

本当のことや真実と呼ばれるモノは
絵や写真のように存在してあるんだろうか。
色褪せることなくドンとあるとして、
流れに身を任せ、切り取る事でしか理解の入口を持てない僕たち
幾度も切り取っては、繰返し伝え合わないと、
理解は深まらない習性。
憶測や思い込みという触媒で陰影や風を起こして綴る物語。
春雨に煙る街の
万藾の声が寝静まっても
この取るに足りない鼓動の度に
すべてはつながって行き
その日まで一瞬たりとも止まる事はできない。

自分の意思で決め、進めてきた道のり。
なのに、この束縛感。
「君が好きだよ」
こんな確かなことさえ・・・
何の痛みも覚悟もないまま
まるで禁断の果実
月の欠片を夢見て歩いていたつもりが
どうやら御らん しん世界のようだよ