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月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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デネブ・9

2016-01-22 05:22:47 | 詩集・瑠璃の籠

少しは危機というものを感じなさい
人間よ
あなたがたにはやるべきことがたくさんあるのに
まだ何にも手をつけていない

シュールとかゆるいとかいう言葉が
流行りのようだが
それは馬鹿だという意味ですよ
結局は何の役にも立たない怠け者です
要するに人間は馬鹿になっているのです

もうそろそろ魂のキーを回しなさい
エンジンをあたため
自分のゆくべき道を探しなさい
それがわからないのなら
わたしたちに尋ねなさい
教えてあげましょう

ですがそれがどんなに難しい道であろうと
あなたがたはゆかねばなりません
できないことであろうと
やらねばなりません
逃げることはもうできません

あなたがたがやらねばならないことは
あなたがたにとってもっともつらいことです
お煎餅のように硬くもろい
あなたがたの心ではまだ非常に難しいことです
だが やらねばならないことは
やらねばならない

まずは 女性を尊敬しなさい
女性を愚弄するあらゆる表現をすべてやめなさい
それをやってみなさい

わかりましたか
これは一つのヒントでもあります
やってみなさい



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リゲル・7

2016-01-21 05:26:59 | 詩集・瑠璃の籠

遠い宇宙からやってきて
人類を助けてくれる
ウルトラマンはもういないのだ

どんなに馬鹿をやっても
結局は神様が許してくれて
人間はすべてが助かると
思っていたのか
馬鹿者め

子供だましの夢だと言いながら
すべての人間が愛していた
ウルトラマンはもういないのだ
人間があまりに馬鹿なので
とうとう愛想をつかして
故郷に帰って行ったのだ
二度と戻って来はしない

人間が正しいと 誰が決めた
人間は美しいと 誰が言った
おまえたちは誤謬の沼を泳ぎながら
泥で目を汚し すべてをさかさまに見ていたのだ
それであらゆる愚かなことをした
神さえもがあきれるほど

どんなに馬鹿をやっても
結局神は人間を助けてくれると
まだ思い込んでいるのか
馬鹿者め

そろそろ真実を胸に受け入れる
準備をするのだ
人間を助けてくれていた
ウルトラマンはもういない
いつでも助けてくれていた
あの愛はもういない

あふれるほどあった空気が
だんだん薄くなってくる
たっぷりと味わえ
愛が引いていく冷たい世界を

絶望の神が
新しい時代の鐘を鳴らす
人類はもう二度と
無条件で愛してくれていた
ウルトラマンに会うことはできないのだ



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ベテルギウス・18

2016-01-20 05:21:57 | 詩集・瑠璃の籠

ガラス玉の目に
夢をきらきら見ているうちに
死があなたに追いついてくる

悪魔があなたにしかけた
虹色の嘘が溶け出してこないうちに
悪魔は死神の鎌をギロチンのように下ろす

遊び放題に遊べる
お金があった
美しい妻がいた
穴倉に住む恋人もいた

嘘をついてもめったにばれなかった
何もかも思い通りだった
だけど神が水源の水をとめたら
それらは全部だめになるのだ

嘘が全部ばれないうちに
生きている悪魔は殺せと
悪魔が言う

この世に悪魔がしかけた
ばかばかしい嘘が全部ばれたら
ひどいことになる
馬鹿になる前に全部馬鹿を殺せ

あらゆる女が死神のキスに溶ける
あらゆる馬鹿が悪魔の棍棒に死ぬ
阿呆は死ね 阿呆がばれる前に死ね
だが神はもう何もかもを知っている

ありとあらゆる裏道で
神が待ち伏せしている
ばれないうちに嘘を燃やすには
どうしたらいい

あきらめよ 馬鹿どもよ
ガラスの夢を割り砕き
溶けた嘘を洗い流して
まことの自分に戻れ

それがどんな現実をもって来ようとも
あなたはゆかねばならぬ

ゆかねばならぬ



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エルナト・22

2016-01-19 05:18:42 | 詩集・瑠璃の籠

甘いことを考えているのではありません
馬鹿はこらしめてやらないと
馬鹿の根性がいつまでも治らない
わたしは現実をあなたがたの前にたたきつけ
あらゆる馬鹿を地獄の中に追い込みます

下手な芝居をして哀れを乞うのではない
悔い改めたふりをして助かろうと思うのではない
甘いことを考えて地獄から逃げようとするものを
わたしは絶望の底に突き落とします

何をしたと思っているのか
この世を救おうとした天使にヒルのように吸い付き
血を吸いつくして殺しておきながら
まだ甘いものがほしいと悶え狂っている
その魂はあまりにも醜い

暴虐には暴虐を
法則の報いをとことん味わわせてあげましょう
あなたがたは地上の幸福の一切をあきらめ
永遠の奈落の大地において
苦い苦悶の業火にくべられる薪となるのです

あふれるほどやってきた悪の報いを
これでもかと味わわなければ
馬鹿の根性はいつまでも治らない
愚かな知恵を使って
まだ逃げようともがくのか
みっともない馬鹿をやるのはもうやめなさい

新たなる時代が始まり
新たなる道があなたがたのために開かれる
永遠の双子の姉はあなたがたを吸い込み
絶望の支配する暗闇へと導くでしょう
すべてはあなたがたがやったことの結果なのです

馬鹿な奴らは
とことん痛めつけてやらねば
馬鹿の根性が治らない
絶望の底であなたがたが心底悔いるまで
わたしは存分に鞭をふるって差し上げましょう



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シェダル・3

2016-01-18 05:22:57 | 詩集・瑠璃の籠

心配はない
この世界に
いないほうがよいものなど
存在しない

あなたがたは
その罪ゆえに
奈落の道を歩まねばならないが
それはいずれ
見たこともない夜明けを招く
新たな創造の種となっていくだろう

来た道をいつまでも後悔していてはいけない
ある程度反省をしたら
何かをするべく歩き出しなさい
魂の新生を目指し
新たなる自己存在としての出発の門をくぐり
夢の奈落に光を呼び込むのだ
未来はいつもはてしなくある

シジフォスのごとき徒労を
何度繰り返そうとも
心萎えてはならない
何度でも繰り返しなさい
それが自分の光に新たな薪をくべるだろう
真実の自己は成長してゆく

この世界に
いないほうがよいものなど
存在しない
あなたがたは あなたがたの
やるべきことをやりながら
おのれの輪郭を太くしてゆき
ほかにはだれもいないただ一人の自己存在として
確立してゆくのだ
それこそが自己の創造活動というものである



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アルデバラン・29

2016-01-17 06:40:25 | 詩集・瑠璃の籠

孤独の風が
石のようにお前をこすろうとも
ひとりゆけ
お前自身の炎を頼りに
ひとりゆけ

奈落の闇が
墨のようにお前の目を染めようとも
ひとりゆけ
お前自身の灯を頼りに
ひとりゆけ

明らかな意志を立て
自らの考えで行動し
よきと思えることを
自らなせ
そうすればおまえは
自らのうちに神の声を聴くだろう

失敗を恐れてはならぬ
一度や二度倒れることは
覚悟しておかねばならぬ
目標を定め
傷だらけになるのを覚悟して
前に進め

自分を信じるとは
こういう時に使う言葉だ
甘い酒を飲みながら
うんちくを垂れるときにいう言葉ではない
針のような風を
総身に受けながら前に進むとき
生と死がこすれあう命の叫びを感じるときに
使う言葉だ

痛かろう つらかろう
涙が出るか
だがやれ
退いてはならぬ

退いてはならぬ

前に進め




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プルケリマ・22

2016-01-16 05:16:56 | 詩集・瑠璃の籠

わたしは
オメガであり アルファである

終わりであり 始まりである

あなたがたは
大きな終わりの中にいる
それはナメクジのように遅く
駿馬のように速い

あなたがたは
大きな始まりの中にいる
それは真昼のように明るく
闇夜のように暗い

絶望は黒熊の毛皮のように脱ぎ捨て
希望は薔薇の花弁のように握りしめよ
光はおのずから歩く者の中から
あふれだすだろう

己自身が間違っていたと
闇の中で自らの腕をちぎる者は
涙の中で神を見るだろう
そしてすべてを背負い歩き出すだろう

あなたがたは
大きな終わりと始まりの中にいる
それはうさぎのようにおとなしく
狼のように獰猛である

苦い塩の門をくぐり
あらゆる虚栄を捨て
己の光一つを頼りとして
新たなる道を探れ






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アルデバラン・28

2016-01-15 05:09:41 | 詩集・瑠璃の籠

それまでの当たり前の中に
住んでいると 足場を見失う
真っ逆さまに
落ちてしまうものもいるだろう
賢いものは 用心深くあれ

法則は容赦がない
嘘にまみれた巨人は
法則の虫が食い
見る間に崩れてゆく
賢いものは よく見ておくがいい

新たなる時代の幕が
上がり始めているというのに
それまでの時代の
虚栄にしがみついていると
死がおまえたちを飲み込む
賢いものは 風に従うがいい

人類は 狂っていたのかと
目を覚ますことができるものは
幸運だ
そこから真の自分をやり直すことができる
賢いものよ 真実は土の中に埋もれている

蛙のように生臭い性欲を捨て
解脱の段階をくぐり
新たなる自分の未来を探れ
明らかな真実がおまえたちを導くだろう
賢いものよ 幸福は己自身であると知れ



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スピカ・25

2016-01-14 05:12:25 | 詩集・瑠璃の籠

大きな大きな幸せも
小さな小さな幸せも
みんなつぶれてゆくのです

人間何もしなければ
こんなことになったよと
悪魔が泣きながら笑うのです
馬鹿がどうしようもない
馬鹿になったよと

つぶれてしまった幸せが
山のように崩れてきて
一体何ができるのかと
人は茫然と見てるだけ

あたまが あたまが
割れるように痛い
どうすればいいのか
明日はどこにあるのか
考えても何もわからない

何もできない人間が
何もせずにできたものは
実に奇妙な滅亡だった
いつの間にかみな糞になっていた
馬鹿みたいにやっていたこと
すべてが馬鹿だった

もうおしまい




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アンタレス・20

2016-01-13 05:11:47 | 詩集・瑠璃の籠

人類は
絶望の荒野を目指す

親の遺伝子を裏切る
新たなる野望もなく
出来合いの幸福を作り
猿のように安住して
出てこようとはしない

息子よ
新たなる未来を目指せ
おまえだけは
絶望に向かうな

今がどんなに苦しかろうと
貝の中に潜んでいよ
いずれ嵐が来る
風もないのに
一斉に林檎の実が落ちる

幸福は砂糖菓子のように砕け
安定した未来の絵が
道化の下手な猿芝居に変わる
人間は馬鹿になる
全人類は馬鹿になる

親の情けと思うな
神の導きと思え
あらゆる善なる魂よ
貝の部屋に鍵をかけ
今は決して外に出るな



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