☆史上最強の法則-海外支局☆

☆The Unrivaled Principle in History☆

優駿の法則12【結果】

2011-05-31 00:00:00 | ダービー馬を探せ!2011
すんません。チャリンと当たっちゃいました、三連複が。ショボイなあ、と思いながら馬券を見直していると、なんと馬連も買ってました。

我ながらメリハリの無い買い方だなあと、つくづく思います。ちなみに、馬券は写真以外にも買っていて、結局、儲けはしれてます。それにダービー以外は全負けでしたし…
ま、総ハズレよりはましかと思って払戻に行こうとしたところへ、最強師匠からメールが↓

なんと三連単10万円をゲット!!オルフェとベルシャを1着、3着に置いたサンドイッチ馬券はお見事。
でも、確か事前予想では、トーセンラー頭のコティリオンとオルフェだったはずなのに…
ま、当たれば何でもヨシということで。おめでとうございます!!

というわけで、2011年のダービー馬を探す旅も今回でおしまいなので、まとめの意味を兼ねてアレコレと。

■血統傾向更新■

1着~3着までをSS系を持った馬が独占。って、これは出走馬18頭が該当するから、何が来てもこうなる。
キングマンボの血を持つ馬が、3年連続で3着以内に入った。やはり、SS系に対抗できるのは、キングマンボ軍団しかいない。
また、チャリンとゲットした三連複は、なんといってもベルシャザールのお蔭。一旦タレそうになったところを、大先生のナカヤマ君に差されそうになったが、そこからまた差し返した勝負根性は、まるで昨年のJCのローズキングダムを見るかのようだった。キンカメ産駒は勝負根性がある。

■ロベルト系5年周期の法則■

唯一のロベルト系を父に持つクレスコグランドが5着。これで来年に繋がった。来年は5年に一度の大勝負の年だ!!

■枠番出目■

4年連続1枠1番が連対中で、4枠7番が2年連続3着に入った。4枠7番は過去20年で【0-3-2】と結構相性が好い。

■オカルト■

06年以降ずっと続いていた「オークス⇒青嵐賞⇒ダービー」の血統リンクだが、残念ながら今年は不成立。
ちなみに、青嵐賞の1着馬の母父がノーザンテーストで、オークス1着のエリンコートの父デュランダルの母父もノーザンテースト。また、エリンと同じSS系×ストームバード系の血統構成のウインバリアシオンがダービーで2着。オークス⇒青嵐賞、オークス⇒ダービーの血統リンクは見つけられても(但し、前者はこじつけであるが)、三つに共通する血統は見当たらない。強引に持っていくとすれば、母父SSだが、これをやりだすと何でも有りになってしまう。でも、来年の楽しみのためにもOKということにする。

■サイン■
オカルトといえば、くだらないサインの一つが的中?
例のウイリアム王子のサイン。内から3頭でウイリアム王子の名前を暗示していたが、ウ・イ・リ・アを馬名に持つウインバリアシオンが2着。

最後に、終ってみて気付いたというか、何だか不思議に思ったことが一つある。それは昨年のダービーの後にも感じたことと同じようなことだ。
昨年は、落馬負傷のためダービーで騎乗できなかった武豊。今年も直前になってダノンバラードが出走回避により、2年連続でダービー不参加となるかと思いきや、急遽ロッカヴェラーノの騎乗依頼が舞い込み、参戦に漕ぎ着けた。そのケガの原因は毎日杯のザタイキが故障したことによるもの。その時のゼッケンは1枠1番。で、ダービーではザタイキと同じ藤原英厩舎の1枠1番のエイシンフラッシュが優勝。そして、その1週間後に、エイシンフラッシュと同じキングズベスト産駒のワークフォースが、遠く離れたイギリスダービーを制覇するというシンクロニシティが発生。世の中は何かで繋がっていると、妙に納得したものだ。

で、今年のダービーが終って思ったこと。
★第78代日本ダービー馬オルフェーヴル★

オルフェーヴルがクラシックとは無縁の全兄ドリームジャーニーの雪辱を果たし、2冠を達成。兄ドリジャニは、以前は池江泰郎厩舎所属であったが、同師の引退に伴い、息子である池江泰寿調教師の下へ転厩となったのは、みなさんご存知の通り。その2日後の4月26日、業界に衝撃が走った。名門メジロ牧場解散のニュースである。

例年になく評判の良いJRAのCM。当時は春天のCMが流れており、そのキャラはメジロマックイーン。

当時、マックは池江泰寿の父・池江泰郎厩舎所属。

で、ダービーのCM。キャラはトウカイテイオー。「七冠の父のプレッシャー~」のナレーション。
七冠はトウカイテイオーだけでなく、ディープも該当することはブログにも書いたが、そのディープを預かっていたのも池江泰郎厩舎であり、担当をしていたのは息子の泰敏。二冠が懸かった今回、名調教師として称えられる父のプレッシャーもあっただろうし、マックは既に他界しており、その後継種牡馬もいない現状のなかで血を絶やさないようにするには、母系で生き残っていくしかなく、名門メジロの血を後世に継ぐという業界からのプレッシャーというか、そういった父の代からの縁のある血統を残したいという思いはあったに違いない。

父・池江泰郎が管理していたドリームジャーニーの全弟であるオルフェーヴルが皐月賞を制覇。そのオルフェは息子である池江泰寿厩舎の所属。メジロ牧場解散のニュースが流れる。メジロマックイーンがJRAのCMに登場。マックは池江泰郎厩舎の所属だった。そしてダービーのCMのキーワード「七冠の父」から池江親子とは切っても切れないディープインパクト。そして、母父にメジロマックイーンを持つオルフェーヴルがダービー制覇。これで今年も、全て繋がったような気がする。何かのお蔭で―

「2011年ダービー馬を探せ!」の旅は、これにて終了。
驚いたことに、日曜日のアクセス数は1004人を記録してました。
みなさん、ありがとうございました。
そして、「2012年ダービー馬を探す」旅にも、お付き合いの程を。
いいのを仕込んでますからね。何てったって来年は5年に一度の大勝負の年ですから。
お楽しみに♪

=おしまい=

優駿の法則11

2011-05-29 08:30:00 | ダービー馬を探せ!2011
既にあちこちのメディアで取沙汰されているが、今年のダービー出走馬全18頭中、父SS系が16頭。残る2頭も父こそ非SS系だが母父がSSで、全頭がSSの孫世代となる。いつかはこんな日が来るとは思っていたが、まさかこんなに早く訪れようとは思いもしなかった。
ただでさえSS系だらけの近年のダービーなのに、こうなってしまった以上、これまでのようにSS系という括りは使えない。これからは、二代目SS系を独立系統として個々の系統を把握していくしかないようだ。

■血統傾向~03年以降■

馬場改修となった03年以降の過去8年で、父SS系は【4-5-7】と3着以内24頭の3分の2を占める。そして、母父SSは【0-3-0】で、なんと父にも母父にもSS系の血を持たない馬はメイショウサムソン、ウオッカ、エイシンフラッシュ、ブラックシェルの4頭しかいない。

二代目SS系の内訳は、アグネスタキオンとネオユニヴァースが、それぞれ1勝3着1回。スペシャルウィークが2着2回。あとはダンスインザダーク、フジキセキ、マンハッタンカフェがそれぞれ3着1回。

配合相手に目を向けると、×ノーザン系が【3-1-2】(逆パターン含む。以下同じ)、次いで【1-3-3】の×ネイティヴダンサー系(ミスプロ系含む)。×ノーザン系の中では、2勝3着1回の×ダンチヒ系であるが、今年の出走馬には該当馬はいない。また、「府中のトニービン」の格言があるトニービンをはじめとするグレイソブリン系からは、改修前は、90年3着ホワイトストーン(父シービークロス)、92年3着マヤノペトリュース(父ムクター)、93年1着ウイニングチケット(父トニービン)、同2着ビワハヤヒデ(父シャルード)、94年2着エアシャカール(父トニービン)、95年1着タヤスツヨシ(母父カロ)、99年アドマイヤベガ(母父トニービン)、01年ジャングルポケット(父トニービン)、02年1着タニノギムレット(母父クリスタルパレス)と【5-2-2】と5頭のダービー馬が誕生しているが、03年以降は母父で【0-1-2】とすっかりSS系に駆逐された格好になっている。

今年の出走馬の二代目SS系の内訳は次のとおり。

<種牡馬別>
ディープインパクト:4頭…リベルタス・コティリオン・トーセンラー・トーセンレーヴ
ステイゴールド:3頭…オルフェーブル・フェイトフルウォー・ナカヤマナイト
アグネスタキオン:3頭…デボネア・ショウナンパルフェ・ノーザンリバー
フジキセキ:2頭…サダムパテック・エーシンジャッカル
ネオユニヴァース:2頭…オールアズワン・ユニバーサルバンク
マンハッタンカフェ:1頭…ロッカヴェラーノ
ハーツクライ:1頭…ウインバリアシオン

<配合相手別>
ノーザンダンサー系:5頭…ウインバリアシオン・サダムパテック・デボネア・ショウナンパルフェ・トーセンレーヴ
ネイティヴダンサー系:5頭…ベルシャザール・ナカヤマナイト・エーシンジャッカル・トーセンラー・ノーザンリバー
ロベルト系:3頭…オールアズワン・クレスコグランド・ロッカヴェラーノ
ジェベル系:3頭…オルフェーブル・フェイトフルウォー・ユニバーサルバンク
ナスルーラ系:2頭…リベルタス・コティリオン

コース傾向を踏まえれば、SS系×ノーザン系が有力となるのだが―
出走馬の中で父が非SS系はクレスコグランド(父タニノギムレット)とベルシャザール(キングカメハメハ)の2頭だが、奇しくも、その父はともにダービー馬である。SS系全盛のクラシック戦線において、SS系に対抗できるのはタニギムのBT系とキンカメのキングマンボ系しかいない。03年以降では、タニノギムレットからはウオッカ(07年1着)、スマイルジャック(08年2着)の2頭の連対馬が出ており、キングマンボ系からは、キングカメハメハ(03年1着)、エイシンフラッシュ(10年1着)、ローズキングダム(同2着)、そして母父では09年3着のアントニオバローズの合計4頭がダービーで3着以内に入っている。

昨年は時代の潮目が変わったことを象徴するかのように、キングマンボ系がワン・ツーを決めた。ここから一気に流れは変わると思ったが、蓋を開けてみればSS系に占拠された今年のダービー。誰が見てもこれは異常事態。そんな中、母父にSSの血の助けを借りながらも、各1頭ずつを送り込んだBT系とキングマンボ系の存在意義は大きい。二代目SS系のこれからは、血の共食い、骨肉の争い、まさに血で血を争う仁義なき戦いに突入し、そして、いつかは衰退の道を辿ることは確か。昨年のキングマンボ系のワン・ツーが、その予兆。かつてイタリアの名ブリーダー&天才調教師のフェデリコ・テシオはこう言った―「自然は人間の間違いを、時に制限し、そして排除する」と。

何も思い込みだけで、また、ダービーの血統傾向の重箱の隅をつついて、この2頭を推している訳ではない。他にも根拠はある。
実は、この2頭にはコース傾向でも合致する点があるのだ。
■東京芝2300m~2500mコース傾向■

芝2400mではSS系×ノーザン系が大活躍だが、キングマンボ系も父、母父で各1勝をあげている。また、昨日行なわれた芝2300mでも、キングマンボ系ルールオブローが2着に入った。
一方、BT系であるが、芝2300mで3着、芝2400mで2着、芝2500mで1着があり、いずれもヤヤ重でのものである。
コース傾向ではBT系の方であるが、残念ながら「ロベルト系5年周期の法則」により、ヒモはあっても頭はない。
重賞実績、騎手の乗り替りといったデータを満たしてはいないが、今年の◎もキングマンボの血に託す。

☆アンチSS系馬券☆
◎ 7ベルシャザール…キングカメハメハ×SS
○ 6クレスコグランド…タニノギムレット×SS

最後に、どうしても気になることがある。
初年度産駒から、いきなりダービーに4頭を送り込むディープインパクト。確かに近年の最強馬であることに異論を唱えるつもりはない。だが、なんでもかんでもディープじゃあつまらない。よくよく考えてみれば、国内で唯一負けたのは05年の有馬記念の2着のみ。その時の勝馬はハーツクライ。云わば、ディープに唯一の土をつけたハーツはディープの天敵。ハーツも、1頭ではあるが、その産駒を辛うじてダービーに送り込めた。そして、そのハーツは04年のダービーでキングカメハメハの2着。ということは、力関係はキングカメハメハ>ハーツクライ>ディープインパクトとなる。今年のダービーは、この3頭の産駒による代理戦争という見方もできはしまいか?いや、そうする。

☆代理戦争馬券~三連単フォメ☆
1着:ベルシャザール
2着:ウインバリアシオン
3着:リベルタス・コティリオン・トーセンラー・トーセンレーヴ


みなさま、良いダービーを!!







優駿の法則10

2011-05-29 08:00:00 | ダービー馬を探せ!2011
くだらないサインネタを少々。

JRAのダービーのCMにサインを求め、飛び付くファンも多いことだと思う。

「91年 日本ダービー

 七冠の父のプレッシャーに勝った
 トウカイテイオー。

 天才はいる。
 悔しいが。」

七冠といえばディープもそうである。ここからディープ産駒が浮上。
そして、もう一つのキーワードが「天才」。
これに該当するのは、日本の天才・武豊とイタリアの天才・デットーリだが、残念ながらどちらもディープ産駒には乗らない。よって、二人の騎乗馬から4頭のディープ産駒へ流す手がある。
それよりも、「天才」を「天災」と読み換え、震災の影響をモロに被ったディープ産駒のトーセンラー。不謹慎ではあるが、これも被災地支援の一つである。

サインといえば、最近のビッグニュースでまだ使われていないニュースがある。
ダービー発祥の地は、ご存知のとおりイギリス。そのイギリスで、近頃ビッグなニュースがあったのをお忘れではないだろうか?
そう、ウイリアム王子の結婚。
まっさきに思いつくのが、C.ウイリアムズ騎乗のトーセンレーヴだが、そんなに簡単なサインは使ってこないはず。誰が?
枠順を見て驚いた。

ウインバリアシオン
2サダパテック
オールアワン
「ウイリアムおうず」と、最後は訛ってしまうが、これは怪しい。
訛りが嫌なら、エーシンャッカルを起用する手もある。

結婚はウイリアム王子一人でできるものではない。もちろん相手があってのこと。
既に結婚されて名前はキャサリン妃と呼ばれることとなったが、結婚前の名前はケイト・ミドルトン。
フェイトフルウォー
これは、ちょっと苦しいか。

ちなみに、競馬ラボによると、英国関係のサインは、実はオークスで使われていたらしい。
そのサインとは1着のエリンコートに関するもの。エリンコートとは「アイルランドの宮廷」という意味であるらしいが、そこにサインが隠されていたらしいのだ。以下、同サイトから引用させて頂く。
「…オークス週の5/17(火)午後から4日間に渡り、エリザベス女王がアイルランド公式訪問してたんですよ。英国王として100年ぶりの訪問で、そのニュースが世界中を駆け巡っていました。
オークス発祥の地はイギリス。その昔、競馬発祥の地イングランドで、ダービー卿が愛娘の結婚を祝し「樫の森」にて牝馬だけのステークスを開催したのが起源です…。」

信じるか信じないかもあなた次第だし、どうやって買うかもあなた次第!

優駿の法則9

2011-05-29 00:30:00 | ダービー馬を探せ!2011
参考までにダービーが行なわれる東京芝2400mのコース傾向を。
■コース傾向■

ここまで合計6鞍行なわれたうち、父SS系が【4-3-3】と大活躍。SS系の中で3着以内に複数回入っているのは、ディープインパクトの1頭のみ。
注目すべきは、SS系の相手は全てノーザンダンサー系であること。

<SS系×ノーザン系の出走馬>
 1ウインバリアシオン…ハーツクライ×ストームバード(ストームバード系)
 2サダムパテック…フジキセキ×エリシオ(フェアリーキング系)
11デボネア…アグネスタキオン×シングスピール(サドラーズウェルズ系)
14ショウナンパルフェ…アグネスタキオン×グレートコモーション(ヌレイエフ系)
16トーセンレーヴ…ディープインパクト×カーリアン(ニジンスキー系)


注目すべきは、今頃気付いたのだが青葉賞とオークスの1、2着馬の血統がリンクしていること。SS系×ストームバード系が1着で、母父ヌレイエフが2着に入った。この流れが続くのなら青葉賞1、2着のウインバリアシオンとショウナンパルフェは、マークが必要。他では1勝3着1回のSS系×ニジンスキー系のトーセンレーヴ。となると、青葉賞1~3着が、そのままダービーでも来たりして。

■オカルト■
オークス3着以内の血統とダービーのそれがリンクすることはつとに有名だが、実はダービー当日に行なわれる青嵐賞(4歳上1000万)こそが、カギを握る。
過去3年のオークスからダービーまでの流れを見ると、3レース全てに共通して3着以内に入っている血統が存在するのだ。

08年は、ジャングルポケットがオークスで1着の父、青嵐賞で2着の父、そしてダービーではジャンポケと同じトニービン直仔のウイニングチケットが3着の母父に入った。
09年は、マンカフェが2着父⇒2着父⇒3着父に入り、ダービーにはリンクしなかったもののオークスで3着の父に入ったアグネスタキオンが、青嵐賞で1着になった。
そして、昨年はキングカメハメハが1着父⇒1着父⇒2着父に入り、ダービーを制したのはキンカメと同じキングマンボ系のキングズベストである。
果たして今年のリンク血統は何なのか?8Rの青嵐賞の結果を待ってから、穴場に走っても遅くはない。

信じるか信じないかはあなた次第!!

優駿の法則8

2011-05-26 19:00:00 | ダービー馬を探せ!2011
■ダービ枠番出目■

1枠1番が3連勝中。一頃は外枠の方が優勢であったが、近年では内枠が盛り返している。これもスロー症候群の影響なのか?

■ダービー馬番出目■

内枠が優勢も、大外枠の18番も2勝を上げている。3着以内に1回しか入っていないデスナンバーは9番だ。

優駿の法則7

2011-05-26 00:00:00 | ダービー馬を探せ!2011
かつて「かもめが翔んだ日」でヒットを飛ばしたのは渡辺真知子だが、過去21年のダービーで、1番人気に推されながらも馬券圏外に飛んだのはフサイチホウオー(07年7着)とアンライバルド(09年12着)の2頭のみである。

■ダービー3着以内馬の人気~90年以降■


■ダービー人気別成績~90年以降■

1番人気に勝率は61.9%、連対率81.0%とこれだけでも驚きだが、複勝率にいたっては、なんと驚異の90.5%である。
これが、どれだけ凄いのかというと、JRAの全レースの1番人気と較べてみるとよく分かる。

<一般的確率>
勝率:34.6%
連率:53.9%
複率:66.4%

ダービーの1番人気の勝率は、一般的確率の約1.8倍、連対率は約1.5倍、複勝率は約1.4倍と、全てにおいて一般的確率を余裕で上回っている。
ここ2年は勝てないでいるものの、こんなに信頼できる1番人気を利用しない手はない。

☆ダービー1番人気投資法☆
1.単勝・複勝1点買い
*左から出現率/回収率/期待値の順

単勝:61.9%/154.3%/95.5%
複勝:90.5%/121.9%110.3%

単勝と複勝の理論上の期待値は80%であるが、過去21年の単勝と複勝はそれをはるかに上回っている。複勝の期待値にいたっては、100%を超えている。だが、ここで勘違いしてはいけないのは、期待値が100%を超えているからといって、必ず儲かるとは限らないということ。上の複勝の数値の意味は、こうである。
例えば、ダービー1番人気の複勝を1万円買うとする。その馬券は90.5%の確率で当たり(=出現率)、当たれば投資金額(ここでは1万円)の1.219倍=12、190円の払戻しを受けることができる(=回収率)。しかし、毎回当たるわけではない。当たれば1.219倍の払戻しを手にすることができるが、外れれらば当然ながらゼロ。その平均値を表したのが期待値である。言い換えれば、ダービーの1番人気の複勝を買えば、投資金額の1.103倍のリターンを得ることが期待できるということ。
公営ギャンブルの期待値が、おしなべて75%~80%に対して、パチンコ・パチスロの期待値は約94%で、ギャンブルの中ではもっとも効率が良い。ダービーの単勝・複勝はそれを上回る。ちなみに、3億円も夢ではないジャンボ宝くじの期待値は、驚くなかれ約45%である。3億円という大金に騙されてはいけない。宝くじを買うたびに、購入金額の約半分をお上に吸い上げられているのだ。そうそう、宝くじには税金はかからないが、競馬で儲けた分に関しては、「不労所得」として利益の約半分を持ってかれるのでご注意を。

2.馬連
いくら単勝・複勝が儲かる可能性が高いからといっても、その金額は微々たるもの。帯封をブチ込めるほど資金力がない当方にとっては、縁のない話。そこで、もっと配当がよい1番人気からの馬連流し馬券について調べてみた。
*馬連が発売開始となった92年以降の過去19年

驚いたことに、1番人気を軸にして2~5番人気に流せば、どうやっても期待値が100%を超えている。各買い目で一番効率が良い組み合わせをハイライトにしているので、ご自分の欲の深さに合わせてご利用下さい。
爆発力でいえば1番人気から10番人気以下へ流すのがよさそうだが、出現率は1.8%と、100年に2回当たるかどうかの確率。しかし、現実には過去19年で3回も出現している。世の中、確率通りにはコトは運ばないのだ。

ちなみに、東スポによると芝2400mにおけるステイゴールド産駒の勝率は9.6%だが、1番人気で縛ると42・8%に跳ね上がるとのこと。

<2400mの種牡馬成績>*出展:東京スポーツ(データ集計期間不明)
*左から順に、着度数別成績/勝率/連対率/複勝率
アグネスタキオン:14-11-6-89/11.6%/20.8%/25.8%
ステイゴールド:17-15-17-127/9.6%/18.1%/27.8%
ディープインパクト:1-1-2-10/7.1%/14.3%/28.5%
ネオユニヴァース:6-4-2-24/16.6%/27.7%/33.3%
*ネオユニ東京限定:4-2-2-13/19.0%/28.6%/38.1%
フジキセキ:6-8-10-74/6.1%/14.2%/24.4%
1番人気のステイゴールド:9-1-2-9/42.8%/47.6%/57.1%

優駿の法則6

2011-05-25 19:00:00 | ダービー馬を探せ!2011
ダービー馬と3着馬の条件は非常に似通っていたが、こと2着馬の条件となると、様相が異なってくる。

■ダービー2着馬の条件■
1.重賞勝利実績
いくら様相が異なるとはいっても、この重賞勝利実績だけは譲れないライン。

03年ゼンノロブロイ…青葉賞
04年ハーツクライ…京都新聞杯
05年インティライミ…京都新聞杯
06年アドマイヤメイン…青葉賞/毎日杯
07年アサクサキングス…きさらぎ賞
08年スマイルジャック…スプリングS
09年リーチザクラウン…きさらぎ賞
10年ローズキングダム…東スポ杯2歳S/朝日杯FS

いずれも芝1800m以上の重賞を勝っている。

2.前走関連
この条件が、ダービー馬と3着馬のそれとは大きく異なっているのだ。
まず、03年~06年の2着馬の前走関連だが、これはダービー馬および3着馬とほぼ同じ内容となっている。

*左から前走着順/同上がり3F(順位)
03年ゼンノロブロイ…青葉賞1着/34.1(2位)
04年ハーツクライ…京都新聞杯1着/33.4(1位)
05年インティライミ…京都新聞杯1着/35.7(2位)
06年アドマイヤメイン…青葉賞1着/35.3(3位)

様相が異なってくるのは、07年~10年の2着馬の成績。

07年アサクサキングス…NHK11着/36.5(10位)
08年スマイルジャック…皐月賞9着/35.8(12位)
09年リーチザクラウン…皐月賞13着/37.0(12位)
10年ローズキングダム…皐月賞4着/35.4(4位)

ご覧の通り、近4年の3着馬は全て前走着順4着以下で、上がり順位も4位以下。しかも、この傾向は次の条件にも当て嵌まる。

3.上がり3F3位以内率

*左から順に上がり3F順位【1位-2位-3位-4位以下/合計】3位以内率
03年ゼンノロブロイ…【1-3-0-0/4】100.0%
04年ハーツクライ…【2-0-2-1/5】80.0%
05年インティライミ…【2-2-1-0/5】100.0%
06年アドマイヤメイン…【2-2-2-3/9】66.7%

アドマイヤメインを除く3頭は、全て上がり3F3位以内率が80%以上である。
一方、近4年の馬はというと…
07年アサクサキングス…【0-2-0-4/6】33.3%
08年スマイルジャック…【1-2-0-5/8】37.5%
09年リーチザクラウン…【2-2-0-2/6】66.7%
10年ローズキングダム…【2-1-0-2/5】60.0%
4頭全てが、上がり3F3位以内率66.7%以下で、03年~06年の4頭とは全く逆の脚質の馬がであることが分かる。
重賞実績があり、前走4着以下かつ上がり3F4位以下で、上がり3F3位以内率が66.7%以下であること。そういう馬こそが、ダービーのお宝馬である。

最後の直線の末脚の攻防となっている2頭の間に、前に行ってバテないしぶとい馬が2着に粘りこむ。その結果、切れ味が持ち味の馬が1着、3着となり、波乱を巻き起こす。これが近年のダービーのトレンドである。
天気予報では今週末も雨模様。馬場もパンパンの良馬場にはならないだろう。とすると、ますます前残りの可能性が高くなる。そう、先週のオークスのように。

<該当馬>
*左から順に、重賞勝利/前走着順/同上がり3F順位/上がり3F3位以内率
オールアズワン…札幌2歳S/皐月賞16着/7位/【2-1-0-3/6】50.0%
フェイトフルウォー…京成杯/皐月賞12着/9位/【1-1-1-2/5】60.0%

これでダービー3着までの候補馬が出揃った。あとは馬券を組み立てるだけ。

☆第78回東京優駿~三連単フォメ☆
1着:オルフェーヴル
2着:オールアズワン・フェイトフルウォー
3着:クレスコグランド・コティリオン・トーセンラー・デボネア

なお、デボネアは重賞連対回数が1回なので切っても構わないのだが、イタリアの神・デットーリを切るなんて畏れ多くて、できっこない。また、オルフェは3着候補でもあるが、1着固定なので3着には置けない。

ところで、もう一つ気になることがある。
それはコティリオン。この馬、重賞未勝利なのだが連対回数は2回で、そのうちの一つはNHKマイルCでのものなのでデボネアとは違い正統な3着候補馬である。気になるのは、毎日杯⇒NHKのローテーション。
このローテーションは、過去に04年キングカメハメハ、08年ディープスカイが変則2冠を達成したときと同じ。ただ違うのはキンカメとスカイが連勝でダービーに臨んだのに対して、コティリオンはどちらも2着。だが、毎日杯の勝馬レッドデイヴィス、NHKの覇者グランプリボスは、いずれもダービーには不出走なので、実質1位として考えられないだろうか。いや、そういうことにする。

☆第78回東京優駿~三連単フォメ・その2☆
1着:コティリオン
2着:オールアズワン・フェイトフルウォー
3着:オルフェーヴル・クレスコグランド・トーセンラー・デボネア

今年のダービーは、以上の16点で勝負。
あとは配当が幾らつくのか?だけが楽しみな今年のダービーだ!!
 

優駿の法則5

2011-05-25 00:00:00 | ダービー馬を探せ!2011
ダービー馬になるための条件があるように、実はダービー2着馬、3着馬になるためにも条件がある。
順番は逆になるが、次にダービー3着馬を篩いにかけていく。というのも、この3着馬の条件というのは、ダービー馬の条件よりは甘めなのだが、その求められる要素が非常に似ているからである。
 

■ダービー3着馬の条件■
1.重賞連対実績
03年ザッツザプレンティ…ラジオたんぱ杯2歳S
04年ハイアーゲーム…青葉賞
05年シックスセンス…京成杯2着・皐月賞2着
06年ドリームパスポート…きさらぎ賞・皐月賞2着
07年アドマイヤオーラ…シンザン記念・弥生賞
08年ブラックシェル…弥生賞2着・NHK2着
09年アントニオバローズ…シンザン記念
10年ヴィクトワールピサ…ラジオNIKKEI杯2歳S・弥生賞・皐月賞

ダービ馬の条件では「重賞勝利」が必須であったが、3着馬の場合は連対実績があればOK。しかも、距離と回数は不問。

2.前走関連
*左から前走着順/前走上がり3F/同順位

03年ザッツザプレンティ…皐月賞8着/35.9/9位
04年ハイアーゲーム…青葉賞1着/33.9/1位
05年シックスセンス…皐月賞2着/34.2/2位
06年ドリームパスポート…皐月賞2着/34.8/2位
07年アドマイヤオーラ…皐月賞4着/33.9/1位
08年ブラックシェル…NHK2着/34.6/3位
09年アントニオバローズ…プリンシパルS2着/35.1/4位
10年ヴィクトワールピサ…皐月賞1着/35.2/3位

次に前走関連では、レースはNHKと皐月賞以外でもOKで、着順は3着以内、上がり3F順位も3位以内が望ましいが、それほど気にする必要はない。

3.上がり3F3位以内率80%以上
上の二つを緩めにしているのは、この縛りが結構厳しいからである。ここでかなりの馬が脱落することになるであろう。

03年ザッツザプレンティ…【3-0-1-1/5】80.0%
04年ハイアーゲーム…【4-2-0-0/6】100.0%
05年シックスセンス…【4-4-0-1/9】89.9%
06年ドリームパスポート…【5-3-0-0/8】100.0%
07年アドマイヤオーラ…【3-2-0-0/5】100.0%
08年ブラックシェル…【5-1-2-0/8】100.0%
09年アントニオバローズ…【1-0-1-3/5】40.0%
10年ヴィクトワールピサ…【2-3-1-0/6】100.0%

唯一の例外は、09年ロジユニヴァースの3着になったアントニオバローズだけ。これは、もともと切れる脚がなかった同馬であるが、当時はドシャ振りの不良馬場で行なわれたことにより、切れ味を求められなかったため3着にすべり込んだと考えられる。となると、やはり3着馬にもダービー馬と同じくらいの最後の切れる脚を求められるということである。

果たして、この3つのハードルをクリアした馬とは一体???

<該当馬>
*左から重賞連対実績/前走着順/前走上がり3F順位/上がり3F順位3位以内率

オルフェーヴル…皐月賞・スプリングS・シンザン記念2着/皐月賞1着/2位/【6-0-0-1/7】85.7%
クレスコグランド…京都新聞杯/京都新聞杯1着/4位/【0-4-1-1/6】83.3%
コティリオン…毎日杯2着・NHK2着/NHK2着/【3-3-1-0/7】100.0%
デボネア…京成杯2着/皐月賞4着/【2-3-0-1/6】83.3%
トーセンラー…きさらぎ賞/皐月賞7着/【0-3-1-1/5】80.0%

残ったのは5頭。このまま三連単の3着に置いてもよいが、どうしても絞りたいという方のために、もう一つハードルを用意した。
過去8年の3着馬の中で重賞未勝利馬は、05年シックスセンスと08年ブラックシェルの2頭いるが、どちらも重賞で2着が2回あり、そのいずれかはG1、即ち皐月賞かNHKでのものである。
該当馬中で重賞未勝利馬はコティリオンとデボネアの2頭だが、この条件に当て嵌まるのはコティリオンだけである。デボネアは切ってもよい。しかし、イタリアの神・デットーリが騎乗するとあっては、切るのは畏れ多い…





優駿の法則4

2011-05-24 19:00:00 | ダービー馬を探せ!2011
府中の芝2400mでは、ドイツの血が騒ぐ―

まるで、シルクライトニングがダービーに出走したときのような、キャッチコピー。ひょっとして、ドイツ血統は府中の芝2400mが得意なのではないのか?と、オークス結果の記事で書いたのだが、昨日のカルシウムさんのコメントで、ますますそんな気がしてきた。
初めて知ったのだが、ブエナビスタもドイツ系が牝系に流れているとのこと。調べてみると、母母母、つまり曾祖母サンタルチアナがドイツ血統だった。となると、当然、ブエナの半弟であるトーセンレーヴにもドイツ血統が入っていることになる。

★トーセンレーヴ…ディープインパクト×母ビワハイジ(母父カーリアン)
前回、「ダービー馬の条件」で脱落したレーヴにドイツ系が流れているとは…参ったなあ。買う気はなかったのに、自分でドイツ系はお宝馬のキモかもしれないと書いておきながら、買わずにいると来るような気がするし…

しかも、それだけではない。「元祖・史上最強の法則」で、今年はないはずのBT系タニノギムレットを父に持つクレスコグランドにもドイツの血が流れていることが分かってしまった…

★クレスコグランド…タニノギムレット×母アプリコットフィズ(母父SS)
今年この馬に来られると、せっかくここまで継続してきた「ロベルト系5年周期の法則」が途切れてしまい、来年に向けての大いなる野望が…

ちなみに、ドイツ血統を持つのは、もう一頭いる。除外は確実だが、念のため。

★ロッカヴェラーノ…マンハッタンカフェ×母ルンバロカ(母父スリペカン)
母系はアメリカ血統だが、そもそも父マンハッタンカフェにドイツの血が入っているのだ。そして、このマンハッタンカフェは、クレスコグランドの母アプリコットフィズとは伯父と姪の関係である。

ぽぽぽぽ~んと頭の中に????が4つほど浮かび、何が何だかわからなくなってきたので整理してみて、ようやく分かったのは、上に出てきた馬は全て近親関係にあるということ。ダービーからは離れるが、新しい法則の発見となるかもしれないので、折角の機会なので紹介しておく。

サンタルチアナ(73年・ドイツ)…父ルチアノ×母ズライカ…両親ともにドイツ血統。

|-アグサン(85年)父ロードゲイル(サーゲイロード系)*ニホンピロウィナーの源
|  |
|  |-ビワハイジ(93年)父カーリアン(ニジンスキー系)*フサイチコンコルドの父
|    |
|    |-02年アドマイヤジャパン(父SS)…05年京成杯・弥生賞2着・菊花賞2着
|    |-04年アドマイヤオーラ(父SS)…07年シンザン記念・弥生賞、優駿3着など
|    |-06年ブエナビスタ(父スペシャルウィーク)…08年阪神JF/09年桜花賞・オークス/10年JC2着など
|    |-08年トーセンレーヴ(父ディープインパクト)…10年プリンシパルS/青葉賞3着


|-サトルチェンジ(88年)父ローソサエティ(リボー系)
   |
   |-95年エアスマップ(父デインヒル)…01年オールカマー
   |-98年マンハッタンカフェ(父SS)…01年菊花賞・有馬記念/02年春天
   |     |
   |     |---06年アントニオバローズ…09年シンザン記念・優駿3着
   |     |---08年ロッカヴェラーノ…11年すみれS
   |
   |-01年マンハッタンフィズ(父SS)…3戦1勝                       
         |      
         |-06年コロンバスサークル(父ホワイトマズル)…23戦5勝
         |-07年アプリコットフィズ(父ジャングルポケット)…10年クイーンC・クイーンS・秋華賞2着
         |-08年クレスコグランド(父タニノギムレット)…11年京都新聞杯


どうでもいいことだが、ビワハイジの仔は2年毎に当り年になっているのが面白い。
それはさておき。
つまり、ブエナとレーヴの母ビワハイジとマンハッタンカフェは「いとこ」の関係にあり、クレスコランドとブエナ・レーヴ姉弟、そしてロッカヴェラーノは「はとこ」の関係になる。
注目すべきは、この一族からはオークス、JC2着のブエナビスタ、青葉賞3着のトーセンレーヴ、そして、その兄のアドマイヤオーラがダービー3着、また、マンハッタンカフェ産駒のアントニオバローズもダービー3着と、ブエナ以外はいまいちインパクトがないものの、府中の芝2400mで好走した馬が4頭出ていることがわかる。先のオークスでのピュアブリーゼの激走、昨年のダービー馬・エイシンフラッシュ、少し古くなるが95年のJC馬・ランドを考えると、ドイツ血統を持つ馬は府中の芝2400mを得意とする、と思わざるを得ない。

どうやらキングマンボ系に次ぐ、新たな府中の芝2400m激走血統を見つけてしまったようだ。レーヴ、グレスコ、そして出てくればロッカの3頭は、とにかく買ってみて自ら検証してみる。ま、グレスコの頭だけは買わないのは間違いないけど。なんてったって「元祖・史上最強の法則」があるのだから。

優駿の法則3

2011-05-24 00:00:00 | ダービー馬を探せ!2011
かつて、時の英国首相ウィンストン・チャーチルはこう言った。
「ダービー馬のオーナーになるのは、一国の宰相になるより難しい」と―

真偽の程は定かではないが、競馬に携わる全ての者にとっての夢がダービー制覇であることは間違いない。
青葉賞で惜しくも優先出走権を逃し、連闘でプリンシパルSに臨み、出走権をもぎ取ったトーセンレーヴの陣営の執念には頭が下がる。
WIN5で2億円をゲットしようと思えば、WIN5を買わなければならないように、ダービー馬になるにはダービーに出走しなければならないのは当たり前。馬主サイドからのリクエストなのかどうかは分からないが、連闘後の中2週でダービーへ。まるで、馬が壊れるのも辞さない使い方。無理をしなくとも同馬主にはトーセンラーがいる。目指すのはその先の栄光であって、ダービー出走がゴールではないはずだ。そもそもダービーはそんなに甘くはない。馬場改修後の03年以降の8頭のダービー馬全てに、重賞勝利実績があるのだ。

■血統傾向~03年以降■

90年以降の過去21年を遡っても、重賞未勝利でダービーを制したのは、あの「音速の末脚」フサイチコンコルドただ一頭のみ。もっと言えば、過去8年で3着以内に入った24頭のうち重賞勝利実績がないのは、05年3着シックスセンス、08年3着ブラックシェルの2頭のみである。

ダービー馬への道のり―
それは並大抵の険しさではない。そこに辿り着くには、いくつもの難関を突破しなければならない。
まず第一に重賞連対実績があること。前出の重賞勝利実績のない2頭には重賞2着の実績がある。これが足切りライン。

<登録馬中の重賞連対実績のない馬>
×ギュスターヴクライ…青葉賞4着/弥生賞6着
×スーザングレート…スプリングS18着
×トーセンレーヴ…青葉賞3着/毎日杯3着
×リベルタス…皐月賞18着/スプリングS13着/朝日杯FS3着
×ロッカヴェラーノ…皐月賞6着

残念ながら、重賞連対実績のなりトーセンレーヴは、優勝どころか3着以内すらも危うい。
陣営の目論みとは裏腹に、目の前には乗り越えられない壁=重賞連対実績という厳然とした事実が立ちはだかっているのだ。トーセンレーヴーはフサイチコンコルドではない。大舞台を前にして、既に燃え尽きてしまった矢吹丈である。
ただただ、無事に完走することを願うのみ。

第一関門を突破したのは17頭。だからといって、この17頭全頭にダービー馬になる資格があるわけではない。スタートラインに立っただけである。
ダービー馬の条件、それは前述の重賞勝利実績の他に2つある。つまり、合計3つの難関をクリアしてこそ、はじめてダービー馬の栄冠を手にする資格を得ることができるのだ。

■ダービー馬の条件■
過去8年のダービー馬全てには、3つの共通項がある。

1.重賞勝利実績
03年ネオユニヴァース…皐月賞/スプリングS/きさらぎ賞
04年キングカメハメハ…NHK/毎日杯
05年ディープインパクト…皐月賞/弥生賞
06年メイショウサムソン…皐月賞/スプリングS
07年ウオッカ…チューリップ賞/阪神JF
08年ディープスカイ…NHK/毎日杯
09年ロジユニヴァース…弥生賞/ラジオNIKKEI杯/札幌2歳S
10年エイシンフラッシュ…京成杯

よって、重賞で2着が最高の馬には、3着以内に入れる資格はあってもダービー馬の資格はない。

<該当馬>
×エーシンジャッカル…NZT2着
×コティリオン…NHK2着/毎日杯2着
×デボネア…京成杯2着
×ベルシャザール…スプリングS2着
×マイネルラクリマ…新潟2歳S2着
×ユニバーサルバンク…京都新聞杯2着/共同通信杯2着

ここで6頭が脱落し、残ったのは11頭。だいぶ絞られてきたが、まだまだ険しい道のりは続く。

2.前走が皐月賞かNHKマイルに出走

<非該当馬>
×ウインバリアシオン…青葉賞1着
×クレスコグランド…京都新聞杯1着
×ショウナンパルフェ…青葉賞2着

ここで穴人気になりそうな3頭が脱落。残ったのは8頭だが、最終関門を潜り抜けられるのは果たして何頭いるのか?

3.上がり3F3位以内率が70%以上
これはかなり厳しい条件であるが、8頭のダービー馬は見事にクリアしている。
<上がり3F成績>
*左から【1位-2位-3位-4位以下/合計】3位以内率の順
03年ネオユニヴァース…【2-2-1-1/6】83.3%
04年キングカメハメハ…【4-1-1-0/6】100.0%
05年ディープインパクト…【4-0-0-0/4】100.0%
06年メイショウサムソン…【3-2-2-3/10】70.0%
07年ウオッカ…【5-1-0-0/6】100.0%
08年ディープスカイ…【4-4-1-1/10】90.0%
09年ロジユニヴァース…【1-1-2-1/5】80.0%
10年エイシンフラッシュ…【3-1-1-1/6】83.3%

残念ながら、皐月賞2着サダムパテック、同3着のダノンバラード、同12着フェイトフルウォー、そして同16着オールアズワンは、ここまで。

というわけで、この3つの難関を突破したのは…

<該当馬>
*左から重賞勝利/前走/【上がり3F成績】/同3位以内率の順
オルフェーブル…皐月賞・スプリングS/皐月賞1着【6-0-0-1/7】/85.7%
トーセンラー…きさらぎ賞/皐月賞7着/【0-3-1-1/5】/80.0%
ナカヤマナイト…共同通信杯/皐月賞5着/【4-1-1-2/8】/75.0%
ノーザンリバー…アーリントンC/皐月賞15着/【2-1-0-1/4】/75.0%(芝コース限定)

以上の4頭が今年のダービー馬の有力候補である。
この選ばれし馬4頭は、いわばエリート中のエリートである。だが、これで終りではない。ここから更に、ダービーの栄冠を賭けて、スパーエリート4頭の戦いが続くのだ。

4.芝1800m以上の重賞勝利実績
過去8年のダービー馬の重賞実績を見てみると、07年のウオッカを除く7頭は、芝1800m以上の重賞勝利実績がある。ここで、アーリントンC(京都芝1600m外)勝ちのノーザンリバーが脱落。

5.重賞2勝以上
昨年のエイシンフラッシュ以外の7頭は、重賞を2勝している。
となれば、自ずと一頭に絞られる。これで決まった。

今年のダービー有資格馬は、◎オルフェーヴルだ!!
味も素っ気もない、おそらく1番人気になるであろうオルフェになってしまったが、データの裏付けではこうなる。
ちなみに、実は4番目と5番目を持ち出さなくても、最後まで残った3頭を一発で篩いにかけるデータもある。

6.前走3着以内かつ上がり3F3位以内
09年のロジユニヴァース以外の7頭全てが、この条件を満たしているのだ。

<前走着順と上がり3F順位>
03年ネオユニヴァース…皐月賞1着/1位(34.3)
04年キングカメハメハ…NHK1着/1位(34.0)
05年ディープインパクト…皐月賞1着/1位(34.0)
06年メイショウサムソン…皐月賞1着/3位(35.1)
07年ウオッカ…桜花賞2着/2位(33.6)
08年ディープスカイ…NHK1着/1位(33.9)
09年ロジユニヴァース…皐月賞14着/13位(37.2)
10年エイシンフラッシュ…皐月賞3着/3位(35.2)

ちなみに、最後まで残ったオルフェ以外の2頭の成績は次のとおりである。
トーセンラー…皐月賞7着/4位(34.9)
ナカヤマナイト…皐月賞5着/6位(35.3)

ロジユニが勝った09年は、泥んこの不良馬場だったことを考えると、ダービー馬には確実に切れる終いの脚が求められるということ。もともとそれほど切れる脚があるわけではない(とは言っても上がり3F3位以内率は80%あるのだが)ロジユニにとって、当時の切れ味が封印される不良馬場は大歓迎であったはず。したがって、この条件もまた、ダービー馬の必須条件として十分に機能する。

ダービー馬の必須条件をまとめるとこうなる。
★史上最強のダービー馬の条件★
1.重賞勝利実績(芝1800m以上、2勝以上が望ましい)
2.前走G1で3着以内かつ上がり3F3位以内
3.上がり3F3位以内率が70%以上


◎オルフェーヴル…ステイゴールド×メジロマックイーン
重賞勝利実績:皐月賞・スプリングS
前走:皐月賞1着/上がり3F34.2(1位)
上がり3F3位以内率:6-0-0-1/85.7%

完全無欠のダービー有資格馬である。あくまでもデータ上では、ということで。