にんげんは
好きになっても
相手にしてもらえない女を
いじめるためだけに
生きて来た
何万年の
人類の歴史の
結果がそれだとは
おもしろいのう
あらゆる暴虐と破壊の目的が
ただそれだけだったとは
うつくしいおんなを
ほしいと思うのなら
自分もうつくしくなればよいと
だれも思わなかったか
安心せよ
すべての天使が
おまえたちを見捨てようとも
わたしだけは
永遠におまえたちの元に
やってくる
破壊の星だけは
おまえたちの運命から
離れはしない
決して別れることはない
ずいぶんと長く
やってきたが
まだ わたしの心が
わかってはいないようだ
黄昏を経ずに落ちてくる深更のように
秋を経ずにやってくる厳冬のように
わたしはおまえたちのもとに
やって来る
何もなかった海の上に突然
山が見えるように
わたしはおまえたちの前に
立ちふさがる
おまえのすべてを破壊する