<中国ブログ>中国サイコウ 元/上海駐在日本人が綴る日中経済の状況など

中国駐在時代の経験・知識をもとに、
最高(サイコウ)の日中関係の再構築を目指し、
日本と中国を再考(サイコウ)する

西安出張レポート 2(展示会の様子)

2012-04-10 | 出張

前回に続いて、西安出張をレポート。

今回の仕事は、第14回中国西部国際装備製造業展示会に出展すること。
この展示会、春は西安、夏or秋は成都で開催されているもので、なぜか西安のほうが規模が大きい。
ま、地元政府の力の入れ方が違うということかな。。。

いつもながら、派手な開幕式などが行われていましたが、もう見飽きたので無視してブースの準備に精を出すことに。
それにしても、今回のブース、端っこで見るからに場所が悪い!!
事前にあれだけ「いい場所を確保してくれ」と注文を付けたのに・・・。
この時点で、既にイヤな予感。。。

それはさておき、まずはこの展示会の概要を簡単に紹介。
「装備」と言うと、日本語的には物々しい感じだが、コチラでは「装置」といった意味なので、こう考えるとシックリくるかも。
「国際」が付いていますが、まあ「そうありたい」というような願望に近い感じですかね。いわゆる海外メーカーが自分で出展というケースは稀なようで、内陸部ということもあって代理店による出展が主流な様子。
このあたりは後ほど画像も交えて詳しくレポートすることに。

そして、西安という都市、日本では「古都」というイメージが強いが、いまでは西部デルタ地域の主要三都市(成都、重慶、西安)の一角に数えられる重要都市。
とりわけ内モンゴルや新疆ウイグルの入口としての位置づけから、石炭を原料とする産業分野で強みを発揮している。
加えて、西安交通大学などを中心に航空産業などの先端技術研究にも余念がなく、都市としての発展モデルは確立されつつある。

と、ここまでカッコいいコトを並べましたが、実際のところはまだまだ昔風情が残る中国らしい都市です(どっちやねんって感じですかね?)。


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余談はさておき、何となく展示会もオープンしたので、会場内を徘徊することに。

今回も大型の設備がズラリと並んでいます。
前回、一緒に出展した企業の社長さんが言っていましたが、「日本ではここまでお金をかけた展示会は最近見受けられない」とのこと。
この辺りにも、バブリーな一面が顔を覗かせているのかも。。。





詳しく見ていくと、日系企業のブースが結構見受けられる。





コチラは京セラ。ふたつもブースがありましたね。どちらも代理店出展なんでしょうけど。
その近くに「YAMAWA」という企業のブースも。たぶん日系企業??





コチラはJTEKTの合弁企業。

もっとも、中国企業のほうが派手な出展が目立つ。





ウォーターカットや切削の実演など・・・一体いくら金を掛けるのか。。。


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もっとも、ブースにアテンドしているスタッフを見る限り、やはり代理店による出展がほとんどの様子。
なかには、他の海外メーカーの製品と一緒に展示しているブースもありますから。

他には欧米企業も大きなブースを展開していましたね、シーメンス等々。



で、肝心の我がブースの状況は・・・と言うと、
さっぱりお客さんが寄り付きません@@@
中国の展示会ではいかに場所が重要か、身にしみて分かった展示会でした。

もっとも、一緒に出展した企業さんからは、既存の代理店に自社製品の特徴をレクチャーできたので、それはそれで収穫だったとのコメント。
もっと高い目標を掲げて、それに向けて努力したいところですが・・・、次の機会に向けての課題としたいと思います。

中国市場、本当に難しい市場ですが、何がきっかけで好転するか分からないという特徴も有しています。
これまでも、ハッキリ言って来場者が少ない展示会だったにもかかわらず、1社有力な代理店が見つかっただけで万々歳といったケースもありましたから。。。
そういった意味では、ある種の寛容さも必要なのかも知れませんね。
これだけ大きな市場ですから・・・。
「明日は明日の風が吹く」って言葉もありますが、風は自分で起こしていくものでもありますから、努力だけは継続していきたいものです、ハイ。

まだまだ続く。。。

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西安出張レポート 1(到着~夕食)

2012-04-09 | 出張

遅くなりましたが、今回は3月中旬に行った西安出張をレポート。

筆者、西安に行くのは3回目。
上海から遠いわりには結構訪れているのには、自分でも少々ビックリ。
既に兵馬俑や三蔵法師ゆかりの寺院などは訪問済みなので、今回は至って仕事に徹する姿勢で。。。

まず、恒例?の機内食チェック。



うーん、相変わらず美味しいとは言えない内容@@@
中華風パスタといった感じ。
それにしても、卵の下にある筍みたいな食材、ちょっと表現できない
まあ、食べないよりはマシかと。
何せ、行きは3時間の長旅なので、何か食べないことには身体がもたない。
でも、不思議なことに、帰りは2時間しか掛からない。
これは偏西風の影響なんだとか。。。

今回は遅延することなく、空港に到着。
ここで待っているのは・・・、白タク(中国では「黒車」)の連発。
外国人と見るや、至る所で声を掛けられます@@@
これを掻き分け、タクシー乗り場へ。
西安市内へのバスもあるのですが、これは市中心部行き。
ここでタクシーに乗り換えようとすると、おそろしいほどタクシーをつかまえるのに苦労することしきりなので、「Time is Money」でタクシーを利用。

もっとも、このタクシーに乗っていると渋滞に遭遇。
ま、よくあることだが、今回は事情が違う様子。車窓から見えてきたのは・・・



大型トレーラーが道路を塞いでいる様子。
さらに近づくと・・・



何だか知らないが、どうやらこんな大きな車体でUターンをしようとして、にっちもさっちも行かなくなったらしい。
ガソリンスタンドに入りたかったようだが、そこまで切迫していたのか・・・。
中国では、こういった単純なトラブルが多いのも事実でして。。。


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今回は、西安で開催される工作機械・装置関係の展示会に出展するために出張。
この展示会に出るのは、今回が2回目(2年前)。
翌日からの仕事を前に、事務所スタッフと腹ごしらえのため、街へ出動。
今回、向かったのは・・・





「同盛祥」というお店。
ここは日本の旅行本にも掲載されている有名店です。
「羊肉泡莫」という特色ある料理が名物。
早速、中に入って注文。すぐに前菜などが出てきました。





野菜中心でヘルシー志向。
それにしても、中国でらっきょを見たのは初めてかも。。。
そして、その名物料理がコチラ。



えっ、何の変哲も無い麺料理じゃないかって・・・?
ま、そういう風に見えますよね。
実は、この料理、前菜の風景の中に写っていた堅いパンのような生地を黙々とちぎった上で料理を施すという変り種。
このちぎる作業、結構な重労働です。
味のほうは、羊肉ということで若干クセがありますが、時間が経過するにつれてパンが柔らかくなっていき、独特の味わいを醸し出します。
これはこれで、まあアリではないかと・・・。
ちなみに、この店、西安市街地のど真ん中、鼓楼近辺に位置し、真向かいには餃子の有名店があります。
西安へお越しの際は、どちらかに行かれることをお薦めします。


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食事の後は、周囲を散策することに。





鼓楼の周辺は、古都らしい趣きがあって、何度訪れてもイイ感じです。
ここが中国4千年の歴史の舞台になったのか・・・などと思いつつ。
で、鼓楼のウラにある賑やかな通りへ。
そこで待っていたのは・・・





あまりにもひどいディズニーのパクリでした@@@
しかも、意味不明な「水クン」もセット。



この文化、まだまだ健在なようです。

次号に続く。。。

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エルピーダの倒産が意味するところ

2012-04-06 | 中国ビジネス



今回はエルピーダの会社更生法適用申請について取り上げたい。
今さら・・・と思う読者は多いでしょうね。
ま、時間がなかったという事情もありつつ、これくらい落ち着いてから取り上げるのも趣があってよいかと。

既に報道されてきたとおり、同社は経営的な迷走を辿ったあと、公的資金の投入まで受けてまで存続を図ろうとしたワケだが、残念ながら事実上の倒産という憂き目に遭った。
負債総額は約4480億円で過去最大級ですね。
投資顧問業を営む方から送られてくるメルマガでは「プロでも寝耳に水の行動」だったようで、あんなにいきなり会社更生法適用申請を行うとは誰も思っていなかったというのが正直なところかな・・・。

いずれにせよ、その後の興味はスポンサー探しの結果という形となっている。
これまでの報道では、東芝、米国マイクロン社、韓国ハイニックス社などが入札したとのことだったが、4月5日の報道で東芝は落選したとのこと。
ただ、皮肉にも同社の株価はこの報道を受けて反発しており、市場は同社のエルピーだ支援を不安視していたことが窺われる。
まあ、負債額も相当大きいですし、DRAM市場は価格の上下動が激しいですからね。本業への影響を懸念する気持ち、よく分かります。。。


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ただ、同社の撤退を受けて、エルピーダ支援候補企業から日本企業の名前が消えることが決定的となった。
つまり、エルピーダは外資企業の傘下入りすることが確実になったのだ。

これは、日本の産業界にとって、将来的に大きな損失となる可能性が高い。
DRAM製造は値崩れが激しく、継続的に儲けを出し続けていくことが厳しい業態であることは十分承知しているものの、この分野で勝負する日本企業がなくなるということは、日本がコンピュータ製造における基幹分野におけるプレイヤーを失うということを意味する。
これまで経済産業省が何とかエルピーダを誕生させ、幾多の危機を迎えても延命させようとしてきた理由がここにある。

しかし、現在の市場はこうした国内的な事情を許すような環境にない。
安くて優れたモノを生産し続ける企業体力を持った企業しか勝ち残っていけないのだ。
考えてみれば、エルピーダはまさに国内的事情から誕生した企業だった。
日本の企業が同業界で優位性を発揮していた時代にもっと積極的な経営を続けていれば・・・と指摘する向きもあるが、資金力や貪欲さで勝る台湾・韓国を中心とする新興国勢に立ち向かうのも容易ではなかっただろう。
「何とか現状を維持できれば・・・」と考える日本企業と、「1円でも多く稼ぎ、将来的にはその業界でトップに立つんだ!」と考える新興国企業。
どちらに軍配が上がるか、そのスタート地点で勝敗はついているようなものだ。

加えて、複数の企業が統合する形で誕生したことが、同社の行く末を運命づけていたとも言える。
たすき掛け人事が横行し、リスクよりも安定を求めようとする経営スタイルでは、競争が激化する同業界を勝ち抜くことは出来なかったのだろう。
また、本来メインバンクはひとつであり、有事に当たっては密接な連携を発揮するものだが、合併によって下支えすべき金融部門の責任が曖昧になったことも不幸な要因のひとつだったかも知れない。


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繰り返しになるが、同社が外資の傘下に入るというのは大きな意味を持つ。
日本は半導体製造装置の面でも高い技術力を誇っているが、半導体製造のプレイヤーが減るたびに、その技術開発のシーンを失っているとも考えられるからだ。
これは単純に考えれば分かることだが、企業というものは出来るだけ自国の技術者を雇用しようとする。これは、経営者にとっても都合がいいからで、日本企業も他国の企業を買収したときに同様のことをやってきた。
この次に起こるのは、現場サイドでの自国化であろう。いくら日本の技術が優れていると言っても、現場の開発者たちが自国優先であったならば、その声が届くはずもない。
翻って、日本企業側にこうした厳しい環境に立ち向かっていくだけの体制が構築されているか?と考えると、なかなか覚束ないというのが現状。。。

日本人には「日本は世界一、技術力のある国だ」と思っている人が多いようだが、それは過去もしくはこれまでの幻想に過ぎない。
いや、たとえ現時点でそうだったとしても、資金を投入し続けない限り技術は陳腐化してしまう。
日本の製造業のみならず、金融や行政も一体となって、日本のあるべき姿を再考すべきときが到来していると強く感じているのは、筆者だけではないだろう。

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【祝!15万PV突破】上海 清明節 街中の様子

2012-04-04 | 中国社会学

おひさしぶりです。
10日ぶりのブログ更新。
言い訳するワケではないのですが、昨日まで日本で仕事していましたので、とにかくバタバタしてしまって。。。
当分、日本に戻る予定はないのですが、来週は重慶、再来週は寧夏自治区、さらに翌週は北京と国内出張が続く予定。
ま、ここまでブログ更新が疎かにならないように頑張るつもりですが。。。

さて、ひとつご報告ですが、こうやって更新できていない間に、15万PVを突破しました!
ご愛読者の皆さんに改めて感謝申し上げます。
次の目標、20万PV突破に向けて精進してまいります。

ということで、そろそろ本題に。
と言っても、本日まで中国は清明節の休暇真っ只中。
筆者、留守中に仕事が溜まってしまったので、ひとり孤独に事務所で仕事中。
まあ仕方ないですけど。。。

そんなこんなで、今日は軽めの内容で失礼しますね。

まず、日本出張の概略報告。
今回の主な目的は、上海市内の旅行社や政府関係者、学校関係者に「北部九州の観光」をPRすること。
全国各地の自治体でも「訪日観光客誘致」が叫ばれて久しいが、結局のところ旅行商品が造成されないと、いくらセミナーを開催したり、派手なイベントを開催したところで大した効果はないのが現状。
もっとも、この旅行商品を造成してもらうということほど、難しいことはないのだが・・・。

この北部九州、筆者たちの定義では「福岡、大分、熊本」を指す。
実はこのエリア、九州人にとっては主要な観光スポットであるにもかかわらず、足回りの悪さなどもあって、中国人にはあまり馴染みがない。
中国において、九州が北海道に比べて知名度が低い最大の原因は、この主要スポットを正しくアピールできていないことにあると筆者は見ている。
詳細については、後日詳しくレポートすることに。


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続いて、ここからは本日のテーマに沿った「清明節の街中の様子」。
まず、清明節とは・・・??
日本人には馴染みがないですからね。
この「清明節」、簡単に言うと祖先の墓を参り、草むしりなどをして墓を掃除する日のこと。
日本で言うところの「お盆」のようなもの。
あわせて、春を迎えて郊外を散歩するという日でもあるようだ。
今日は、こちらもよく晴れていて、気温も20度に達するほどなので、まさに清明節日和と言えそうだ。

街中の様子は・・・というと、確かに平日に比べて道路が混んでいなくて快適そのもの。人通りも多すぎず、少なすぎず、適度な感じ。
そんな街中で見かけた珍しい光景がコチラ。



何やらオジサンが道路のど真ん中に陣取っています。
酒の瓶を持っているので、どうやら酔っ払っている様子。
平日と比べれば車の量が少ないとは言え、危険極まりない上海の道路の真ん中を我がもの顔で移動しつつ・・・



彼が始めたのは・・・



誰も頼んではいない交通整理でした@@@
いや、アンタ自身が整理されたほうがいいかも。。。
しかも、このアングル、ベッカムと好対照なのが笑える構図。
道行く中国人も結構写真撮ってましたから、中国のミニブログにもアップされたでしょうね。


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そんな光景の中、ふと百貨店の看板に目を移すと・・・





日系企業(資生堂、FANCL、Nikon)のPR看板がズラリ。
この面にある6つの広告エリアのうち、4つが日系企業。
日系企業にとって、中国市場がいかに重要か!が見て取れる。

後日詳しくレポートする訪日観光誘致もそうだが、「日本の成長戦略の中にどうやって中国を絡めていくか?」は重要なテーマ。
これは、もはや好きとかキライとかの問題ではなさそうです。。。

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