今日から研修です。
飛行機からは、富士山がくっきり。
さて、わらべ♪もしも明日が…。飛行機で流れてきた歌。
最近、子どもたちが口ずさんでいて、こんな歌知らないって思った曲はこれだったんだあと思いました。
カウンセリングルームの入り口の側を通りかかった2人の子どもの歌とやり取り。
「♪…明日は晴れるだろう〜」
「いや、なんか違う」
「♪…明日は晴れるだろう〜」
「そうじゃなくて……♪明日は晴れる〜」
面談中、突然、聴こえてきたこの会話。
楽しげな大きな声。
無邪気な歌のフレーズとやり取りに部屋の中で、思わず面談していた方と2人で、顔を見合わせ、笑ってしまいました。
「聴いたことない歌ですね…(笑)」
今朝、飛行機でわらべの歌が流れて来て、「あっ、これ!」って思いました。
わらべの歌
正しくは
♪もしも、明日が晴れならば、愛する人に会いに行く
確かに、聴くと、
歌の節は、合ってます!ひょっとしてお父さん、お母さんとカラオケ行ったのかなあ?!
「学校行かんかったら、ニートになるよ」
お母さんが、つい言ってしまった言葉は、不安が大きくなっているからでしょう。
言ってしまう気持ちも分かりますが、
実は、この言葉は、子どもへの脅しになってしまっています。
人は、生まれつき、自分の行動を自分で決めたいという欲求があります。
しかし、それをお母さんやお父さんから強制されたり、
脅されると子どもの側は、「自由への脅威」を感じ
自由を回復しようという動機が生じるのです。
つまり、無意識のうちにそれに、抵抗したくなるというわけです。
この動機のことを
「心理的反発(心理的リアクタンス)」と言います。
「勉強しなさい。」
「お風呂に入りなさい」
「歯磨きしなさい」
「早く寝なさい」
子どもは、言われれば、言われるほど、したくなくなるというわけです。
・言われたことをしない
・引き延ばす
・忘れる
・ミスする
などは、受動攻撃、つまり受け身の攻撃なのです。
子どもの受動攻撃が多いということは、
親からの指示、脅しが多くなってしまってるのかも!?
受動攻撃が多い子どもさんには、楽しく触れ合ってみると、案外上手くいくかも?!
「おかえりんご」
「ただいまんご」
みたいに…。
"「オニババ」は、ママの勲章"です。
鬼婆って言われるとショックですよね。
私は子供が5歳位の時に初めて言われた気がします。
良い子、お利口さんにしていた子どもは、
お母さんに鬼ババって言わないでしょう。
40代、50代でうつ病になっている人に話を聞くと
子どもの頃に、反抗期がなかったと言われることも多いです。
それは、良い子にしていた子どもが大きくなって、良い人になって我慢ばかりしてしまうからです。
なので、反抗期は大切なものです。
反抗期とは親や先生から見た言い方で、子どもの側から見たら自分は親の言う通りにするのは嫌だと言う自己主張であって
「いや」と言う感情は、自分を作る感情です。
だから、反抗期は喜ぶべきものなのです。
もしあなたのお子さんに「鬼ババ」と言われたら、喜びましょう。
「鬼ババ」と呼ばれるということは、
子どもが立派に自立するように育ててきたという勲章です。
今日2019/02/05は、福岡県宇美町で講演します、
さて、スマホを使うにあたって理解して欲しいこと
中高生向けの資料が出来ました。
著作権、使用料など、不要です。
カウンリングルームに置いています。
お知り合いに配るなど、どんどんご活用ください。
スマホを使うのに知って欲しいこと 小学生用に作成しました。
この資料は、著作権も使用料も要りません。
カウンセリグルームに置いています。
配るなど、どんどんご活用ください。
それに加えて、学生時代の友人が来てくれました。
彼女は、中学生の子育て中で、
私の講演のチラシが子どもさんの学校から配られたので、仕事を調整して来てくれたそうです。
講演が終わって話が出来ました。
たとえ、数十年ぶりに会っても、すぐに学生時代の感覚に戻れる幸せ。
また、同級生たちが、私が頑張っていると、
まるで自分のことの様に喜んてくれることは、
本当に有難いです。
ところで、私は今日の講演に
絵本「ママのスマホになりたい」を持参していました。
この本を手に取って読んだ彼女は、一言。
「娘のスマホになりたい!」
あーね。
主催の担当の方々と、頷きながらも、私からツッコミ。
「うー。夫のスマホになりたい…では、ないんだよねー」
YouTubeでも検索すると出てきました。
絵本の主人公には、下にきょうだいの赤ちゃんがいて、主人公のママは、テレビ、スマートフォン、赤ちゃんの3つのどれかを見ていて、この子を見ていません。
ママたちには、耳の痛い話だと思いますが、
子どもの気持ちが良く分かるので、一度のぞいて見てください。
https://www.amazon.co.jp/ママのスマホになりたい-のぶみ/dp/4872909461
dropさん、コメントありがとうございます。
是非、乳幼児への害について、お母さん方や社会に広めましょう。
乳児期におけるスマホ使用の注意は、是非、メール添付などでお母さん方に差し上げてください。
スマホやタブレットは、物がパッとなくなってしまい
物の永続性の理解が出来にくくなる。
また、感覚で物や人を乳児期に感覚を使わず、平たい画面を見て生活することで、色んな弊害が考えられます。
子どもの認知発達について研究した有名なピアジェは、
子どもの知的発達を記録するのに何年も費やしました。
そして子どもがいくつかの思考の段階を通してどのように発達するのかを調べたそうです。
ここからピアジェは、認知発達の4段階を導き出し、今でも保育士さんや心理カウンセラーは、これを学びます。
それは、感覚運動期(0-2歳)、
前操作期(2-7歳)、
具体的操作期(7-12歳)、
形式的操作期(12歳以降)です。
以下、ウィキペディアから引用します。
ピアジェの発達段階の感覚運動期(誕生から約2歳まで)
ピアジェによれば、
生後7-9ヶ月程度に達した乳児は、物の永続性(object permanence)を理解し始める。
これは、物を見ることができなくても、物が存在し続けていることを理解する能力を獲得したことを意味する。
例えば、ブランケットの下に子どものお気に入りのおもちゃを隠した場合、子どもは物理的におもちゃを見ることができなくとも、ブランケットの下を探そうとするようになる。
この能力を獲得すると、乳児は養育者といないいないばぁ(Peekaboo)を楽しむことができるようになる。
人見知り(8ヶ月不安)にも関係する。
昨日見たことなど目の前にない現象を再現する延滞模倣(delayed imitation)が生じると、表象(image)を持てるようになったことがわかり、感覚運動期が終わった指標となる。
乳幼児期の子どもには、 スマホやタブレットよりも、 現実的な親子の触れ合いが大事
◯スマホ・タブレットに触れる乳幼児が急増
複数の民間の調査によりますと、スマホやタブレットなどに触 れ て い る 乳 幼 児 が 急 速 に 増 え て い ま す 。
早 い 場 合 は 0 ~ 1 歳 のうちから使わせています。 スマホやタブレットには、子どもが遊べるアプリが多くあり、子 どものおもちゃとして使われています。
また、スマホやタブレッ トで使用する多くの教育アプリがあり、それを乳児のうちから 使わせて勉強させる親も増えています。
ス マ ホ や タ ブ レ ッ ト は 、指 で タ ッ チ す る だ け な の で 、乳 児 で も 操 作 を 覚 え る こ と が で き ま す 。
そ し て ス マ ホ や タ ブ レ ッ ト を 与 えていれば、子どもはその間大人しくしてくれます。乳児でも熱 中してしまうほど、興味を引くように作られているのです。
子ど もが起こすかんしゃくを鎮めることができ、子どもを静かにさ せるための道具としても役に立つでしょう。
教育アプリであれ ば、それを使ったほうが効率的で高度な学習ができ、子どもの 成績が伸びると思うかもしれません。
◯スマホ・タブレットで起こる、子どもの身体や脳・心への悪影響
しかしスマホやタブレットに触れることによる、子どもへの悪影響について考えてみるとどうでしょうか。
悪影響と して懸念される問題は、多岐にわたってまとめられないほどあります。
たとえば、電磁波が子どもの脳や身体に悪影響を与えると 主張している専門家は少なくありません。
少なくとも、子ど もの脳や身体は、大人よりも脆弱で、大人以上に悪影響を 受けやすいことは確かで、妊娠中の母親はスマホを身体か ら離して持つようにという提言もあります。
ま た 、ス マ ホ や タ ブ レ ッ ト で ネ ッ ト や ゲ ー ム を 長 時 間 や り す ぎ る と 、脳 の 神 経 細 胞 の 密 度 が 減 少 し て し ま う こ と や 、 脳の前頭前野の働きに悪影響があることが報告されてい ま す 。
こ の 部 分 は 、知 性 や 理 性 を 司 る 部 分 で 、こ の 部 分 に影響が出ると、思考力や集中力が低下してしまったり、感情のコント ロールが難しくなるために落ち込みやすくなったりキレやすくなった り、我慢が出来なくなったりします。
精神疾患との関連では、画面の明るさは概日リズムを乱し睡眠障害 になりやすいともいわれ、さらにその後の発達障害や抑うつや不安 障害、愛着障害などの疾患とも合併しやすいとも報告されています。
◯スマホ・タブレットが 子どもの能力、心の成長を遅らせる可能性も
スマホやタブレットは子どもたちが画面に目を向ける時間を増やします。それは親や友だちと現実的なコミュ ニケーションの時間を奪っていきます。
乳幼児期は、なるべく多くの時間、親とスキンシップを図ることや、目を 見つめ合ってコミュニケーションを取ることが大切です。
この時期は親とのその関わりを通して、子どもが自 分への信頼感や他者への信頼感を培っていく大切な時期です。これを愛着形成といいます。
これはその後育 まれていく人格の根っこになる部分であり、不安を感じにくくなる安全な感覚や安心感とも関係があります。
子どもがスマホやタブレットを使うということだけでなく、親がスマホに夢中になってしまうことも、愛着形成 のために必要な親子の関わりを奪っていきます。
親がスマホをしている間、子どもは無視された状況になり、 不安を感じてしまいます。
乳幼児期に子どもの愛着欲求が十分に満たされないと、それは子どもが成長して からも大きく影響し、自分に価値を感じられなかったり、
ちょっとしたことで情緒が不安定になったり、他者と 親密な関係を維持できないなど対人関係で問題を抱えやすくなってしまいます。
乳幼児期は、共感性や協調性や道徳心、自己効力感、問題解決力など、子どものその後の人生において大切 なものの基礎を身に着けていく大切な時期です。
また身体を動かし運動能力を発達させる時期でもあります。
これらの発達には、親や周囲の人たちとの、現実的でポジティブな関わりが不可欠なのです。
スマホやタブ レットを使うことによって、これら大切な能力の発達が遅れてしまう危険性もあります。
◯子どもの能力や心の成長には 現実的な触れ合いがなにより大切
このようにスマホやタブレットの悪影響については数 多くの報告があります。米国小児科学会は2011年に、 十分な研究に基づく提言として「2歳未満の子どもに 画面を見せないよう」と勧告しているほどです。
スマホ やタブレットを与え、長時間させるというのは、子ども に大きな副作用が懸念される食べ物を与えていること と同じことかもしれないのです。
睡眠障害
不安障害
子育てにスマホやタブ レットはなるべく使わず、最小限にとどめましょう。 スマホやタブレットを横に置いて、子どもの肌にたくさん触れてください。
子どもとアイコンタクトを取ってたくさんコ ミュニケーションしてください。子どもの働きかけに応答してあ げ て く だ さ い 。子 ど も と 手 足 や 身 体 を 動 か し て 一 緒 に 遊 び ま しょう。
子どもはスマホ・タブレットよりも親が大好き
子どもは、一日一日成長していきます。
新しいことを覚え、できなかったことができるようになり、表情も豊かに なっていきます。子どもの変化を楽しんでください。
乳幼児期はあっという間、子どもと触れ合い、子どもの成 長を楽しむことができる時間は今だけです。長い人生のわずか数年です。
子どもはスマホやタブレットよりも、親との触れ合いを求めています。子どもたちは親が大好きなのです。
スマ ホやタブレットをなるべく使わずに、親と子どもの現実的な触れ合いを大切にしましょう。
文責 倉成央(博士[学術]、臨床心理士)、中谷晃(精神科医)
日本でも、お姫様、王子様の様に育てられた子どもについて
研修なとで相談されることが増えてきました。
ウィキペディアによると
小皇帝(しょうこうてい)とは、
中華人民共和国の一人っ子政策以後生まれた子どもたちのこと。
中国政府が「一人っ子政策」を打ち出した時期は鄧小平による「改革開放」路線が打ち出された時期と重なっている。
「改革開放」で生まれた多くの富裕層や中産階層は生まれた「ただ一人の子」に過保護に走り十分過ぎる衣食、教育を施す傾向が見られるようになった。
このような家庭環境で育った子どもを「小皇帝」と皮肉をこめて呼ばれるようになった。
「6つのポケット(両親と祖父母からの資金と愛情を受けることの揶揄)」があり、
また物も(それ以前に比べれば)豊富にある環境の中で育ったため、自分の好きな物を集め、自分がそれらを与えられる特別な存在だということをごく自然に受け入れている。
教育・就職については、急速に中産階級が増えた世代であり、受験競争、就職競争を経験している。
高等教育を受けているため、仕事に対する上昇意識が強く、大手企業のホワイトカラーとして働きたがる。
こうした一方でレールがしかれた生き方をしているため、学歴などに縛られない自分らしい生き方に憧れる傾向があるという。
一方で、成長してからは、父母と祖父母の計6人の老後を支えることになるため、経済的な負担の大きさからくる精神的ストレス以外にも、
依存心が強く、忍耐力がないなど、人間関係の構築にも問題があると言われ、恋愛や結婚についても問題が指摘されている。
他には、都市部には高学歴の失業者が増え、彼等が「憤青」の中心となることが多い。また、甘やかされることと飽食の時代が重なり、肥満児童が多くなっているとの報道もある。
日本でも、保育園、幼稚園、小中高校、大学、社会人に至るまで、以下の様な子ども、若者が増えているとの声を耳にすることが増えました。
・わがままで、人に譲らず、自己主張を続ける
・掃除をする時など、協調性がない
・さして仕事が出来ないにもかかわらず根拠のない自信がある
・ルールを無視する
・バレなければいいという行動をし、バレても反省するというより、バレたことが損したという態度
・思いやりがない
・自分本位
私が日頃、接している方々は、むしろ、
真面目で、協調性があり、他人を優先して、気遣いし過ぎて苦しくなる様な
いわゆる「良い子」「良い人」が多いので
こうした小皇帝の様なタイプの人は、人を傷つけたとしても
自分は悪くないと思うのでしょうから
カウンセリングには、あまり縁がないかもしれません。
子どもを小皇帝にしないためには、親は子どもに接したらいいかを母性、父性の観点から考えていこうと思います。