部活日誌

部活動(ひとり文楽部)の記録など

二段目  「猿沢池の段」 「鹿殺しの段」

2010-04-28 | 文楽
えー、すみません。
ところどころ「デタラメ言いやがって」という部分があると思います、そこんとこ最初に謝っておきます。
「ばーかばーか」とご寛容御願い仕りますれば。


●二段目

【猿沢池の段】

あわれ盲目となっている天智天皇は寵愛する采女が猿沢池に身を投げたと聞いて、恋しい君を想い猿沢の池に立ち寄ります。

采女=鎌足の娘=求馬の妹  ・・・ってことでOK? ここら辺、こんがらがーる

ここで求馬こと淡海が登場。和生さんの求馬、さすがに色気がありますねー(はぁと)
立ち姿のなんとすっとしてることよ。

が、この求馬。 ここからどんどん、
「ちょっといい男だからって、ちょっと智恵が回るからって、あんた調子にのってるんちゃうん?」
と腹が立っていきます。
なによ、仕事で失敗して帝から謹慎処分にさせられてたくせに。「くせに」ってこともないけど。

そんなところへ注進が。大悪人・入鹿が宮中に乱入し猛威を奮っているとのこと。
嘆く盲目の帝を安心させようと、「御所は無事のようです、さあ戻りましょう」と求馬が誘導していく先は・・・

いわゆる「小芝居」をするわけですな、求馬。 まったく、くるくるよく回る頭だことっ。ちっ





【鹿殺しの段】


文字通り、鹿を殺します。




・・・ってそれだけかい!と思われますでしょうが、場面はそれだけです。深い訳あっての鹿殺しなんだけど。


鹿役は文哉さんだそうです。
鹿を射止めたのは芝六(清十郎さん)と、三作(蓑紫郎さん)親子。

正直、清十郎さんの猟師役って全然想像つきませんでした。
私の中の清十郎さんのイメージは、清楚な良家の子女役を優雅に遣う、って感じ。
なので、「小首かしげたり、恥ずかしげにうつむいたり、内股で歩く芝六猟師」が脳裏に・・・

が、当然そんな私の妄想はまったくもっていらぬ心配、甚だ失礼申し訳もございませぬっ!
でした。

射った鹿をよっこらせっと肩に担ぐ様だけで、いかにも男・猟師芝六。 
芝六殿、まさに男の中の男でござったよ。

芝六の人形はたいそう軽くて、人形が軽いと立役はかえって難しいんだそうですね。どっしり感を出すにはやはり重い方がいいと。
ここ以降、そんな苦労があるとも思えぬ程涼しい顔で、ちゃんと「芝六芝六した芝六」でしたよね。
そして三作は「三作三作した三作」。


えー、一応言っておきますがこれ、最上級に褒めてます。