ひまわり先生のちいさな玉手箱

著書「ひまわり先生の幸せの貯金箱〜子どもたち生まれてきてくれてありがとう」

感じない

2012年05月28日 | メッセージ

大好きな桜。
木の下から花を見上げると、
明るく優しい気持ちになる。
アメリカから帰国した日、
日本はちょうど桜が満開になっていた。
『桜が咲いてる。満開だ。』と、思った。
ところが、何も感じない…

私たちは、自分でも気付かないうちに
感情を抑えてしまうことがある。
抑えると、どこかに出る。
食欲のなさ、元気のなさ、眠れないなど。
頭痛、腰痛、胃痛、めまい、痛み、微熱などにも出ることは、多い。
心の問題が身体に出るいわゆる心身症だ。
そういえば、昔、辛い時に
『こんなに桜が美しいのに…美しいから、なおさら辛い…』
と思ったことがあったなあ。
あの時は、辛くても、美しいとは感ていた。
うつ病のクライアントさんが訴える
『何も感じない…』
って、こんな感じ?なのかなと思った。
何度も一人で暗い映画館に閉じこもってみた。
が、何も感じなかった。
眠れない日々が続いた。ようやく眠っても、また目が覚めた。
しかし、何故か仕事は、出来た。
仕事があってほんとに助かった!
幸いだった。

かれこれ二ヶ月。
一人きりになって悲しい歌を聴くと
たまに涙が出るようになった。
大切な人を失った時に出る悲嘆反応…
当たり前だと思いつつ、苦しかった。
悲しみを感じるのがキツイけど、
悲しみを感じることは、大切なこと。
そして、お別れした人が、それだけ大切だったということ。
悲しみに暫く浸っていよう。

『木蘭の涙』
スターダストレビュー
作詞 山田ひろし
作曲 柿沼清史

逢いたくて 逢いたくて
この胸のささやきが
あなたを探している
あなたを呼んでいる

いつまでも いつまでも
側にいると 言ってた
あなたは嘘つきだね
心は置き去りに

いとしさの花籠
抱えては 微笑んだ
あなたを見つめていた
遠い春の日々

やさしさを紡いで
織りあげた 恋の羽根
緑の風が吹く
丘によりそって

やがて 時はゆき過ぎ
幾度目かの春の日
あなたは眠る様に
空へと旅たった

いつまでも いつまでも
側にいると 言ってた
あなたは嘘つきだね
わたしを 置き去りに

木蘭のつぼみが
開くのを見るたびに
あふれだす涙は
夢のあとさきに

あなたが 来たがってた
この丘にひとりきり
さよならと言いかけて
何度も振り返る~

----
写真は、カウンセリングルームの絵
クリムト作『母と子』
そして、阿蘇の俵山。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

思慕の念

2012年05月19日 | メッセージ

亡き人、別れた人、会えない人を思い出すことは、辛い。
好きであればある程辛い。
思い出してはいけないと思えば、思う程、なお辛い。

アメリカに行く直前に突然、父を失い
眠れぬ日々が続いていた。
思い出すことが辛かった。
思慕の念を抱くことは、辛いことだろうか…
四十九日を終え、最近ふと
思い出すことは、親孝行ではないかと考えた。
これ程、子どもに好かれていたのだから…。

ゴールデンウィークに
父が見たがっていた黒木の藤棚を見に行った。
辺りに漂う甘い香りが私を包んだ。
まだ、うまく言葉に出来ないが、父が何か教えてくれている気がした。
昨日は、熊本に講義に行ったついでに
あんまり天気が良かったので
父の車で阿蘇まで足を伸ばした。
『お父さん、綺麗ね…』
花が好きで、人をドライブに連れて行くのが大好きだった父。
父が免許を取ったのが私が六歳の時。嬉しくてダンボールで車を作り、うちのナンバープレートを貼り、
兄と引っ張り合いっこした。
その頃から父の横は、私の指定席になった。
『お父さん、あれな~に?』初めて見聞きした事を次々に質問し、
『あれはね…』
沢山教えてもらった。
よく一緒に歌も歌った。
『雪よ岩よわれらが宿り
おれたちゃ町には住めないからに
おれたちゃ町には住めないからに~』

町中で裕福な家庭で育った母とは対象的に
父は、田園の川沿いの兼業農家で仲の良い兄弟姉妹の真ん中で育った。
叔母ちゃんたちが口を揃え、父をこう振り帰った。
『九人の兄弟でお父さんが一番優しかった…』
『けいこちゃんは、ちゃんとそれを引き続でるとよ…』

そうか、引き継いでいるということは、命を繋いでいるということ。
たとえ、父が存在しなくなっても
父の温かさは、私の中にしっかりある。
歌声も頭を撫でてくれた時の優しい顔も手の温もりも。
小さい頃、お腹に手を当ててもらうと、ホッとして安心して眠れた。

父は、よく冗談も言った。
父の入院中のエピソード。
看護師さんに食事を残したか聞かれた時
父:『ご飯を…』
看護師さん:『どれくらい残しましたか?』
父:『残さず食べようとしたけど、茶碗に何粒かくっ付いて取れんでねえ~』
看護師さん:『もう~、まったあ』

私の息子たちは、一人暮らしの父を気遣い、
車で2時間の距離を時々尋ねてくれた。
父から言うと孫からのメール
孫:『今度の日曜日、そっちに行こうと思うけど、おじいちゃん、おる(いる)?』
父の返信メール
父:『逃げも隠れもいたしません』

私は、毎日 朝晩二回電話した。
私:『おはよう、今から仕事行ってくるね。』
父:『おお、今日はゆっくりやね。よか、よか。あんたは、いつも忙しいかけん。
いってらっしゃい!』
私:『仕事終わったよ』
父:『おかえり~。今日も頑張ったね。』
嬉しい話をすると
父:『私にまで分けてもろうてありがとね。良か話、私まで嬉しくなるよ。』
亡くなる2日前.母との馴れ初めを一時間話した後
父:『あ~つい、こんな話して、あんたに(娘に)こんな話して、あー何か変な気分』
私:『お父さん、慣れないことで照れ臭いんやろ。
娘やけん、親の馴れ初め聞けて、嬉しいよ。』

今からは、ドライブしながら、いっぱい話すね、お父さん。
『藤は、良い香りやね。』
『俵山、綺麗ね。』
『女神大橋、一緒に渡ったね。』
思い出すことをいけないと思うのは止めて
これからは、『思い出すことは親孝行』と思うことにします。
思慕の念を抱く相手がいることは、幸せ。
思慕の念を抱いて生きて行く。

以下、ゲーテの言葉。

思慕の念は、清らかな精神関係を
表現する意味でも
愛に似ている。
ただ、愛は、現在の持続性を要求するが、
思慕の念は、それを必要としない。(ゲーテ『箴言と省察』より)
コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

朝日カルチャーセンター

2012年05月10日 | メッセージ
5月15日から朝日カルチャーセンターで、心理カウンセリング入門を始めます。
午前10時半から12時まで
博多駅前朝日ビル8階
朝日カルチャーセンターにて
八回シリーズの『日常に生かす心理カウンセリング入門』は、
日頃のイライラややけ食いなどを減らすのを目的に
新しく開設しました。
知り合いが落ち込んでいる時
何と声をかけたら、いいでしょうか?
子どもや夫に、同僚にどう対応したら良いでしょうか?
きっと役に立つ内容です。

無料で作れる博多阪急カードを持って行くと朝日カルチャーセンター会員入会価格が安くなるらしいです。

いらっしゃいませんか?

隔週火曜日、四回で16.000円だそうです。
お申し込み、お問い合わせは、午前9時20分~午後9時
朝日カルチャーセンター
092-431-7751までお願いします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

完璧

2012年05月07日 | メッセージ
私たちは、ともすれば、自分の欠点を隠し
完璧であるかのように振舞おうとする。
知ったかぶり。
自分の間違いを認めず、人のせいにする。
リンカーンの名言
「わたしの経験て は、欠点のない人た
ちは、長所もほとんと ない」
と言うように
私たちは、でこぼこがあってこそ
魅力的なのだ。
ついでにリンカーンの名言をもう一つ
「ほとんと の人は、幸せになろうと自
分か 決めたのとほほ 同し た け幸せに
なる」
自分だけ幸せになってはいけない、
幸せの後は不幸が来るなんて真っ赤な嘘。
単なる思い込み。
お母さんは、お母さんの幸せ。
お父さんは、お父さんの幸せ。
子どもは、子どもの幸せを
自分で目指し、掴むことが大事。
やがて、みんなが幸せになる。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする