあるものです。Kasper Villaume(キャスパー・ヴィヨーム)の『 Footprints 』。よがったぁ~。M7《 Thema From MASH 》のヴィヨームのソロなんか国宝級ですよ。こいつは絶対,大物になりまっせ。それからMarco Tamburini(マルコ・タンブリーニ)の『 Frenico 』もなかなか面白かったですね。このところ車中でへびー・ろーてーしょん,です。

で,今日の一枚は,久々のThomas Fryland(トーマス・フライランド)の新作です。今まで,music mecca やmusic partner からリリースされていましたが,今回はstuntからのデビュー作になります。彼のHPによると,本作が11枚目のリーダー作のようです。結構出していたのですね。1969年にドイツとの国境に近いデンマークの小さな町で生まれ,7歳からトランペットをはじめ,有名なハーグ王立音楽院で修練したそうです。彼の音に対して,以前に拙ブログで既に書いていますので,そのままコピペしておきます。

《 ~世代的にはマルサリスと同世代なのでしょうけど,マルサリスが伝統の継承発展を命題にして今日のジャズを牽引しているのに対して,フライランドは伝統に敬意を示し,伝統を慈しみ,その中で自己表現をしていくタイプのようです。決してフレーズも取り上げる楽曲も新しくないのですが,一音一音を丁寧に歌い上げ,聴き手の心に溶けいる優しさがあります。高音ではブリリアントに,低音ではサブトーン豊かに朗々と歌い上げます。 》

よく,チェット・ベイカーに譬えられるようです。確かに似てます。チェットがもし,ドラッグに染まらなかったら,きっと,今頃はこんなジャズを奏でていたかもしれません。

僕にトーマス・フライランドを教えてくれたのは,今は無き吉祥寺の『 A&F 』でした。だいぶ前のことです。『 Playing In The Breeze 』が発売され間もない頃ですから,もう10年近く経ちます。今まで数多くのジャズ喫茶に行きましたが,あの『 A&F 』の狭くて暗い空間がたまらなく好きで,そんな《 My隠れ家 》で聴いたフライランドの優しいフリューゲルホーンが忘れられません。あ~,なんでなくなっちゃンだろう。寂しい。

Thomas Fryland 『 Another Song 』2006 Stunt STUNTCD06072
Thomas Fryland (tp)
Jim Mcneely (p)
Jesper Lundgaard (b)
Aage Tanggaard (ds)

横濱ジャズプロムナード

2006年10月09日 00時06分37秒 | ライブ
今日は「横濱ジャズプロムナード」に行ってきました。もう最高。ジャズファンには夢のような一日を過させていただきました。12時から20時過ぎまでたっぷりジャズを楽しみ,これでたったの4000円ですからね。主催された方々に感謝です。さて今年はこんな感じでライブをハシゴしました。

12:00~ロブ・ヴァン・バヴェル・トリオ
    (横浜みなとみらいホール)
13:50~ラリー・フランコ・カルテット
    (ランドマークホール)
15:40~森山威男クインテット
    (ランドマークホール)
17:30~フェイ・クラーセン・バンド
    (横浜みなとみらいホール)
19:20~ルイス・ヴァン・ダイク・カルテット
    (横浜みなとみらいホール)

憧れのカレル・ボエリー,懐かしい再会のジョン・エンゲルス,ついに生を観れたダイク,年に一度は聴かないとどうも落ち着かない森山,みんな,とっても素敵でしたが,今年の最大の収穫はなんと言ってもラリー・フランコ!ですね。特にドラマーのENZO LANZO(エンゾ・ランゾ)が凄かった~。ジェフ・ワッツを凌駕するほどの手数の多さと音のデカさで圧倒されました。

ということで,今日は疲れたのでここまで。後日,順次アップします。日頃の運動不足のため,慣れない電車にも疲れたし,みなとみらいホールとランドマークホールの短いアーケードを往復しただけで足が棒です。だめだ,これじゃ長生きできません。

Johnny Case 『 Waiting for the Moment 』

2006年10月07日 21時16分04秒 | JAZZ
拙ブログで以前お話した「猫屋敷に住む女の子」O嬢の「その後」についてちょっと。

一年ほど前は2DKの賃貸マンションに20匹のアビシニアンと暮らしていましたが,その後,親子間の交配,良く言えばインブリード,ようは乱交配の結果,なんと30匹に繁殖してしまったのでした。そんなO嬢が先日めでたく結婚し,新居として4LDKの豪華新築マンションを購入しました。旦那さんは長年付き合っていた熊みたいな人です。ちょっと彼女は<デブ専>入っているのですけどね。

と,ここまでは良いのですが,なにしろ賃貸マンションの大家さんには30匹もの猫を飼っていたことなど同然内緒。さあ,大変。退去に支払わなければならない修理費用ってどのくらいだったと思います。なんと110万円ですって。彼女の両親に頼み込んで全額支払ってもらったそうですが,その代わりに30匹の猫を処分するという約束を交わしたそうな。O嬢は知り合いや同僚に頼んで数匹は里親を見つけられたようですが,残りの20匹余りは,,,。

僕:「で,残りの猫はどうしたのさ。」

O嬢:「いやー,夜中にね,○○公園(都内有数の巨大公園)に行ってね,それでね,ぱーと籠から出したのよ。20匹。足元から離れない子だけ連れて帰ろうと思って。そしたらさ~,あの子達ってホント薄情。みーんな蜘蛛の子を散らすようにいなくなっちゃて,結局2匹しか戻ってこないんだよね~。」

僕:「でも,それっていいの?」

O嬢:「きゃっはっは。いいの,いいの。」

僕:「君の方が,よっぽど薄情だと思うよ,絶対。」

O嬢:「ちょと,失礼ね!」

僕:「で,今は何匹いるの」

O嬢:「8匹。それがさ~,運悪く,雄4匹,雌4匹で,またやり放題なのよね~。」

僕:「早く去勢しないとまた増えるよ。」

O嬢:「分かってるってば。ね,去勢費用出してくれない?」

僕:「……」

てなわけで,全く懲りていないバカ女なのですが,憎めない可愛い子です。

ということで,今日は「猫ジャケ」を棚から探してきました。先日発売になったジャズ批評No133にも羽根智敬氏が紹介していたジョニー・ケースの『 Waiting for the Moment 』(2003 Sea Breeze Jazz)です。テキサスで活躍中のほとんど日本では無名のピアニストですが,これがなかなか素敵です。現代版ウイントン・ケリーとも言うべきバップ・イディオム主体のスインギーな好盤です。欧州叙情派ピアニストを嘲笑うかのように小気味良く歌います。

ホレス・シルバーの《 Sister Sadie 》や《 Nica’s Dream 》などを聴いていると自然に足でリズムをとったり,太ももを叩いてリズムを刻んだり,完全にボディー・パーカッションしっちゃて,なんとも愉しいアルバムです。

明日は,横濱ジャズプロムナードに行く予定です。その前に仕事終わらせなきゃ。今日は寝れない。

男の隠れ家

2006年10月03日 20時32分12秒 | Audio

学会前で忙しいんだから,グログの更新などしなけりゃいいものを,こういう時に限って書きたくなるもんで,こういうのを“現実逃避”って言うんですよね。

先日,拙ブログのありがたい読者でいらっしゃるmartyさんから,11月号の『男の隠れ家』に澤野由明さんのオーディオルームが掲載されていることを教えてもらったので,早速,先程仕事帰りに本屋に寄って買って帰りました。

今月号は丸ごとジャズ特集で,特集1「ジャズを巡る旅」では全国各地のジャズ・スポットの紹介。この企画はありがちですけどね。平岡正明氏が語ってます。そして特集2が「音の書斎」と題した《あなたのオーディオルーム拝見》特集で,寺島靖国氏,藤岡靖洋氏,松下進氏ら,計5人の《男の隠れ家》を紹介しています。寺島靖国氏と藤岡靖洋氏の隠れ家はたびたにオーディオ雑誌に紹介されるので別段珍しくありませんし,松下進氏(イラストレーター)の書斎もどこかで拝見したことありますが,澤野工房の澤野由明氏のオーディオルームは初めて拝見しました。

例の下駄屋の二階にオーディオルームがあるのですが,お世辞にも綺麗とは言えない,ましてや防音などなされていない20畳のベニヤ板張りの部屋なんですね,これが。そんな中に高級オーディオがずらり。澤野氏の前に鎮座するのはTannoyのオートグラフ。プレーヤーはthorensのリファレンス。そしてその奥の方に事も無げに置かれているのはEMTのプレーヤー。それも3台は見えています。
その他にも真空管アンプをたくさん所有しているし,すげ~な~,やっぱり,と溜息が出ちゃいます。奥様を一度も入れたことのない,これぞまさに《男の隠れ家》ですね。あ~あ,やっぱりこの雑誌,買わなきゃよかった。以前にはよく買っていたのですが,読むたびに溜息が出て,そのうち腹が立ってくるんですよね,この雑誌。

ということで,今日は《僕の隠れ家》の画像をアップしておきます。
オーディオは机の後ろの書棚に収納しているのですが,とってもお見せできるようなオーディオではありません。が,一応紹介しますと,

アナログプレーヤー :Technics SL-10
CDプレーヤー     :Sony 555ESJ
アンプ           :ALPINE/LUXMAN LV105
スピーカー       :JBL 4218
スピーカーケーブル :QED silver anniversary

Technics SL-10, Sony 555ESJ, ALPINE/LUXMAN LV105 は,昔お金が無かった頃,欲しくても買えなかった憧れのオーディオで,数年前,ヤフオクでどれも1~2万で落札したものです。どれも20年以上前の物ですが,みんなちゃんと働いてくれていますよ。Technics SL-10はご存知ジャケットサイズのD.D.プレーヤー。デザインも素敵です。書棚に収まるプレーヤーとなるとこれくらいしかないんですよ。ALPINE/LUXMAN LV105 は1984年にラックスがALPINE/LUXMAN ブランドで発売したアンプ。真空管と半導体(FET)のハイブリッドということで話題になりましが,ちっとも真空管の音はしません(笑)。

ちなみに写真中央のメッシュ地のイスは岡村製作所の《 Contessa 》です。ジウジアローのデザインです。この種のイスではハーマン・ミラーの《 Aeron Chair 》が有名ですが,僕にはこの《 Contessa 》の方がしっくりきます。でも一番すわり心地が良いのは皮肉にも,勤務病院の血管造影室にある1万円ぐらいの安いイスなんですよね。
ディスクライトはルーチェプランです。リビングのオーディオ用にも使用しています(下の写真)。

     
レコード・プレーヤー: DENON DP-1300M
カートリッジ: DENON DL-103
CDプレーヤー: Victor XL-Z900
プリメイン・アンプ: Laxman L-570
スピーカー: KEF MODEL 105/3S
ラック: Quadraspire Q4D
XLR ケーブル: PS Audio XStream
RCA ケーブル: SAEC SL-1803MKⅡ
RCA ケーブル: AUDIOCRAFT EX-75
SP ケーブル: QED X-TUBE XT400

〈今日はこんなの聴いてくつろいでいます〉
     
Yayoi Ikawa  『 Color of Dreams 』 2005  yayoiikawa music
素直に懺悔いたします。少し前まで,邦人女性のジャズなんて正直馬鹿にしてました。すみません。
山中千尋さん,西山瞳さん,アキコ・グレースさん,ヤマモト・エリさん,そしてイカワ・ヤヨイさん。みなさんお上手なんですね。
イカワさんの音は力強い。鋼のような精神を音から感じます。やりたい事が明確でテクニックもあり,それが聴き手にちゃんと伝わってくる音楽です。いきなり変拍子の複雑なテーマから始まり,次々と刺激的なフレーズが飛び出し,最後まで一気に聴かせる魅力あるアルバムです。ドラマーのTyshawn Sorey,もなかなかカッコイイやん。


「管理人の輪を広げよう!バトン」~つづき~

2006年10月01日 11時49分24秒 | JAZZ
昨日の「管理人の輪を広げよう!バトン」の続きです。


6.訪問者に是非行くべきだ!!と貴方がオススメできるサイト様を 5つ必ず書いて下さい (できれば簡単にジャンルの説明もお願いします)

JAZZを聴きながら
いきなりジャズの話題から入るのではなく,行きつけの飲み屋のママさんとの会話や青春時代の思い出など,必ず身近に起きた事件から話は進行し,読者を惹き付けておいて,最後にジャズネタで閉めるという独特のストーリー展開が愉しいジャズ・ブログです。管理人さんはハブさん。酒とタバコとジャズ(特にコルトレーン)をこよなく愛するとっても暖かい雰囲気を持った方です。ジャズネタはほとんど50~60年代の作品です。殺風景なジャズ批評じみたブログが氾濫する中,とっても気の休まる癒し系ジャズ・ブログです。

67camper'Blog
膨大なジャズの“LP”を所有されていらっしゃる管理人さんの67camperさんは,今でもCDプレーヤーをお持ちではありません。当然,取り上げられるジャズは古いジャズメンのオリジナル物も多く,聴かずともその匂い立つようなジャケットの質感,デザインを堪能できます。また,ジャケット写真の撮影も見事です。これぞ真のジャズ・マニアのコレクション。僕など全く太刀打ちできません。それから67camperさんはVolkswagen Campmobileをお持ちで,キャンプネタも豊富です。まさに“LEON”の世界です。羨ましい限りです~。

Sugarのちょっとお寄りなさいよ
ジャズに関する知識はもちろん,僕などちんぷんかんぷんなオーディオに関しても造詣の深いSugarさんのブログです。壁コンやケーブル,電源ユニットなどなど,周辺機材の体験レポートも豊富です。PC関係の音情報,音楽サイト情報,ipodなど,pure audio以外にもお詳しく,僕の貴重な情報源にさせていただいております。それから,音楽評論家,成田正氏とも交友がある,とってもインテリジェンス度の高いブログです。

バブさ~ん,67camperさ~ん,Sugarさ~ん,バトン受けとって~。

<今日はこんなの聴いて過ごしてます>
James Weidman 『 People Music 』1996 TOB
ウェイドマンと聞いて拒否反応示す非M-BASE派のジャズ・ファンもこれなら大丈夫。というか,すごく歌心のあるスウィンギーがピアノ・トリオです。スウィングするけどはしゃぎすぎないところが,仕事のBGMに最適で,今日は一日中何度となくリピートして聴いていました。avant-gardeな変拍子など80年代にすっかり忘れてきてしまったようですね,ウェイドマンさん。