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NHKの法則2~最強伝説

2010-05-05 05:05:05 | ダービー馬を探せ!2010
 NHKマイルカップにまつわる最強伝説―

1.牝馬
 過去14年で牝馬が出走しなかった年は、02年~04年と06年の4回のみで、ここまで合計21頭の牝馬が出走していた。一年当りの牝馬の平均出走頭数は1.5頭で、最高出走頭数は3頭。

【過去14年牝馬成績】
3-1-4-13/21
勝率14.3%/連対率19.1%/3着以内率38.1%
*表中、馬名ピンクが牝馬

 この数字自体は、牡馬と比べても、圧倒的に牡馬の出走数が多いのであまり意味をなさないと思うが、面白いのは人気薄の牝馬がしばしば穴を開けていること。97年1着シーキングザパール、05年1着ラインクラフトといった、牡馬に混じっても上位人気に支持された実力馬もいるのだが、二桁人気の馬が3着以内に突っ込み、波乱の決着の片棒を担いでいることは見逃せない。

【激走牝馬】
01年3着サマーキャンドル…12番人気
07年1着ピンクカメオ…17番人気
08年3着グランプリエンゼル…10番人気

 そして、驚きなのが牝馬の回収率。
もちろん、上記の馬たちの影響なのだが、96年以来、牝馬の単勝、複勝を買い続けていたとすると、その回収率はそれぞれ390%、347.6%となる。 結果論だが、いずれも3倍以上のリターンを手にすることができたのだ。

登録馬中の牝馬は3頭いるが、出走確実なのはこちら↓
☆サウンドバリアー…アグネスデジタル×シアトルスルー
(桜花賞)

(NHK杯)

 前走桜花賞16着なので、人気になることはまずない。絶好の大穴馬である。
 
2.マツクニ流
 創設年である96年に1着となったタイキフォーチュンの前走が毎日杯、2着ツクバシンフォニーの前走が弥生賞2着であったことから、翌年には「NHKマイルカップを勝つには、1800m~2000m実績が必要」と実しやかに囁かれた。しかし、その後、該当馬が好走しなかったこと、また、NHK杯のトライアルであったNZTが府中から中山に変更となったこともあり、開催が重ねられていくにつれ、この仮説は立証されないまま忘却の彼方へ消えていった。
 しかし、こと毎日杯1着馬に限れば、この仮説はちゃんと立証することができる。
96年に1着となったタイキフォーチュンを含め、該当馬5頭が毎日杯1着から直行でNHKに挑戦しているが、昨年のアイアンルックを除く4頭が1着になっているのだ。

【前走毎日杯1着馬のNHK杯での成績】
96年タイキフォーチュン…1着
01年クロフネ…1着
04年キングカメハメハ…1着
08年ディープスカイ…1着

09年アイアンルック…8着

  このうちクロフネ、キンカメの2頭は、「馬優先主義」の藤沢和調教師と真逆に位置する松田国調教師の管理馬。藤沢和師は、「青葉賞⇒ダービー」にこだわるが、このマツクニ師は、何故だかNHK杯⇒ダービー連覇にこだわり続ける。これもまた「俺流」。
「ダビスタ調教師」などと一部に揶揄する声があるようだが、鉄の意志は岩をも通す、の格言どおり、04年のキンカメで大願成就と相成った。そして、NHK杯前に好んで使うのが毎日杯。過去に二度、この「マツクニ・ルート」を経たクロフネ、キングカメハメハがNHK杯を制した。

 そんなマツクニ師が、三回目の「毎日杯⇒NHK杯」連覇を目論み、満を持して送り出すのが前走毎日杯1着のこの馬だ。
☆ ダノンシャンティ…フジキセキ×マークオブエスティーム(ネヴァーベンド系)

 誰に何と言われようと、己の意志を貫くマツクニ師。
しかし、本当の野望は皐月賞⇒NHK杯⇒ダービーの「新・三冠」のような気がしてならない。
もしも仮に、達成したならば、もはや「ダビスタ調教師」などと誰にも卑下することはできない。
そして、それは師の手腕を絶賛する称号になるに違いない。

3.未来のスプリンター
 上述のように、NHK杯では1800m以上をこなせるスタミナが求められることも確かなのだが、それと同時に短距離をこなせるスピードも要求される。
 それを裏付けるように、過去14年で3着以内に入った馬のうち、後に芝1200m戦で連対を果たした馬が結構いるのである。その傾向は、特に馬場改修後の03年以降、顕著である。

【NHK杯3着以内で後に芝12000mの重賞で連対した馬】
97年1着シーキングザパール…98年モーリス・ド・ゲスト賞(仏G1)1着他
02年2着アグネスソニック…03年函館SS(G3)2着
04年3着メイショウボーラー…06年スプリンターズS(G1)2着
05年1着ラインクラフト…06年高松宮記念(G1)2着
05年3着アイルラヴァゲイン…07年オーシャンS(G3)1着
06年2着ファイングレイン…08年高松宮記念(G1)1着他
06年3着キンシャサノキセキ…10年高松宮記念(G1)1着他
07年2着ローレルゲレイロ…09年高松宮記念(G1)1着・スプリンターズS(G1)1着
09年3着グランプリエンゼル…09年函館SS(G3)1着

 マイル以上の実績だけではなく、短距離実績や短距離血統にも注目し、将来「名スプリンター」になりそうな馬を馬券の一部に組み入れてておきたい。
 とはいっても、明日のレースも滅多に当らないのに、もっと先の話になると・・・

=つづく=