竹本義太夫三〇〇回忌記念
通し狂言 伊賀越道中双六 (いがごえどうちゅうすごろく)
【配役表】
<第一部>
和田行家屋敷の段
円覚寺の段
唐木政右衛門屋敷の段
誉田家大広間の段
沼津里の段
平作内の段
千本松原の段
<第二部>
藤川新関の段
引抜き 寿柱立万歳
竹藪の段
岡崎の段
伏見北国屋の段
伊賀上野敵討の段
いて参じました。
初めて見る所だらけなので、1回目は筋を確認しながらついて行くだけで終わってしもた。
物語にひたるのは次回以降に期待。
そうそう、やっぱり玉志さんの丹右衛門、玉也さんの五右衛門、そして石留武助。
この3人のキャラがいい!
そんでもって、志津馬はダメ男だし政右衛門は武芸達者だけど肝心なこと言わなさ過ぎで泥沼、という物語上のキャラは一貫していてそれも期待を裏切らず、いっそ清々しいくらいで。
さすが仇討ものだけあって随所に入るメリヤスにもわたくしのメリヤス欲が満たされましたし。
【和田行家屋敷の段】
しょっぱなから腰元ふたりのシモネタ炸裂!
「なまものは入れられぬ、乾物で仕舞うておきゃ。」
「ふってりと握りごたえのあるのをば土産に頼む」
握りごたえ、て。どうよこのオトナな会話!
意味が分からない人はおうちでおかあさんに聞くとよいでしょう。
これを咲寿さん・小住さんが語るのか… 真顔で…
と期待していましたが、残念ながら御簾内からでした。
【円覚寺の段】
前は相子さんの代役で靖さん×清丈'さん。ワタクシ的ゴールデンカポー!
なかなかよろしかったのではないでしょうか。
褒めろといわれればいくらでも、3000文字でも褒められますけど、鬱陶しいかと思いますので割愛。
そんでもって、玉志さんの丹右衛門がとっても素敵でした。
この丹右衛門と股五郎の母鳴見が敵対する関係でありながら共謀するところに、じーん。
【唐木政右衛門屋敷の段】
口の希・龍爾さんは御簾内から。ちぇ。
中の睦・清志郎さんがお谷の切なさ、武助の忠臣ぶり、女中共の無責任ぶり、を丁寧に現していて話にスッと入っていけました。
武助に蝶花形を折ってくれ、て頼まれて折るお谷の切なさがね、もうもう、さすがの和生さん。
ひたひたと静かに哀しい。
紋臣さん、簑紫郎さんがここの腰元だけってのは納得いかないものの。
紋吉さんのおのち、可愛らしかったですねー
切は咲・燕三さんでさすがの聞かせどころ。
可笑しみの中に悲しさ、やるせなさが宿る大事な場をぐいぐいと聞かせてくれました。
また玉也さんの遣う宇佐美が善良で頑固でちょっと単純な可愛げのある役なんですが、ほんとうにぴったりでねー
どうでもいいところですが、今回、燕三さんの掛け声のバリエーションたるや。
ワタクシ的にはたいそう心奪われるところでありました。ほんとどうでもいいですねそうですね
【誉田家大広間の段】
ていうか。
ここにはべっくらこきました。
予習した原文とは全然違うことなっていて、誉田様、なっがーい槍振り回して出てきたので、
「ちょ、な、なに?? 何してんの殿さま??」
と、半笑いになってしまいました。
元々は今回の神影流奥義伝授シーンだったのを、改作して私の読んだより深いお話にしたとか、そこらへんややこしくてよくわかってないんですけど、本で読んだ時に萌えた誉田さまの理知的で思慮深い魅力減少で、ちょっと残念。
志津馬の母柴垣も死なないし。
でも、槍、長くて面白いよ(そこ)
【沼津】
津駒・寛治、呂勢・清治、住・錦糸の3組で語り継ぐのですが、さすが親子一世の逢い初めの逢い納め、やっぱりしみじみと泣けてしまう。
どうせなら一段全部を続けて聞きたいところですが、それは言うまい。 言うてるけども。
平作も十兵衛もいい人。真面目な人。そしてちょっとした笑いも忘れない賢い人。
それが仇討騒動に巻き込まれて命を落とすとは、まったくもって
志津馬! お~ま~え~は~!
ですよ。
敵・股五郎よりも志津馬に向くわたしの恨みの矛先。
その志津馬のダメ男ぶりをぜひみなさんには11月、大阪でやる大序にて見て頂きたい!
虚しさを共に味わおうではありませんか。
要するに、「志津馬」、とか「求馬」、とか馬が付くヤツにロクな男はいないということでOK?
(夜の部はまた後日)
通し狂言 伊賀越道中双六 (いがごえどうちゅうすごろく)
【配役表】
<第一部>
和田行家屋敷の段
円覚寺の段
唐木政右衛門屋敷の段
誉田家大広間の段
沼津里の段
平作内の段
千本松原の段
<第二部>
藤川新関の段
引抜き 寿柱立万歳
竹藪の段
岡崎の段
伏見北国屋の段
伊賀上野敵討の段
いて参じました。
初めて見る所だらけなので、1回目は筋を確認しながらついて行くだけで終わってしもた。
物語にひたるのは次回以降に期待。
そうそう、やっぱり玉志さんの丹右衛門、玉也さんの五右衛門、そして石留武助。
この3人のキャラがいい!
そんでもって、志津馬はダメ男だし政右衛門は武芸達者だけど肝心なこと言わなさ過ぎで泥沼、という物語上のキャラは一貫していてそれも期待を裏切らず、いっそ清々しいくらいで。
さすが仇討ものだけあって随所に入るメリヤスにもわたくしのメリヤス欲が満たされましたし。
【和田行家屋敷の段】
しょっぱなから腰元ふたりのシモネタ炸裂!
「なまものは入れられぬ、乾物で仕舞うておきゃ。」
「ふってりと握りごたえのあるのをば土産に頼む」
握りごたえ、て。どうよこのオトナな会話!
意味が分からない人はおうちでおかあさんに聞くとよいでしょう。
これを咲寿さん・小住さんが語るのか… 真顔で…
と期待していましたが、残念ながら御簾内からでした。
【円覚寺の段】
前は相子さんの代役で靖さん×清丈'さん。ワタクシ的ゴールデンカポー!
なかなかよろしかったのではないでしょうか。
褒めろといわれればいくらでも、3000文字でも褒められますけど、鬱陶しいかと思いますので割愛。
そんでもって、玉志さんの丹右衛門がとっても素敵でした。
この丹右衛門と股五郎の母鳴見が敵対する関係でありながら共謀するところに、じーん。
【唐木政右衛門屋敷の段】
口の希・龍爾さんは御簾内から。ちぇ。
中の睦・清志郎さんがお谷の切なさ、武助の忠臣ぶり、女中共の無責任ぶり、を丁寧に現していて話にスッと入っていけました。
武助に蝶花形を折ってくれ、て頼まれて折るお谷の切なさがね、もうもう、さすがの和生さん。
ひたひたと静かに哀しい。
紋臣さん、簑紫郎さんがここの腰元だけってのは納得いかないものの。
紋吉さんのおのち、可愛らしかったですねー
切は咲・燕三さんでさすがの聞かせどころ。
可笑しみの中に悲しさ、やるせなさが宿る大事な場をぐいぐいと聞かせてくれました。
また玉也さんの遣う宇佐美が善良で頑固でちょっと単純な可愛げのある役なんですが、ほんとうにぴったりでねー
どうでもいいところですが、今回、燕三さんの掛け声のバリエーションたるや。
ワタクシ的にはたいそう心奪われるところでありました。ほんとどうでもいいですねそうですね
【誉田家大広間の段】
ていうか。
ここにはべっくらこきました。
予習した原文とは全然違うことなっていて、誉田様、なっがーい槍振り回して出てきたので、
「ちょ、な、なに?? 何してんの殿さま??」
と、半笑いになってしまいました。
元々は今回の神影流奥義伝授シーンだったのを、改作して私の読んだより深いお話にしたとか、そこらへんややこしくてよくわかってないんですけど、本で読んだ時に萌えた誉田さまの理知的で思慮深い魅力減少で、ちょっと残念。
志津馬の母柴垣も死なないし。
でも、槍、長くて面白いよ(そこ)
【沼津】
津駒・寛治、呂勢・清治、住・錦糸の3組で語り継ぐのですが、さすが親子一世の逢い初めの逢い納め、やっぱりしみじみと泣けてしまう。
どうせなら一段全部を続けて聞きたいところですが、それは言うまい。 言うてるけども。
平作も十兵衛もいい人。真面目な人。そしてちょっとした笑いも忘れない賢い人。
それが仇討騒動に巻き込まれて命を落とすとは、まったくもって
志津馬! お~ま~え~は~!
ですよ。
敵・股五郎よりも志津馬に向くわたしの恨みの矛先。
その志津馬のダメ男ぶりをぜひみなさんには11月、大阪でやる大序にて見て頂きたい!
虚しさを共に味わおうではありませんか。
要するに、「志津馬」、とか「求馬」、とか馬が付くヤツにロクな男はいないということでOK?
(夜の部はまた後日)