月の岩戸

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ふゑのあかぼし

2015-07-09 04:26:43 | 月夜の考古学


天暗き千歳の夢も問ひつきて
          ウェヌスは目覚めマルスは眠る


底暗き水に落ちたる白玉の
          色病まずして清みとほりけり


たれひとりこたふるのなき長き夜を
          しづかに忍べ月下の蘭よ


星だにも捨てはつる夜の闇をゆく
          たよりともせむ君たまふ花


わがたまをつらぬく糸の細かりて
          絶ゆるなきそをまこととぞいふ


耳に寄す光散りくるさへづりを
          書きつくしてよ鳥のうたびと




(2007年頃か。旧ブログ、歌集「ふゑのあかぼし」より。ふゑとは『不壊』であり、あかぼしとは朝に上るヴィーナスの星のことである。つまりこれは、愛は決して壊れないという意味である。)




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