ひまわり先生のちいさな玉手箱

著書「ひまわり先生の幸せの貯金箱〜子どもたち生まれてきてくれてありがとう」

犯罪予防に…自分の命の尊さを知ること

2019年02月04日 | カウンセリング
3歳.4歳までが大事。

この言葉は、池田小学校殺傷事件を起こした後も裁判でも罵倒するなどして
モンスターと呼ばれた詫間元死刑囚が、本に書き込んだ一文です。

彼は、幼少期から父親が母親に血が出るほどの暴力を振るっているのを見ていただけでなくて

母親からも「産んだことを後悔する」と言われています。


親として、子どもを犯罪者にしないために読んでみるのもいいかも。


重大凶悪事件を起こした人と獄中で面接を重ね
犯人の心を読み解こうとする臨床心理士の先生が書いたルポです。

カウンセリングをする人にとっては、人は生まれながらにして犯罪者ではなく
育った環境の中で犯罪者になっていくんだということがわかり、身につまされます。

重大凶悪事件は以下です。

池田小学校児童殺傷事件の宅間守
埼玉連続幼女誘拐殺人事件の宮崎勤
大阪自殺サイト連続殺人事件の前上博
光市母子殺人事件の元少年
同居女性殺人死体遺棄事件の男性
秋田連続児童殺害事件の畠山鈴香
土浦無差別殺傷事件の金川真大
秋葉原無差別殺傷事件の加藤智大
奈良小一女児殺害事件の小林薫
母親による男児せっかん死事件の女性

臨床心理士の長谷川博一さんは、
裁く人とは、全く違う立場から
相手の気持ちを理解しようという受容、共感的態度で、面接と対話を繰り返すことで
殺人を犯した人たちの内面を浮かび上がらせようとします。

それは、今後、この様な極悪な事件が起きないようにとの願いが込められています。

取り調べや裁判では、決して語られなかった幼少期のことや
罪を犯した人が何を思っているのか
何を考えているのかに耳を傾けています。



きちんとした精神鑑定ができていない現状
死刑廃止論で盲目的に動く活動家
裁判を有利に運びたいがために真実をゆがめる人々

そして、殺人者が罪を償うということは、どういうことなのかも考えさせられました。

良心の呵責を感じ、真の償いの気持ちが出てくるには、
殺人者自身が生まれてきたことを否定したままでは、難しいと思いました。

生まれてきたことが悪いのではないと思えたら、
人の存在も否定しなくて良かったと思います。


殺人者たちは
本当の罪の深さを感じないまま
反省なきまま死刑になるのではなくて

自分の存在価値を知ることで、
奪ってしまった命の尊さを理解することに繋がると思います。

そして、
犯罪予防のために、色んな気持ちを溜め込んだ子どもたちがカウンセリングに早く出会えることを願います。
コメント (1)
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