心理学オヤジの、アサでもヒルでもヨルダン日誌 (ヒマラヤ日誌、改め)

開発途上国で生きる人々や被災した人々に真に役立つ支援と愉快なエコライフに渾身投入と息抜きとを繰り返す独立開業心理士のメモ

リサイクルの現実を学ぶ(1)ペットボトル

2009-06-28 09:28:46 | エコ・地域・環境
リサイクルの現実(1)ペットボトル

再生可能なペット樹脂。1977年頃から日本では使用。石油が原料。
1997年、容器包装リサイクル法による回収義務化の以前は、燃やされていた。
ペット樹脂は、完全に燃やせば水と二酸化炭素になり、有毒ガスは発生しない。が、ゴミには多様なものが混ざっているという現実がある。

日本で生産される約53万トンのペットボトルの内、回収されているペットボトルは約35万トン、
その内約40%(2006年推定30%以下)にあたる14万トン(2006年実績10.6万トン)が繊維、シートなどに再利用されている。
再びペットボトルとして還流した量は1万2千トン(2006年実績6千5百トン)。
<『PETボトルリサイクル年次報告書』PETボトルリサイクル推進協議会、2006年版2005年度データ>

日本ではペットボトルの回収率が2/3。2006年のペットボトル再商品化(リサイクル)量は106,444トン(財団法人日本容器包装リサイクル協会)であり、単純に同年のペットボトル生産量538,484トンで除すると、リサイクル率はわずかながら20%を切る数値となる。

韓国と台湾は7割越えの高率らしい。あらかじめ容器代を上乗せして売り、回収すれば払い戻す、デポジット制度が背景と言われている。

アメリカでは回収率は約2割と高くないが、回収したペットボトルの8割はリサイクルされている。(2003実績、回収量382Kトン、リサイクル量303Kトン)

問題は、再資源化するための採算性。工場へ運ぶための費用・不純物を除く費用・再生ペット樹脂が品質が低い、など。

結論;見かけ上の回収・リサイクル率を向上させるために逆に石油資源を浪費するーリサイクルを行う際に必要となる熱エネルギーを作り出すため、大量の石油が使用されたり、廃ペットボトルの輸送時にガソリンを消費したり-ならば、本末転倒。
掛け声だけではない、実効性のある社会システム作りが行政に求められている。

参照;フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』ペットボトル
本間正樹ほか2003「ものづくりと再生の仕組み ペットボトル」小峰書店



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