ヴィンデミアトリックス・７７

吐き気がするほど
汚い嘘を
全身にかぶり
一生そのままで
生きていくつもりなのか

繰り返す矛盾の
回転の中に
魂を浮かばせ
虚無感の中を漂いながら
これが人生なのだと
悟りを気取って
永遠に自分をごまかしていくつもりか
馬鹿者め

絶望の丘を越えて
冷たい砂風の吹く
虚無の地獄に吸われていく
おまえを憐れむものも
もういない

自分だけの幸せのために
愛を裏切り
人類を裏切り続けてきた
おまえのために
涙をしぼるものも
もういない

汚い嘘になり果てた
自分だけをつれて
もうここから出ていくがよい
永遠に
帰ってきてはならぬ