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C.B.バーナードが画いた明治初期の居留地海岸通風景

2019年10月07日 05時19分11秒 | 神戸情報

神戸市立博物館が所蔵するC.B.バーナード作の水彩画「居留地海岸通風景」が神戸市営地下鉄

海岸線の「みなと元町駅」の構内にレプリカ展示されており2019年10月6日に写真を

撮りましたので紹介します。

上の写真が明治11年(1878)にC.B.バーナード(1853-1947)により描かれた

居留地海岸通風景です。

多分、写実的に忠実に当時の風景が描かれていると思われ歴史資料としても重要な

作品である。

以下の記述はこの作品について神戸市立博物館のサイトで解説した文章です。

居留地に隣接するヒョーゴ・ホテルの2階から、居留地海岸通を東方へ眺めた風景。

左端の大きな建物はイギリス系の香港上海銀行神戸支店。

その向こうに外国の商館や領事館の建物が続く。

中央の緑地帯は外国人が散歩を楽しんだプロムナード。

「東洋で最も美しく、よく設計された居留地」と賞賛された神戸居留地の様子が、

情緒豊かに描き出されている。

上の写真は現地説明板。

説明版の内容要約とC.B.バーナードの人物史をまとめてみました。

イギリスの商人で、水彩画を得意としたC.B.バーナード(Charles Burton Bernard 1853-1947)

はイギリスのサマーセット州ラングポートで生まれ、ロンドンで育った。明治8年(1875)に

商社の茶部門担当者として横浜に来航。明治16年(1883)に独立し、日本茶の輸出を手がけて

成功をおさめた。外国人たちの社交クラブや劇場の運営に貢献し、風刺漫画雑誌『ジャパン・パンチ』

で知られる画家のチャールズ・ワーグマンとも親交を結んだ。

作品には直筆で1878年と記載されており制作時期がはっきりと判る。

現在の郵船ビルのあたりから東を臨み描かれています。夏の陽ざしが照りつける通りには

人力車や日本人の姿が見られ、港には蒸気船や多数の帆船が浮かんでおり、当時の神戸港の

繁栄ぶりが伺える。

慶応3年12月7日(新暦換算1868年1月1日)神戸港の開港に造成が間に合わなかった居留地

に先駆けて外国人と日本人が雑居する雑居地が設けられました。

この地域(雑居地)は貿易をすることが許可されており、その範囲は東は旧生田川、西は

宇治川、南は海岸から北は山際までと定められていました。

作品が制作された明治11年(1878)当時は、B.C.バーナードは神戸居留地26番の

ブラウン商会につとめていた時期である。B.C.バーナードは日本人の千代夫人と結婚、

戦時中も日本に留まり、昭和22年(1947)4月に93才で死去。

千代夫人とともに横浜外国人墓地に眠る。


 

コメント (2)
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