残像モノクローム

遠い記憶の彼方にある故郷。
そして今、こころに渦巻く断片の想いを。
と、思い始めたのですが・・・。

11月の読書。 そして哀悼

2012年12月03日 17時30分45秒 | Weblog


●コハダは大トロより、なぜ儲かるのか? 
経営に使える「ホンモノの会計力」が身につく本! 林 総/著 

日々資金繰りに追われる中堅アパレル会社社長の由紀。
頼りになるはずのコンサルタント安曇教授は行方不明。由紀はホンモノの会計力を試されることになり…。
会計の基本から応用まで、幅広くわかるビジネスストーリー。
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会計のビジネス書ですね。
算数が苦手なんで、詳しい用語や数字の表は飛ばして読みました。

まぁ、そこそこ面白かったですよ。





●スープカレー リンダブックス 秦 建日子/脚本監修

大学時代の同級生だった5人の仲間は40歳になり、人生の折り返し地点を迎えた。
若かった頃にみた夢や理想は叶っているだろうか? 
札幌を舞台に、悩み、戸惑いつつも、真剣に生きる5人の物語。同名ドラマのノベライズ。
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うーーん、ふつうかなぁ。
NACS用のドラマの脚本を編集したものなんでしょうかね。






● 愛と悲しみの…共有の秘密 短編集 山内 房江/著

愛と悲しみの…秘密 夫の携帯メールを偶然見てしまったあの時から…。
すべてはそこから始まった。夫と義妹への疑惑…。
だが夫を傷つけまいと自分ひとりの心に閉じ込めた秘密だったのに、それがいま…。
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自費出版だと思います。
札幌在住の70代の女性が書いたものですが
ご本人の経験等からヒントを得てかがれたものなんでしょう。

なかなか面白い本でした。
あと一歩、踏み込んだ所とストーリー展開があったら
もっと楽しめる内容だと思います。






● ビタミンF 重松 清/著

ビタミンFは、家族(FAMILY)から生まれる、こころのビタミン。
Father、Friend、Fightなど「F」で始まる言葉を
キーワードにした7つの家族の物語。
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40がキーワードなんでしょうね、
なんか分かるシチュエーションにあふれています。

だから、といって自分にも進むべき道って分からないよなぁ、と
変に同感してしまう自分がいます。






●明るい炭鉱  吉岡 宏高/著

近代以降120年の短い間に、やってはいけないことや、悲しい記憶を数多く内包してきた炭鉱。
しかし、そこは本当に暗くて悲惨なだけの場所だったのか? 
失われたコミュニティの冷静な見直しから、日本の未来像を造形する。

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NPO法人 炭鉱の記憶推進事業団の理事長さんが書かれた本です。

ご本人は幌内炭鉱地区で子供時代を過ごされています。

隣町の夕張と生活環境はそっくりです。
やっぱり同じ北炭系列だからということもあるでしょうね。

炭鉱入門編から始まり、著者の幌内で過ごした幼少期、
お父さんが務められていた幌内坑などでの実習の日記など
興味深い内容で綴られています。

自分の知らない炭鉱を勉強するいい教本かと思います。



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11月も終わろうとする日に訃報を知りました。

小学生の2年間を夕張で過ごした彼は大人になり
その2年間が忘れられなく、夕張を愛するようになったそうです。

一度しか会ったことはありませんが
あしげく夕張へ通い、いろいろ調べてはブログにアップされていました。

自分とは夕張への思いと行動のスタンスは異なりますが
彼流の思いはすばらしいものかと思います。

そんな彼が治療の甲斐なく50前で急逝され
変な書き方ですが、『拍子抜けした』というのが
今の正直な思いです。

通夜のあと、なんとなくまっすぐに帰る気になれず
夕張出身の方のお店に足が向き
ぼっーと一杯引っかけました。

自分も3年前に大病をしたので
この通夜でのご両親のごあいさつには非常に胸が詰まりました。

遺影の両脇の花が鳥の翼のようで
きっと彼は鳥の姿をかり夕張の山々を飛び回っているのでないかと思います。

大好きな夕張の大空を思いっきり駆け回って下さい!