nachtmusik

♪andante...im tempo...rondo...adagio♫

Krystian Zimerman

2006-10-08 | Classical♪
先頃、3年振りの来日公演を果たしました《クリスティアン・ツィマーマン》(ポーランド
1956-)は1975年の第9回ショパン国際コンクールで史上最年少となる18歳で優勝を成し
遂げた世界を代表するピアニストです。

そんな偉大なピアニストと幸運にも私はふとしたきっかけで関わることができました。
それは前回来日時の2003年にツィマーマン氏が偶然にも私が勤める某ショップに立ち寄っ
たのです。そこでたまたま私が接客することになりました。
最初はまったくツィマーマン氏だとは気付かず接客をしていました。
それで購入商品をお決めになられたので免税のためパスポートを提示されました。
そこには英字で書かれたどこかで”見覚えのあるアルファベット”が記されていたのです。
もしやと思い私は御本人に向かって恐れ多くもピアノを弾く”しぐさ”をしたところニコッと
微笑まれたのです。いやぁ~ビックリしました~!?
まさかこんな所でお会いできるとは...

私が知っているツィマーマン氏は当時30才前後でクラシックコンサートの映像で観たもの
でした。あれから15年近く経っていたのでまったく気付かなかったのです。
でも、もし最初から気付いていたら接客どころではなかったと思いますが...(苦笑)
なにはともあれ無事商品を購入され笑顔で店をあとにされました。

それから1週間程後、驚くことにツィマーマン氏から手紙が届きました。
手紙の内容は来日公演中の「ピアノ・リサイタル」への招待とバックステージへのパスでし
た。そして喜び勇んで東京芸術劇場へ行かせていただきました。

当夜のリサイタルで演奏されたプログラムの中には私の大好きな『ベートーヴェン〈ピアノ
ソナタ第31番〉』と『ブラームス〈Op.118 No.2〉』も含まれていましたのでとても感動
しました。あの日の出来事はこれからも決して忘れることはないでしょう。
人間生きているうちにはこんな事も起こりうるんだなぁとしみじみ感じた次第です。

追記:写真左のピアニストがツィマーマン氏、写真右の指揮者がレナード・バーンスタイン
   氏(1989年ウィーンでの演奏会にて)