「着物に紋を入れるより、クリンの冬服を作ってあげてよ。
最近なんだか寒そうで。」
と
チットが おにいちゃんに
たのみました。
気がる(軽)に いらい(依頼)したものの、相手は アパレルで服作りをしていた
おにいちゃんです。
「年末の休みを利用して、本格的に作る」
と
言い出しました。
「 よーし!グリン。まずは来シーズンのトレンドから、チェックするぞ」
と
ギョーカイ・ざっし(業界雑誌)を
買ってきて、
やる気まんまんの おにいちゃん (「モード・エ・モード」)
「・・・そんな大げさでなくていいよ。ニットのワンピースでも 作ってくれれば。
それに、
流行なんて入れたら、
何年も着せられなくなるじゃない。」
チットが そういうと、
おにいちゃんは、
「何言ってんの。来年は来年で、また別のを作る。それが
ファッションってもんだよ。
グリンには、
常にトップ・モードを着せるんだ!
ね~、グリン」
と、ファッションの本しつ(質)を といたのです
・・・・・
さて、
しらべてみると、
2016年のさいしん(最新)トレンド、キーワードは
「Tacky」(タッキー)
柄×柄、とか
ハデ色×ハデ色、とか
あくしゅみ(悪趣味)なくらい
あそんだ・コーディネートが
流行るらしい
パリも、ミラノも、ニューヨークも、カラフルで やりすぎなデザインが
あふれています
「 グリンは体の色が地味だから、服は派手なのが似合うぞ!
でも、形はシンプルにしよう。
オーガンジーも入れようか
かわいいから。」 「うん♪」
「 トップスはどうしようか?オフショルダーなんてどう?」 「・・オ、オフショルかあ。」
するとチットが、
「冬服作って、って言ってるのに、肩出しなんて寒いでしょ!」
と
おこり出しました
でも、
おにいちゃんは スイッチが入っちゃってるので・・・
「 ああ、そうだね。じゃあ、トップは、レザーでいこう 赤かな、やっぱり。」
と言って、
デザイン画を 描きはじめて
しまったのです
「 レザーの上に、異素材の編み編みをかぶせて・・・
肩の部分はゆとりをもたせる。
ボトムスは、
白のオーガンジーを重ねた
スカートが かわいいぞ!
大体、こんな感じだな」
(・・・・・・。)
「・・・クリンちゃんと、何かが違うね。」
「 いいんだ、いいんだ。
これは ファッション画なんだから。」
(ゴシッ! ゴシッ!)
「 こうすれば、グリンぽくなるぞ!」
(←かきなおし)
・・・・・・・・・。
「え~~~~???」
「 服を作ってたときの感覚って 残ってるんだけどさ、
ここはこういうラインにすれば
ボディにフィットするとか。
でも、グリンの場合
真逆の考え方で 作らないといけないから
難しいね。」
すると、チットが 「全体的にふんわり作っておけば 大丈夫でしょ。」
と 言いました。
でも、おにいちゃんは、「いや、女の子の服なら、くびれを作るのが大事だ。」
と
だんげん(断言)したのです
「・・・・この絵のとおりに いくと思う?(ヒソヒソ)」
さあ、
どうなるか・・・
(この話のつづきは、年末にとびます) おたのしみに