戦争を知らない大人です

盂蘭盆会の季節。

すでに棚経も終えて、改めて生と死を見つめ直す時間。

田舎ではトンボが行き交い、ヒグラシが鳴いている。




街では無観客オリンピックが終わり、関係者観戦の高校野球が始まった。

来月から、桑田佳祐さんが有観客ライブを行うとの発表があった。

世の中がまた激しく変わっていくのだろうか。




戦争だけを見つめ、戦争の勝利だけを信じて、身も心も投げ込めと励ましあった時代を思う。

本心など素知らぬ顔をして、散らされる命を前に、こぞってそのようにしたことであろうと。

そして、狂信的に研ぎ澄まされていったこの新しい常識が、いつしか世渡りする唯一の手段となっていたのかもしれない。

戦争の為に、戦争しかないように、徴兵検査が日々行われて行った時代。




今日もプレイボールのサイレンが鳴り響いて行く。

思い込み

今年も残暑の季節となっていく。

今日も景気よく熱い。

日本人の祖先は、暑中も残暑も暑いのは同じだと括ってしまわなかった。

これからは、どうなっていくのだろう。





夏休み真っただ中。

どこかへお出かけと思われる家族が、マスクをしてではあるけれど、

楽しそうに会話をしながら駅へ向かっている。

「非常事態なんだそうけれど、これでいいんだ。」

そんな気がした。




狭い日本で、それぞれの時間が今日も袖触れ合いながら過ぎていく。

成人の人体には、約６０兆個もの細胞がひしめき合って暮らしていると聞いたことがある。

そして、腸だけを取ってみても、腸内細菌と呼ばれているものが約１８０億住んでいるそうだ。

ならば、どれだけのウィルスがこの身体で生き死にを繰り返しているんだろう。





台風の影響で時折強い風が生まれる。

木陰で立ち止まり、勝手に走っては消えていくイメージに付き合っている。

近づくお盆の景色も走って消えた。

「私も死んで燃やされて宙に還るんだよなぁ」

ヒグラシの声イメージと一緒に流れていった。

生かされてあること

広島への原爆投下があった日と、今年も巡り合った。

戦争は戦勝国に罪はなく、敗戦国に罪はある、ことになっている。

石油を始めとするエネルギー源って、そもそも誰のものなんだろう。

入道雲が一層熱く見えてくる。




２０１９年。新型コロナウィルスは、世界中に投下されたように広がった。

そして追っかけるように、新型ワクチンが世界中で投下されている。

ウィルスに命を落とす人がいて、ワクチンに命を落とす人もいる。

道路に転がっている蝉をジッと見ている。




定年までのソフトランディングに、憂いを感じだしている友人がいる。

定年を前に、会社を飛び出そうとする友人がいる。

傾きだした船に一路の望みを託し、命運共にするはキャプテンの宿命と嘯く私がいる。

しばし目を閉じて、街の喧騒に身を預けてみる。

生かされてあること

広島への原爆投下があった日と、今年も巡り合った。

戦争は戦勝国に罪はなく、敗戦国に罪はある、ことになっている。

石油を始めとするエネルギー源って、そもそも誰のものなんだろう。

入道雲が一層熱く見えてくる。




２０１９年。新型コロナウィルスは、世界中に投下されたように広がった。

そして追っかけるように、新型ワクチンが世界中で投下されている。

ウィルスに命を落とす人がいて、ワクチンに命を落とす人もいる。

道路に転がっている蝉をジッと見ている。




定年までのソフトランディングに、憂いを感じだしている友人がいる。

定年を前に、会社を飛び出そうとする友人がいる。

傾きだした船に一路の望みを託し、命運共にするはキャプテンの宿命と嘯く私がいる。

しばし目を閉じて、街の喧騒に身を預けてみる。

寄り道だらけ

小雨の中、家を出た。

これくらいと思い、傘を差さずに歩いた。

もちろん傘を差して歩いている人もいる。




できるだけ濡れないようにして、目的地へ向かいたい人。

ずぶ濡れにならなきゃそれでいいと、目的地へ向かう人。

それだけの事。



なのに、これを頭で深く考えだすと、

どっちかが正しいとか、無駄が多いだとか、迷惑が少ないだとか

元々は無かった作り出された風に流され易くなってしまう。




子供の頃は「理屈を言うな」とゲンコツが飛んできた。

それが今は「少しは考えろ」とネットに空気砲が飛ぶ。

また、蝉が鳴き出した。